中原陸/M&A会社代表

https://unique-on.com/ 株式会社ユニコン 代表取締役、小学生6年間はイタリア現地のアメリカンスクール。中小向け営業・FC開発・コンサル→MEBO、M&A事業立ち上げ→株式会社ユニコン創業

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    買収した後、買収した会社、された会社はどうなったのか?そのM&Aはうまくいっているのか?を見ていく。

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    小学校の私の子供でも理解できるようにM&Aの様々なことを説明した記事のマガジン。

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会社譲渡後も続投する経営者に一部株を持ち続けてもらう目的【M&A日記】

会社を譲渡した後、経営者として続投する場合は、いわゆる雇われ経営者の立場に変わることになる。 これは買収側からして、経営者に相応の魅力・実力があるとみなされたときに提示される選択肢。 会社をここまで成長させてきたのは今の経営者であり、更には会社にまだ伸びしろがあり、引き続き成長を担ってほしいというようなケースだ。 さて、続投を求められるケースで、株式も一部持っておいてほしい、ということがあるが、それは何故か。 オーナー経営者と雇われ経営者は、同じ代表取締役だとしても、その

    • 私が奥様の話を聞く目的【M&A日記】

      男性経営者の中には、奥様を一切仕事に関わらせないし相談もしないというタイプと、奥様に大小の差はあれ会社に関わってもらうタイプとがいる。 前者の場合は経営者との話だけで進めていけば良いが、後者の場合は奥様が重要な役割を果たすことが少なくない。 社長がOKと言ってるからと進めていくと、実はそれだけではうまくいかなかったり。 私は後者のケースではできる限り奥様の話を聞かせて頂くようにする。 社長と奥様の意思が相反していないかを確認するという意味合いは当然にしてあるが、それ以上に

      • 未払い残業は潜在的な負債というだけではなく、PLにも影響する

        中小企業のM&Aは、対象会社の利益を指標として株価を算出する方法が殆どのケースで用いられる。 EBITDAの⚫︎倍とか。 また、決算書の数値のままに評価することは基本的になく、それを調整して実態の数値を算出する。 例えばオーナー個人にかかる、事業とは関係しないような経費がある場合には、それは譲渡後にはなくなるので、かかっていないものとして計算する。 この調整利益を算出するときに、労務問題が実は影響する。 労務問題はM&Aにて、買主が確認する重要な点の一つ。 例えば未払

        • 契約書は必ず修正履歴付きで【M&A日記】

          M&Aに限らないが、契約書のチェックは必ず双方の修正履歴を残した状態で進めることが重要。 最終的な譲渡契約書が当然最も重要。 多くの場合、買主が契約書案を作ってくるので、売主にとっては修正したいであろう箇所がたくさんある状態からスタートする。 なので弁護士のチェックは必ず入れてほしいし、「弁護士にチェックしてもらってください」と私は必ず伝える。 時に私が良いと思うならいいでしょうとする経営者がいるが、私が内容を見たとて弁護士ではない私のチェックは何の担保にもならない。 まし

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          中小企業はやはり資本と経営の承継はセットにするのが望ましいと思う【M&A日記】

          事業承継には2つの承継がある。 資本の承継は、株式の承継のこと。 即ち、会社のオーナーとしての地位を承継すること。 経営の承継は、代表取締役のポジションの承継のこと。 即ち、経営者としての地位を承継すること。 2018年度の中小企業白書によると、中小企業の7割超がオーナー企業。 オーナー企業とは、株主=経営者、あるいは、株主=経営者+αの会社のこと。 数にすると260万社以上。 このオーナー企業が、経営者の高齢化などを事由として事業承継しないといけなくなったとき、経営

          中小企業はやはり資本と経営の承継はセットにするのが望ましいと思う【M&A日記】

          引き寄せの法則は「点→線→面」のことだと思う

          情熱を注いで活動していると、引き寄せの法則を実感することがないだろうか。 私はよくある。 ちょうど欲しかった出会い、出会い方が分からなかったのに急に発生した出会い、タイムリーな情報など。 まさに引き寄せの法則だなぁと自身の幸運ぶりに感心してしまったりする。 引き寄せの法則とは「ポジティブな思考が良い経験を、ネガティブな思考が悪い経験を、人生にもたらすという信念」ということらしい。 私の使い方は間違っているかもしれないが、情熱を注ぐというのはポジティブな思考ということな

          引き寄せの法則は「点→線→面」のことだと思う

          プロ経営者を目指すならPEファンドとの接点を持つのが良いかもしれない

          プロ経営者を目指す人は、PEファンドと接触するのが近道かもしれない。 「プロ経営者」というのは、会社の創業者やオーナーではなく、招かれて経営を行う経営者で、いわゆる「雇われ経営者」のこと。 経営者にはなりたいけれども、ある程度形になっているものを更に伸ばしたいとか、ある程度安定的な収入は確保した状態で経営者をやりたいとか、そのような方に当てはまるのがプロ経営者。 さて、このプロ経営者になりたいと思ったところで、どうやってプロ経営者を探している会社を探せばいいのだろうか。

          プロ経営者を目指すならPEファンドとの接点を持つのが良いかもしれない

          代表者は会社の所有者ではない

          会社経営に携わったことがなかったり、株の取引を行ったことのない方だと、株主・代表・社長などの区別がついていないことが少なくない。 表題の通り、代表者=会社の所有者ではないことを説明する。 株主、代表、社長、全て意味合いがだいぶ異なる。 株主と代表や社長の違いはわかっていても、代表と社長の違いが分かっていない人はこれまた少なくない。 社長がただの役職であることは以前に書いたので、代表と社長の違いは別途私のnoteで確認してください。 今回は株主との違いについて。 分かっ

          代表者は会社の所有者ではない

          株主間契約のドラッグとタグ【M&A日記】

          M&A(譲渡)をする際に、保有する株式の全てを譲渡せずに一部を手元に残しておくということがありうる。 あるいは、一度全て譲渡するけれども、再出資して一部を取得するということも。 後者の場合はPEファンドが買収側であるときに多い。 PEファンドは、SPC(特別目的会社)を設立して、SPCを通じて対象会社の株式を取得することが多い。 これは資金調達のためであったり、PEファンド自体からリスクを切り離すためであったり。 まずSPCが100%の株式を取得してから、親会社となったSP

          株主間契約のドラッグとタグ【M&A日記】

          M&Aの報酬は高いのか【M&A日記】

          M&Aの報酬は高いのか。 高いと思う。 ただそれは絶対的な額としては、高いと思うということ。 1件成約すれば、最低報酬を考えると最低でも1000万円~2000万円程度の手数料を頂く。 大きくなれば1件で1億円を超えることもあるし、そう考えると手数料額としては確かに高い。 しかし、相対的には必ずしもそうではないと考える。 実際に我々が仲介しているのは億円単位、時には10億円単位の仕事であり、規模的に大きい。 仮に10億円だとすると、一般的なレーマンで計算すると手数料は45

          M&Aの報酬は高いのか【M&A日記】

          株式には消費税がかからない【M&A日記】

          私が担当するM&Aは9割がた株式譲渡だが、飲食企業のお手伝いが多いので、たまに一部店舗のみを譲渡したいということで、事業譲渡というケースもある。 株式会社は、会社の株式を所有する株主がいて、それは即ち会社のオーナーだ。 事業は、会社が運営しているので、事業を所有しているのは会社。 なので株式譲渡は、株主が所有する株式を買い取るのに対して、事業譲渡は法人が所有する事業を買い取るということで、買い取るものが違えば、買い取る相手も異なる。 事業譲渡の場合は、譲渡の対象となるのは

          株式には消費税がかからない【M&A日記】

          マルチレベルマーケティングとねずみ講の違い

          マルチレベルマーケティング(MLM)のビジネスを展開されている方から譲渡の相談をかつて受けたことがある。 私はこのジャンルに一定の知見を持っていたので特に気にはならなかったが、買収候補を検討するために少し調査をしてみると、MLM=マルチ商法=ねずみ講と思っている方がとても多かったことに驚いた記憶がある。 MLMとねずみ講は一見構造が似ているかもしれないが、とても重要な点において異なる。 それは前者は合法で後者は違法であること。 MLMは合法。 略してマルチ商法と言われる

          マルチレベルマーケティングとねずみ講の違い

          私が出会いに恵まれる理由を考えてみた

          全く関係ないけれども、最近Vulfpeck(ヴルフペック)にハマってる。 ファンクバンドで楽曲が長いのがジャンルとしての特徴だが、ミニマルファンクという短い楽曲を創作していて聞きやすい。 また、メンバーがいわゆる音楽エリートたちで構成されていて、楽曲の完成度が高いし、楽曲の幅も広くファンクに縛られていない。 気になられた方は是非バンド楽曲をランダム再生してみると発見があるかも。 さて、最近出会いに恵まれていると思うことがとても多い。 仕事に繋がることもあるし、何か勉強したい

          私が出会いに恵まれる理由を考えてみた

          EV/EBITDA倍率が100倍を超える企業【M&A日記】

          EV/EBITDAマルチプルという指標が、昨今M&Aにおける企業評価によく用いられるようになってきている。 EVはEnterprise Value、直訳すると企業価値。 但しこれは会計用語でいう企業価値のことで、その言葉からは企業の時価総額が連想されると思うが、それとは異なる。 「EV=時価総額+純有利子負債(Net Debt)」 M&Aにおいて、時価総額は売主に対して支払われる株の対価のことで、それに対象会社の純有利子負債を足し合わせてEVは算出される。 ちなみに純有

          EV/EBITDA倍率が100倍を超える企業【M&A日記】

          BS、PLだけでなく、税務申告書一式を求める理由【M&A日記】

          前回書いたように、決算書を見る初期的な目的としては、そもそもM&Aが選択したり得るのかどうかを確認するため。 その時点では、BS(貸借対照表)、PL(損益計算書)さえあればある程度判断はできる。 そこに引っかかる要素があれば、追加を依頼する。 M&Aが選択肢としてお持ち頂けそうだとなると、次に確認したいのは、どれぐらいの評価がつきそうか。 これは売主として一番気になるところだと思うので、目安としての金額を提示する必要がある。 これのためにはBS、PLだけでは足りない。 ・

          BS、PLだけでなく、税務申告書一式を求める理由【M&A日記】

          まず決算書でM&Aが選択肢になるのかを見ている【M&A日記】

          譲渡の相談をお受けした場合、具体的な話をするのであれば決算書を見せて頂く必要がある。 事業承継の広い相談であれば、M&Aとは何かとか、事業承継における各選択肢のご説明とか、こういう話は決算書抜きでもできる。 ただ、自社としての選択肢を具体的に検討したいということになれば、決算書が必要。 まず大事な点として、決算書の内容によってはM&Aが選択肢とはならない可能性もある。 かつて、2012年に私がM&A業界に携わりはじめたとき、M&Aは経営が厳しくなったときの選択肢、という

          まず決算書でM&Aが選択肢になるのかを見ている【M&A日記】