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読書感想文

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日日是好日

日日是好日

「毎日がよい日」。日日是好日にはそういった意味があるそう。

毎日がよい日であることは、なにも特徴的なことがあったとか、期待していたことが現実に起こったとかそういったことではない。「よい日である」と思うことが毎日がよい日、となる種子なのだろう。

日日是好日

日日是好日は禅語のひとつなのだそう。雨の日も、雪の日も、なにもない日も、悲しい日もそれら一つひとつをありのまま受け入れ、一日をありのままに

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kindleで読んだ本

kindleで読んだ本

紙の本はもちろん読むが、Kindle Unlimitedにも加入しているため、なんだかんだ色々な本を平行して読んでいる。最近読み終わったのはこちらの2冊。

・『デジタル・ミニマリスト 本当に大切なことに集中する』カル・ニューポート
・『とにかく散歩いたしましょう』小川洋子

『デジタル・ミニマリスト』

この本の存在は少し前にフォロワのツイを見て知っていた。けれどなかなか読むにはいたらなかった。

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「生きていく上で、かけがえのないこと」若松英輔

「生きていく上で、かけがえのないこと」若松英輔

人から勧められて、若松英輔さんの『生きていくうえで、かけがえのないこと』を読みました。

この本は吉村萬壱さんの本と同タイトルで、同時発売されているものです。本のタイトルと装丁、どちらも素敵です。

今回読んだのは若松英輔さんの方なので、そちらについて。

「眠る」「食べる」をはじめとした25の生きていくうえで、かけがえのないことを、言葉からの視点と、心や体からの視点で、優しく偽らずに語る。

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「かなわない」植本一子

「かなわない」植本一子

名前も、姿も見たことのない、職業すら知らない植本一子さんの本を、衝動的にとは言え手に取り、そして読んだことに何か意味を感じずにはいられない。

何かに迷っている時ほど、本に呼ばれる機会が多い。

三月頭、わたしはなんだか寂しくなって、新宿の紀伊国屋に繰り出した。とにかく一人になりたくなかったのと、誰かを探していたように思う。結局、大勢の人がいるところに出たところで、自分の孤独感を強めただけで、探し

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「生まれた時からアルデンテ」平野紗季子

「生まれた時からアルデンテ」平野紗季子

平日は毎日、成城石井のカレーライスを食べられるくらい、ネギトロと味噌汁の組み合わせで済ませられるくらい、食にこだわりのない私は、食に関するエッセイを読むのがとても好きだ。

平野紗季子さんは、そんな私と正反対の位置にいる人間だと思う。

そんな彼女の著書、「生まれた時からアルデンテ」を読んだ。

本書の内容はこうだ。

戦慄の1991年生まれこと平野紗季子によるファン待望の著書。生まれた時からアル

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「家族最後の日」植本一子

「家族最後の日」植本一子

著書「かなわない」から約1年、植本さんが最近出版した「家族最後の日」を読んだ。「かなわない」はその文章量もすごかったため、だいぶ長い時間をかけて読んだ記憶があるが、「家族最後の日」は3日ほどで読み終えた。 

「かなわない」から少しの時間が経ち、わたしの想像の中であんなに小さかった植本さんの子どもたちも、文章から感じられるくらいおおきく育ち、それぞれの強い個性がうかがえる。本当に同じ人が書いている

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