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賢者の寝ぐせ

《 仮想の往復書簡とは 》
誰の目に留まるともわからないけれど、
見知らぬ誰かに宛てたお便りを書くように、
日々思いついたことを綴っています。
これを読んでくれた誰かが、何かを思ったり考えたりしてくれれば、それが私にとってのお返事です。

仮想の往復書簡 第13便


Joshua Bach と Lex Fridman の対話を茂木健一郎さんが絶賛しているのでYouTubeで聴いてみる。
全然わからないので、時間があるときに字幕をつけてゆっくり理解したいと思うが、
わからないなりにずっと聞き流しながら通勤電車に乗っていた。

Joshuaさんは、人工意識やコレクティブ・インテリジェンスの研究をしているらしい。
寝癖なのか、後頭部のあたりの髪がぴょんとはねたまま、Lex Fridmanと熱心な対話を続けている。

科学や物理学は世界を捉える最強の武器の一つとして、あるだろうなと思った。
容姿とか、人の表層的な心理とかはどうでもよくて、研究対象にいつも情熱を注いでいる彼らは私の憧れである。
彼らの手にかかれば、物理の方程式で世界のあらゆることは記述できる。
そんな視座でいるから、寝癖で髪が跳ねてたって気にしない。
むしろその跳ねの角度だって計算対象になるかもしれない。

方程式を理解しつくした先に、どうしてもその手法では記述不可能な領域があって、
その解明に生涯を掛けて挑んでいる。
答えに辿り着きたい。でも、自分が生きてるうちは無理かもしれない。
だから集団的知性にも資する仕事をする。

本当に賢い人は、自分は何者なのか、とは考えずに
われわれはどこにいるのか(世界とはどういう場所なのか)を考えているのだと思う。

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