サトウ

誰の目に留まるともわからないけれど、 見知らぬ誰かに宛てたお便りのように、 書いてみよう、というコンセプトです。 初回の投稿記事を書きながら思いつきました。 タイトルは「SNS時代のメッセージインアボトル」も捨てがたい、と思ったり。

サトウ

誰の目に留まるともわからないけれど、 見知らぬ誰かに宛てたお便りのように、 書いてみよう、というコンセプトです。 初回の投稿記事を書きながら思いつきました。 タイトルは「SNS時代のメッセージインアボトル」も捨てがたい、と思ったり。

最近の記事

賢者の寝ぐせ

仮想の往復書簡 第13便 Joshua Bach と Lex Fridman の対話を茂木健一郎さんが絶賛しているのでYouTubeで聴いてみる。 全然わからないので、時間があるときに字幕をつけてゆっくり理解したいと思うが、 わからないなりにずっと聞き流しながら通勤電車に乗っていた。 Joshuaさんは、人工意識やコレクティブ・インテリジェンスの研究をしているらしい。 寝癖なのか、後頭部のあたりの髪がぴょんとはねたまま、Lex Fridmanと熱心な対話を続けている。

    • 街で外国の人とすれちがう

      仮想の往復書簡 第12便 こんにちは。 秋雨が続いていますね。最近の季節の変わり目は猛スピードで過ぎていってしまうので、この天候も大事に味わっておくか、という気になります。 東京の街を歩いていると外国の方とよくすれ違います。家族で観光に来ているらしき方もいれば、ママチャリの後ろにお子さんを乗せて颯爽と走る、日本在住とわかる方もいます。 おしゃべりしながら歩いている方たちだと、耳慣れない言葉が聞こえてきたりして、これはドイツ語かな、中国語かな、と聞き耳を立ててしまいます。

      • ホットドッグとタランティーノ

        仮想の往復書簡 第11便 ずいぶん久しぶりのお便りになってしまいました。スマホが古いせいで互換性がなくなってしまったのか、ここ数ヶ月noteの記事を書くページが開けなくなってしまい、投稿を諦めていたところ、なぜかまた復活して書くことができるようになりました。 復旧した理由はわからないので、またすぐに書けなくなるかも知れませんが、デバイスの気まぐれに身を委ねたいと思います。 さて今日のお便りは映画館で映画を観ることについてです。元々はそれほど映画好きというわけでもなく、映

        • はじめてのウクライナ語

          仮想の往復書簡 第10便 こんにちは。 夏の終わりが近づいていますね。 第2便で書いた、ウクライナ語講座が始まりましたので、今日はその事についてお便りしたいと思います。全4回で終了するオンライン講座で、昨日第2回が終わったところです。 聖心女子大学のグローバル共生研究所というところが運営して下さっていて、日本人の先生とウクライナ人の先生が交互に講義を進めてくれます。 最初に習ったのはあいさつ。 Добрый день キリル文字をローマ字表記にすると Dobryi

          自由はもたらされるものではなく、切り拓くもの

          仮想の往復書簡 第9便 こんにちは。 ときどき気まぐれに美術のことを取り上げてお便りしていますが、 今回は彫刻家の北村西望について書きたいと思います。 東京三鷹、井の頭恩賜公園の中に、北村西望の彫刻館があります。 近隣に4年ほど住んでいながら、一度も行ったことがなかったのですが、 先日ふと思い立って彫刻を見に行きました。 その日は平日で、大雨が降っており、館内には誰もおらず貸切状態で展示を見て回りました。 高さ9メートルもある長崎「平和祈念像」の原寸大の石膏型は、一対

          自由はもたらされるものではなく、切り拓くもの

          仮想の往復書簡 第8便

          紅茶でもコーヒーでもどちらでもいい    こんにちは。 何か季節感のある挨拶をしなければ、 と思うのですが、暑いですね、としか思いつきません。 さらに、なぜか、温かい飲み物のことを書こうとしています。 私はよく、チェーンのコーヒーショップに行きます。真夏でも、冷房の効いた店内では温かいものを飲みたいので、カプチーノやホットコーヒーをよく頼みます。 特段、味覚や嗅覚が冴えているわけでもないのですが、何度も同じお店に行って、同じものを頼んでいると、あれ、今日は何となく味が

          仮想の往復書簡 第8便

          仮想の往復書簡 第7便

          夜の散歩 こんにちは。 夏の夜は、なんだか夜闇が濃い気がしますね。湿度や温度が高いから、空気に密度があるように感じるのでしょうか。 たっぷりと熱を含んだ空気の中、夜道を歩きながら頭に浮かんだことをお便り致します。 19世紀ウクライナ出身の画家、アルヒープ・クインジが描いた「夜の放牧」という絵は、 タイトルのとおり、月夜の牧草地帯に数頭の馬が佇んでいる情景を描いています。小高い丘の上に馬のシルエットがあり、 丘の向こうには大河が静かに横たわるように流れていて、水面は月明か

          仮想の往復書簡 第7便

          仮想の往復書簡 第6便

          無数の名もなき作品 こんにちは。 毎日暑いですね。 カバー画像に使っているのは、ジョン・シンガー・サージェントという画家が描いた 「屋上のカプリの少女」という絵です。 私はとくべつ絵画に詳しい訳でもなんでもないのですが、この絵はTwitterの美術ファン@世界の名画で知って、好きになりました。 きっとスペイン・グラナダかどこかの町で、真夏の夕暮れ時にフラメンコの練習をしている風景なのかな、と想像します。 タンバリンのようなものを叩いている女性をよくみると、口を大きく開け

          仮想の往復書簡 第6便

          仮想の往復書簡 第5便

          週末の体育館 こんにちは。 毎回、脈絡のないことをお便りしていますが、今回も唐突に、体育館という場所について書きたいと思います。 私は大人になってから、とある運動系の習い事を始めました。 始めて数年が経ちますが、あんまり上達しなくて詳細を語るのは恥ずかしいので、運動系、とだけ書いておきます。 毎週末、公営の体育館を借りて行う練習に参加したり、しなかったりと、マイペースに続けています。 学生の頃、所属していた部活は文化部か帰宅部。 体育の授業はもちろん苦手で、一つのボールを

          仮想の往復書簡 第5便

          仮想の往復書簡 第4便

          事務仕事の移り変わり こんにちは。 毎日どのようなお仕事をされていますか? あるいはお子さんや家族の誰かのお世話をすることが生活の中心でしょうか? 私はごくごく平凡な事務の仕事をしています。 メールと、電話と、書類を、あれやこれやとクルクル回して1日が終わります。 昔、幼稚園の卒園文集に、大人になったらお花屋さんになりたいと書きました。 大人になったら何になりたい?と質問されるのは、子どもなら誰しも通る道ですね。お花屋さんになりたかった5歳の私には、メールや電話や書類をク

          仮想の往復書簡 第4便

          仮想の往復書簡 第3便

          本好きなのに読書ができない こんにちは。 本はお好きですか? 私は好きです。よく読むのはエッセイや旅行記、人文系の思想書や社会派ルポなどでしょうか。小説などのフィクションや、ノウハウ本はあまり読みません。 カバンの中にはいつも何かしらの本が入っています。移動中の電車や、お茶をしに入った喫茶店で、本をよく読みます。 ただし本は好きでも読書好きというわけでは、どうもないらしい、というのは最近になって気づきました。 静かな場所でじっくり何時間も本を読む、という集中力が無いのです

          仮想の往復書簡 第3便

          仮想の往復書簡 第2便

          戦下でも人は穏やかな声を発している こんにちは。 先日、『マリウポリ 7日間の記録』というドキュメンタリー映画を観ました。 ロシアによるウクライナ侵攻で住まいを追われ、街の教会で避難生活を送るマリウポリの人たちを追った記録映画です。 あるシーンで聞こえてきた人々のささやき声が印象的だったので、そのことについて書いてみます。 撮影カメラは、いつ止むともわからない大砲の発射音が轟く中、教会での避難暮らしが続いていく様子を淡々と写し撮っていて、ナレーションも、人々へのインタビ

          仮想の往復書簡 第2便

          仮想の往復書簡

          はじめての投稿ですが、どう書き出したら良いのかわからないので、書く、ということについて書き始めてみようと思います。 昔から、紙とペンが有れば何にでも文章を書いていました。たいていはその日にあったこと、思ったこと、詩っぽいものもあれば、社会思想めいたものや、単なる愚痴を書き連ねるだけのこともありました。 日記帳やノートはすぐにいっぱいになって、書くための紙がなくなると、学校のプリントの裏とか、テスト勉強で使うはずだったルーズリーフとか、白い余白であれば何にでも書きつけていま

          仮想の往復書簡