中澤浩一

小さな技術系会社を経営中。50代。 「推定無罪を理解できない日本人」と「民主主義を理解…

中澤浩一

小さな技術系会社を経営中。50代。 「推定無罪を理解できない日本人」と「民主主義を理解できない日本人」この2つのテーマで、日本の問題点を探る記事を書いて行こうと思います。

マガジン

  • 民主主義を理解できない日本人

    民主政治は国民の期待だ。期待なき批判は、政治を委縮させるだけで何も変わらない。ほんとうに政治が悪いのか。我々国民に責任はないのか。民主主義を今一度考える。

  • 推定無罪を理解できない日本人

    いつかあなたの身にも降りかかる冤罪問題。けして他人事ではない。 日本の司法はほんとうにこれでいいのか。推定無罪の観点から考える。

最近の記事

「戦う覚悟」とは「焼かれる覚悟」のこと。

日本の真珠湾攻撃は日本国民を熱狂させた。そして、それに酔いしれた。 日米開戦以前から、対米開戦論は大いに盛り上がっていた。盛んに「戦う覚悟」という言葉が飛び交ったに違いない。 この「戦う覚悟」が、いずれ自分たちが焼夷弾や原爆によって「焼かれる覚悟」だと気づいた人はどれだけいただろうか。 麻生元総理が、台湾で「戦う覚悟」発言をした。 発言の意図は、「抑止力」だと思うが、言われた方は、びびって自国の「核心の利益」だという行動を抑制するだろうか。 さらに強硬になるのは必須だ。

    • 台湾有事の際、キャスティングボードを握るのは実は日本。

      何でもアメリカの言いなりになることを対米従属といって、批判する人がいる。 そんな、対米従属批判者が、なぜか台湾有事になると、米軍と一緒に戦わなければならないという。 これこそ、対米従属の際たるものではないか。 日本には、台湾有事の際、米軍に日本の基地を対中戦争のために使わせないというオプションもある。 実はこれ、相当強い外交カードである。 日本の基地が使用できなければ、事実上米軍は軍事介入できない。 そもそも、そんなことアメリカに言えるのかという疑問もあるが。 いちおう

      • 台湾有事は本当に日本有事なのか?

        最近「台湾有事は日本有事」という事をよく聞く。 今にも、中国が台湾に軍事進攻し、中国は日本の米軍基地にミサイル攻撃をし、日本も相当な被害を受ける。それのみならず、台湾近海を海上封鎖し、日本の原油輸入も影響を受けるというのである。 本当だろうか? この議論は、確かに日本が対応を間違えれば、最悪の場合の可能性としては、そうかも知れない。ただ、その可能性は非常に低いと思う。 そこで、本当に、台湾有事が日本有事なのか議論したい。その議論をする前に事実関係を整理しておきたい。

        • 最高裁判所裁判官国民審査。分からなかったら棄権してください。

          いよいよ衆議院選が始まります。ということは、最高裁判所裁判官の国民審査が始まります。 国民審査については、以前ここで述べました。 この制度、よくわからないという人が多いです。また誰に✖をつけていいか判断できない人が多いようです。 そのような人はぜひ、国民審査を棄権してください。 渡された投票用紙を白紙のまま投票箱に入れてしまうと、これら裁判官を信任してしまうことになります。 ですから、棄権するには、投票用紙を受け取らないか、投票用紙の誰でもいいので〇を記述してくださ

        「戦う覚悟」とは「焼かれる覚悟」のこと。

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        • 民主主義を理解できない日本人
          9本
        • 推定無罪を理解できない日本人
          29本

        記事

          金にクリーンな政治家が良い政治をするとは限らない。

          衆院選を前に、相変わらず、自民党裏金問題をめぐる政治資金問題が論点として注目されているようである。 いわゆる政治と金の問題を追及するのはけっこうなことであるが、日本人は誤解している。 金にクリーンな政治家が良い政治をするとは限らないし、逆に、金にダーティーな政治家が良い政治をすることもある。 歴史を見れば、社会を変えてきたいわゆる大物政治家はえてして金にも、倫理にもクリーンだったとは限らない。 金権政治の開祖ともいえる田中角栄は、確かに日本の発展を作った。 「あれだけの

          金にクリーンな政治家が良い政治をするとは限らない。

          「武力による現状変更は認められない」という日本外交の愚か。

          最近、日本は、「武力による現状変更は認められない」を言い過ぎだ。 そんなことを本気で言ってるのは日本だけだ。そんな綺麗ごとで世界は動かない。 どの国でも、領土問題や、独立問題を抱えている。それの解決に武力行使を否定する国はないし、それは愚かだ。 結局、日本は、この言葉により、もちろんそのような事は絶対にあってはならないが、竹島問題や北方領土問題の武力解決を自ら否定してしまっている。 武力行使は確かにいけないが、その可能性まで否定するのは、外交カードを失うことになる。

          「武力による現状変更は認められない」という日本外交の愚か。

          袴田さん再審無罪。警察は謝罪したのに検察が謝罪しないのは、検察は民意のコントロール下にないため。

          袴田さん再審無罪。静岡県警は、袴田さん宅を訪れ、直接、袴田さんに謝罪した。 謝罪内容は冤罪を謝罪したというより、威圧的な取り調べを謝罪したようで、その内容は不満ながら、直接袴田さんの前で謝罪したことは評価できる。 一方、検察は、言い訳だらけの談話を発表しただけで、袴田さんの前で直接謝罪はしなかった。 この違いは何か? 日本の馬鹿な評論家や弁護士はこの理由がわからないようである。その代表が弁護士の紀藤正樹氏。 警察は謝罪したのに、検察が謝罪しない理由。それは簡単だ。

          袴田さん再審無罪。警察は謝罪したのに検察が謝罪しないのは、検察は民意のコントロール下にないため。

          有罪の確証がないのに有罪判決を出してしまう裁判官、裁判員の恐ろしさ。

          何度もここで取り上げる羽曳野市の殺人事件の裁判。 裁判員の証言が取り上げられているが、それが衝撃的。 まず、裁判員の感想として、「難しかった」とある。 難しいというのは証拠が少ないことを意味するが、それは有罪が前提だから、証拠が少なく難しいのであり、無罪が前提なら、証拠がすくないので無罪。ということで実に簡単だ。 さらにびっくりしたのが、この裁判員の証言。 裁判員:色々考えて犯人は山本被告だと思っているんですけど、100パーセント詳細に腑に落ちたかと言われれば、証拠が

          有罪の確証がないのに有罪判決を出してしまう裁判官、裁判員の恐ろしさ。

          袴田冤罪事件と同じ過ちを繰り返す「週刊現代」というくそマスゴミ。

          反省なく腐りきっているのは検察だけでない。マスコミも同様である。 袴田冤罪事件当初、犯人視報道を謝罪し反省した毎日新聞と東京新聞。 週刊現代はそんなことどこ吹く風。50年前とまったく変わっていない。 まぁ、なんと悪意に満ちた報道だろうか。 「図太すぎる素顔」とか、 焼肉食べてるだけなのに、「がぶりつき」とか「肉食女子」とか。 推定無罪無視の印象操作。 いっぽう、MBSニュースは、検察側の主張だけなく、弁護側の主張もちゃんと報道している。 ちゃんとしてるマスコミもあれ

          袴田冤罪事件と同じ過ちを繰り返す「週刊現代」というくそマスゴミ。

          袴田さん無罪確定。それでも誰も反省しない日本社会。

          検察が控訴を断念して、めでたく袴田さんの無罪が確定した。 検事総長の談話がこちら。 いったい検察は何を謝罪したのだろうか? 文面をそのまま読めば、 「長期間にわたり法的地位が不安定な状況」に置かれたことを謝罪しているようだ。つまり冤罪を謝罪したのではなく、不安定な状況、要は再審開始が決定されたり、逆に取り下げられたり、そういったことを謝罪しているようだ。袴田さんのことはまだ有罪と思っているらしい。 さらに、「本件の再審請求手続がこのような長期間に及んだこと などにつき、

          袴田さん無罪確定。それでも誰も反省しない日本社会。

          毎日新聞。袴田さんに謝罪するなら、指揮権発動の議論をすべき。

          袴田さん再審無罪。毎日新聞が、事件当時の犯人視報道を謝罪した。 今まで冤罪事件に絡んでマスコミが謝罪したことは、ほぼなかったので、これは画期的なことでもある。 しかし、まだ袴田さんは救われていない。検察が控訴する可能性があるのだ。 大方の予想は批判を恐れて控訴はしないのではと思われているが、検察論理をよく知る弁護士の郷原信郎氏によれば控訴は不可避という。 ここで控訴されると、さらに無罪確定がのび、袴田さん本人や、お姉さんの残された時間はそう長いものではないだろう。 控訴

          毎日新聞。袴田さんに謝罪するなら、指揮権発動の議論をすべき。

          袴田さん再審無罪。日本は、指揮権発動、検察の上訴権制限を本気で考えるべき。

          私は1966年の生まれだ。ビートルズが来日した年だ。そして、袴田冤罪事件があった年でもある。 私の人生の間、袴田さんはずっと殺人犯の汚名を着せられ耐えてきた。 それは、正式には現在も晴れていない。 私は、世の中の批判を考慮して、検察が控訴するとはとても思えないが、万万が一、控訴するようなことがあれば、法務大臣は検事総長に指揮して、控訴を取り下げさせるべきだ。 いわゆる、「指揮権発動」である。 指揮権発動は、なぜか日本では、ご法度になっている。理由は「司法の独立」である。

          袴田さん再審無罪。日本は、指揮権発動、検察の上訴権制限を本気で考えるべき。

          消去法は冤罪の温床。

          無理な自白強要が最近はやりにくくなったせいか、最近の否認事件の裁判の傾向として、状況証拠の積み重ねと、「被告人以外~はあり得ない」という消去法による有罪立証が多くなった気がする。 消去法というのは、本来、その他の可能性をすべて否定しないといけないので、立証方法としては難しいはずである。 しかし、一方で、あらゆる可能性の中から、一つの可能性を選べる自由があるから、ストーリーを作りやすい。それに状況証拠を重ねることで、それこそもっともらしいストーリーを構築することができる。

          消去法は冤罪の温床。

          ギャンブル化する日本の裁判。

          袴田さん再審無罪判決が出て、世の中は、より冤罪に対して、シビアになるとおもいきや。 実情はまったく正反対のようだ。 有罪のハードルはますます低くなっている。 羽曳野市の殺人事件。以前、状況証拠と消去法だけで起訴したと、批判したが、有罪判決に至った理由が以下の記事に詳しい。 これを読むと、一見、有罪は間違えないように思えてくる。 しかし、要約すると。 検察や、裁判所は、犯行のストーリーを決め、それに合致する状況証拠があり、他の犯人が考えられないようなら有罪。 ということ

          ギャンブル化する日本の裁判。

          北朝鮮拉致問題が解決しない訳。

          袴田さん再審無罪判決が出た。残念ながら日本は冤罪大国であり、司法後進国と言わざるを得ない。 その背景には、システムの問題もあるが、国民の「悪いのはお前なんだから、何をされても文句は言えないだろう」 という考えた方が根強い点にある。 未だに、弁護士には、「なんで悪人の弁護をするんだ」という批判が来るらしい。ほんと信じられないが、国民の根底には、「悪いのはお前なんだから、、、」という意識が根強いのだろう。 この考え方は、国際問題になると、主張は正しいかもしれないが、問題解決

          北朝鮮拉致問題が解決しない訳。

          無実が明らかになってから批判しても、遅いんだよ。

          相変わらず、日本のマスコミや、評論家のレベルの低さ、視野の狭さにはあきれる。 袴田さん再審無罪判決で、各社マスコミや評論家が、一斉に捜査機関批判をしているが、無実が明らかになってから批判しても遅いんだよ。 袴田さんの失われた時間は取り戻せない。 本当に冤罪撲滅を願うなら、今まさに起きようとしている冤罪の種を取り除いておかないといけない。それがマスコミの責任だろ。 例えば、これ。 これで有罪は明らかに無理すぎだろう。冤罪の可能性が少なからずある。 また冤罪の一番の温床で

          無実が明らかになってから批判しても、遅いんだよ。