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詩:家族中毒

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だいぶ前に書いた詩を1つにまとめたもの。ちょっと恥ずかしい。
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記事一覧

家族中毒:氷と炎

悲しみ労わる 凄惨なる 炎。
怒り憎む 鋭利なる 氷。

あらゆる感情は風雨で荒れるが、
心は色を失って乾いていた。

まばゆい花々が君を包み込み、
美麗なる祭壇が輝きを放ち、
モノクロームの心に、
光を与えようとしている。

 だが

炎と氷が渦巻き、
台風のように吹き荒れる感情は、
二日間じゃ収まりがつきそうにない。
 
台風の目には  君が居る。
          
    目の前に居るの

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家族中毒:本心は躊躇の裏側

十割を越えた力に
内にある 触れてはいけないものが

爆ぜた。

 汗にまみれる。
  涙を飲む。
   精一杯 
    血を注ぎ、
     奮闘する。

九割八分で 踏み止まり、
九割九分で 踵を返す。
十割で 振り返って まだ 堪え
十一割をもって 唇を噛み

    尚も 尚も 尚も 
  立ち向かい 削られ
 強ばった顔で 笑った。
 
        と

      知らぬ間に 

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家族中毒:張り切り人生

笑いながら、
「うわー、すごいですね!
 負けてられませんよ!」
 
って
いつでも全力だから、
 
酔いが回るとさらけ出す 
不満と 失望感が
重い。

夢へ駆けたいのに、
全力になれない足には
2つの 足かせ。

この子は必死だ。

「親とご飯が食べたい」
「親へのプレゼントをどうしようかな」

って、
足かせを外すのに全力だ。

だから、
自分の足で歩けず 夢に置いていかれる
現実に

不満

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家族中毒:あまりに命を覗かせる

存在を求む指と指。
唇を求め、頭髪の太さまで
探り出そうとする様は、
互いの人間が、 人格が、
頭の中で今もうねって熱を帯び、
存在を目の前に知らしめている。 
 
暗闇の中で踊る体が、
閃光と共に画に納まるならば、
その様は誰のものであろうとも、

    命の躍動に溢れるのだろう。
 
大理石のように輝くその身と、
生命の飛沫の一つ一つを
肉体で敏感に感じ取りながら、 
  存在を確認し、
 

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私はあなたを咀嚼する

  (喉をひっかきまわす)
まるで枯れ井戸のようだ。
水分がまるで足りない。
 
  (声帯と舌がうごめく)
違う……。
これは、
沸き立つ食欲。
 
  (胸の風穴数千メートル)
そうだ、肉が抜け落ちた。
 
  (ホシイ! ウメロ! ミタセ!)
まさに盲目。
感情の支配。
 
  (―― ―― ――)
抑えられぬ欲。
 これはあなたに対する劣情ではない。
 
忘れ去られた
ニューギニアのように

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家族中毒:生きた光景

日が沈み一日が終わりを迎える。
 黄昏。
 
光と影が美しく境を築き、
陰影の立体感が生命の躍動を描く。
 
この印象深い光景に、
        君は 何を見た。
 
陸橋の上で私達は一層立体的になり、
表情の一つ一つ、シワの一筋ですら、
肉の弾みを思わせる
はずなんだ。
 
夕が来て日が沈む。
並列なオフィスビル。
一緒に並ぶ街路樹。
行き交う人々。
立ち尽くす私と君。
 
君の遠い目。
湛え

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家族中毒:泣きたくないからぶっきらぼう

華やぐ空間に若者たち。
寒さと対比するように太陽が、
彼らの明日を賞賛する。
 
されど冷たい面を湛えた君は、
 
華やぐ広場で華やかな衣装を纏ながら、
華やぐ己の成長をまるで、
恨むようで。
 
そう、賑わっているのは衣装だけ。
君の体はそれを否定して、
表情だけでものを語り、
内面は研ぎ澄まされた刃物のように
鋭利で、
 
己の境遇を切りつけるのだろう。
 
晴れが辛いか。
今日はハレの日だ。

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家族中毒:仮想からの重圧

好きな本を手に一冊。読んでいると、とても心地が良い。だって、好きな本なんだから。何が良いって、あの子がとても不幸で大変だったのに、頑張って自分が成長することで、その不幸から脱出していくんだ。その姿はさ、私にとっても凄く力になる。この作品があるおかげで、あの子の人生を応援したくなるし、あの子が頑張り続けているから、私もそれを励みに、くじけることなく頑張っていけると思う。私はあの子が幸せになる姿が見た

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家族中毒:種子

「本当ですか?」
瞳が揺れる。
彼女が 生き物であることに気付いた。
 
「はい」
彼女が 命に気付いた。
生命を宿す選択示に。
 
それはただ事ではない。
恐怖だろう。
嬉しい  違うよ、恐怖。
 
知り合い 友達 親友 恋人
 
家族
 
それは怖い。
 
想像できない。
全てが壊れる気がして。
 
私が何をする。
私が何をされる。
巣食った経験 記憶は、
彼女の底まで根を張っている。
 

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家族中毒:目を逸らせ

街灯ギラギラ、
夜更けの道はめまいを誘う。
  逃れたい気持ちが家路を焦らせるのに、
  近い距離が果てしない。
    歩いているのは自分なのに。
      視界は自分のものではなく、
      誰かの目を借りているようだ。
        
        うつろに、
        視界は狭くなり、
       
          交差点に飛び出る。
 
      止まれ。
 
 

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家族中毒:何枚も仮面を被って……

1枚
めくって中を覗き、
 
2枚
めくって中を開いて、
 
3枚
めくって核心に迫る。
 
はずれ。
 
「どれだよぉ」
「わからない。わからない」
 
「だってさ、私にも分からないんだもの」
 
なんて、
  君は はぐらかすんだ。
 
    ・
 
心の中で   ベロを出して微笑んで、
そのまた心で あざ笑う君は、
その奥の心で 仮面を作って、
心の最果ては、
???
 
    ・
 

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家族中毒:(理解)



突如迫った。

―――――→確信の涙が胸に落ちた。

家族中毒:私たちが罪を被る何時何分何十秒

目覚めると、
まだ 意識はうっすらしていて
階段を下りると、
そんな私を見た父が笑い
母の手からは
彼女らしい温もりのコーヒー
タバコで一服して、
 
幸せだ。 今日も一日が始まった。
 
・・・
 
外にでるとガソリンランマーの音が
勤労青年の聴力を吹き飛ばす。
 
お疲れ様ですね。
だけど彼は笑う。
それは、
同じメットのおっさんがくれる
冷たいコーヒーがあるから、
幸せなんですよね。
 

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家族中毒:一つの軸だけで回っている

数多の車 力強く 通り過ぎる。
かっぽする音 音色を成して 溢れてる。
 
だが、不要は排除。
失礼だが必要はない。
 
  必要なのはただ一人。
 
だから全ては平面的で、 
色彩すらもはっきりせず、
鮮やかに私の視界に切り抜かれたのは、
まるで君だけだ。
 
さぁ!
 
払われたらこけてしまう 片足で!
 パレードのように賑やかに!
  回ってみましょう 片足で!
 
二人して
モディリアーニ

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