家族中毒:一つの軸だけで回っている
数多の車 力強く 通り過ぎる。
かっぽする音 音色を成して 溢れてる。
だが、不要は排除。
失礼だが必要はない。
必要なのはただ一人。
だから全ては平面的で、
色彩すらもはっきりせず、
鮮やかに私の視界に切り抜かれたのは、
まるで君だけだ。
さぁ!
払われたらこけてしまう 片足で!
パレードのように賑やかに!
回ってみましょう 片足で!
二人して
モディリアーニの絵画を見ながら
究極の献身的愛情だなんて、
妻のジャンヌの肖像画を眺めては、
表現された彼の無造作に変化する感情なんて
微塵も感じようとはしない。
笑ってください。
そんなもの一人で見るものだって。
知ってる!
よっ!
・
ウソ、周りの見えない大バカ者よ!
ノープランで回るだけ回って、
冗談を交えて全てを笑い飛ばし、
軽い空気のノープランデイは、
時間の果てまで続く続く。
笑ってるのは嘘か真か、
終わってみれば空虚が迫る。
「なんだあいつ、一人で踊ってやがる」
終わりも見せず回転を続ける。
一人で。
あれ?
鈍く挫ける音。
完全に空回りをしている。
私の世界に色と輪郭が蘇った。
だけど、
視界と引き換えに 心臓だけが
ガシガシと 故障をきたしそう……。
何故か世話しなく回っている。