長島芳明 小説家のようです

小説家です。隼や疾風を設計した小山悌を主役にした「銀翼のアルチザン」を出版。知久平さん…

長島芳明 小説家のようです

小説家です。隼や疾風を設計した小山悌を主役にした「銀翼のアルチザン」を出版。知久平さんの本が完成し、今はデビスカップの熊谷一弥と清水善造が完成しています。各種依頼は ブログのメールファームで。http://blog.livedoor.jp/nagasimayosiaki/

マガジン

  • 中島知久平の「必勝戦策」

    中島知久平が死去して70年が過ぎたので、著作権フリーのパブリックドメインになりました。そこで、巨大爆撃機「富嶽」を生産して運用する論文、「必勝戦策」を公開し、長島が取材で得た知識を加えながら論文の解説をします。

  • #わたしの旅行記

    #わたしの旅行記 発作的に出かけた記録を綴ります

  • 群馬各地を回って気づいたこと

    勝手気ままに群馬の観光地やスポットを回って気づいたことを、長島の視点で書く散文記録です。

最近の記事

観戦。デビスカップの感想

 どうも。デビスカップで活躍した清水善造と熊谷一弥を調べ上げた長島です。出版社を探している最中です。  デビスカップの観戦は二回目です。前回は夜行バスで神戸まで行き、試合が終了したら新幹線で帰る強行スケジュールでした。  初めてのプロテニス観戦は「東レ パンパシフィックオープンテニストーナメント」でした。 「はたして、お客様はどのくらいか」と思って会場に足を運んだら、少なさに愕然とした記憶です。  で、今回は関東でデビスカップの予選が開催されるので前回とは気軽に足を運

    • 中島知久平の「必勝戦策」。44ページの中間まで

       写真をいつものようにアップします。  故に航空戦術の要訣は、飛行機の完全線爆破にあるのであって、空中に於て個々の飛行機撃破する如きは、寧ろ末梢的戦術に属すべきものであると思うのであります。  茲に、航空戦策に対する一大転換の必要があるのであります。  所で、飛行場完全爆破と云うことは、今日迄の実戦の経験を徴し、云うべくして不可能であるとの議論があるのであります。  それは、現在の如くき漸く一トン位しか爆弾積載力のない小型爆撃機を以てしては、飛行場を完全爆破出来ないこ

      • 武蔵野ふるさと歴史館に行って確信したこと。

         どうも。発作的にバイクの旅をするようになった長島です。  前回の反省を踏まえ、今回はガソリン満タンで出発しました。だがしかし、やはり想定外が起きました。  夏の暑さで思った以上に水分を補給しました。  ツーリング中にあらかじめ用意していたペットボトルは空になり、コンビニで補充しました。  ちなみに水分補給するタイミングは、信号待ちの間に素早く飲むという。一歩間違えれば事故になりかねません。もう少しスーパーカブ110の改造にチャレンジしたいと思います。  とにかく片

        • 中島知久平の「必勝戦策」。一、防衛戦策

           はい。写真をアップしまーす。ヘッダー画像は「隼」です。 一、防衛戦策  我が本土及び領域の防衛を直接脅威するものは、敵の大型空の要塞であることは前に申述べた通りであります。此の空の要塞は大集団を以てする空襲に対し、完全防衛の道は現在に於ては絶対にありません。  独逸のゲーリング元帥は、先に独逸の戦闘機は其の質に於て、量に於て、遥かに敵を凌駕して居り、又、高射砲等を以てする防空陣は周到に完璧であるから、米、英機は一機たりとも、ベルリン、の上空に寄せ付けないと聲明したので

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        • 中島知久平の「必勝戦策」
          25本
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          3本
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          4本

        記事

          中島知久平の「必勝戦策」。第三、必勝戦策ニ関すスル新構想

           はい。全体の三分の一を使って、「従来のやり方では負けますので大局的に見ましょう」と新構想を提案する知久平さんです。  第三、必勝戦策ニ関スル新構想  一体、日本はつい先頃迄赫々たる戦勝に歓喜し、次には絶対不敗の国防体制の確立に安じて居ったのに係らず、日ならずして前途に重大なる危機を予見して得るに至っということは、どうして譯であるか。  其の原因は種々あらうと思いますが、最も重大なる原因は、最近兵器の異常なる進歩発達に依り、従来の戦策は、既に実質的に根底から変革せられて

          中島知久平の「必勝戦策」。第三、必勝戦策ニ関すスル新構想

          「河口湖自動車博物館・飛行館」に寄ってみた

           極度の出不精なので、「旅」をすると大きな失敗をする長島です。  前回の反省を踏まえ、事前に装備を整えました。今回もバイクの旅なので、主にバイク系の記事を参考にして装備を整えました。  目的地はこちらです。  中島飛行機を調べている身としては、足を運ばずに入られません。しかも8月だけしかオープンしていない民間の博物館なので、「その次」が、もしかして起きないかも知れません。    とにかく今回も高速を使わずにバイクで一般道で向かいました。で、整えた装備品です。 「ス

          「河口湖自動車博物館・飛行館」に寄ってみた

          中島知久平の「必勝戦策」。「生産増強敢闘策」の終りまで

           いつものように写真をアップしまーす。  打ち込みまーす。  更に一歩を進めて、仮に外郭防衛戦の防備の完璧を期し得たとしても、それで日本の安全かと云うと、そうは行かない。  外郭防衛戦は如何に堅固であっても、敵の六発爆撃機が直接我が生産源を爆破して仕舞う場合には、日本は戦力を喪失して、抗戦不能となり、重大危機に逢着することは必至である。  又、敵の六発空の要塞が、独逸の戦力源を爆砕し、ために独逸が戦力を喪失して崩壊する場合には、枢軸側の全敗となり、悲惨なる運命に突入す

          中島知久平の「必勝戦策」。「生産増強敢闘策」の終りまで

          中島知久平の必勝戦策。37ページまで。

          はい。画像アップです。 打ち込みを始めます。  飛行機の増産は、半年や一年で、急に現在の何倍にも達せしむることは、技術的にも、又四国の諸情勢からも不可能である。余りに辛うじてそれが出来て、航空勢力が結集して、ソロモン、ニューギニア、方面に於て、克く敵に拮抗し得る勢力に達し、又、ビルマ方面に於ける非常に広汎たるべき戦面に於ても、克く敵を制御し得る勢力に達したりともするも、斯くすることによりて、他の戦面に於ける航空勢力が、極めて希薄になることは、避けられない、千島方面に対する

          中島知久平の必勝戦策。37ページまで。

          中島知久平の「必勝戦策」。三、生産増強敢闘策

           ではいつものように書影をアップしまーす。 打ち込みまーす。  次は此の危急に際し、迂遠なる外交施策に漫然国運を委するが如きは、最も危険なる緩策にして、皇国保全の道ではない、事茲に至っては、最後の総力を発揮し、生産増強をなし、飽く迄敢闘あるのみ、とする勇往策であります。  本方策は、外交救国策に比し、より常識的である、然し、深く考えなければならないことは、如何に生産増強を狂奔しても、彼我生産力に非常なる懸隔があり、その懸隔は益々拡大せられんとする現情勢下に於ては、ただ漫

          中島知久平の「必勝戦策」。三、生産増強敢闘策

          中島知久平の必勝戦策。 二、 日、獨、米、英、四國提携策 

           では次の案です。ネタバレするわけではないですが、ほんと、「ウクライナはロシアと和平交渉しろ」と言っている人(最近は見かけないかな?)に、言い聞かしてやりたい内容になっています。 二、日、獨、米、英、四國提携策  日、獨、米、英、の四國提携策は、日、獨の承認する條件に依っては成立する可能性はある、そして、結局世界戦争は一先ず終局して、平和会議に成ると思われます。  然し、敵の勝勢盛にして、味方に不利の戦勢に於て休戦することは、 要するに、窮して敵の懐に投ずることと撰ぶ所

          中島知久平の必勝戦策。 二、 日、獨、米、英、四國提携策 

          中島知久平の「必勝戦策」。第二、皇國保全の方(妄)策 一、日、獨、ソ、三國提携策

           では、このまま戦略を変えなければ日本は大打撃を食らうと予測し、武力解決ではなく、外交での落とし所を知久平さんは考察しますが、「(妄)策」と断りを入れて説明をしています。  で、先に断りを入れますが、「この項目は長いが、勢いで読んだほうが伝わりやすい」と判断し、今回は長めです。  近時、皇国保全の策は、外交方略に依る外に道はなしとの議が、一再に掲って居てる、其の一つは、日、独、ソ、三国提携策であり、他の一つは、日、独、米、英、四国提携策であります。  一、日、独、ソ、三

          中島知久平の「必勝戦策」。第二、皇國保全の方(妄)策 一、日、獨、ソ、三國提携策

          中島知久平の「必勝戦策」。三、の終りまで

           ではいつものように原本を上げて打ち込みます。  ドイツは全面的に戦力を喪失し、全線に亘って手を挙げざるに立ち至る危険が予見せらるのであります。  而して、ドイツの危機は即ち日本の危機である、茲に欧州戦局の危機が国防態勢の上に、避け難き重大なる危機を招来する原因をなすものであると思うのであります。  斯くの如く、以上の三つの中、どれ一つを以てしても日本の国防態勢に重大なる危険を予想せられるのであります。  而も此の三つは、同時に日本に覆い被さって来る現実の問題であって

          中島知久平の「必勝戦策」。三、の終りまで

          中島知久平の「必勝戦策」。29ページまで

           個人的事情の余談から入りますが、打ち込み作業はそれほど苦ではないです。「銀翼のアルチザン」で引用再構築を何度もしたので、今更ながら「引用打ち込みは得意作業になっているなー」と独り言ち。  とはいえ、読めない旧仮名遣いや、何度もググらないと出てこない旧仮名に出くわすたびに、気分が折れます(意味を知ると「こんな日本語があるのか」とテンションが上りますが)。  そして何度も読み返して区切りの良い箇所を探していますが、難しい。 「必勝戦策は98ページあるから、毎日1ページ更新

          中島知久平の「必勝戦策」。29ページまで

          中島知久平の「必勝戦策」。28ページまで

          ページを上げて打ち込みまーす。  そこで、独ソ戦の将来は、果してどうなるかと云う問題になるのでありますが、率直に申し上げて独逸の将来は決して楽観は許されないと思います。  独逸は既にに動員の能力は絶頂に達し、又、軍需生産能力も絶頂を突いて居る、然るに近来、大規模の連続爆撃により、重要生産機関を次々と爆破せられ、生産力は漸次下り坂となりつつある、殊に、昭和20年、米国の六発爆撃機の活躍する至れば、急激に生産力を喪失するに至れる恐れがあるのであります。  然るに一方、米国に

          中島知久平の「必勝戦策」。28ページまで

          中島知久平の「必勝戦策」。三、歐州戦局ヨリ波及スル國防の危機

           続いて、知久平さんが説明する「三大敗戦要因(※私の造語です)」の3つ目である、「歐州戦局ヨリ波及スル國防の危機」を打ち込みます。 三、歐州戦局ヨリ波及スル國防の危機  日本の戦争は大東亜戦争である、大東亜戦争こそ勝ち抜かなければならないと、皆張り切って居りますが、欧州戦局に対しては多少他處事の様な感じを持っているものがないでもない様に思われるのであります。大観すれば、大東亜戦争と云うものが単独に存在すると云うことは有り得ない、要するに、大東亜戦争は世界戦争の一環に過ぎな

          中島知久平の「必勝戦策」。三、歐州戦局ヨリ波及スル國防の危機

          中島知久平の「必勝戦策」。二、の終りまで

           では続きをアップしまーす。  打ち込みまーす。 重大なる運命に逢着するのが憂が多分にあるのであります。  最近、ルーズベルト、は日本に対しては大型爆撃機を多数整備し、先づ日本の軍需生産機関を爆破し、日本の戦力を根底から掃滅して仕舞う、次に大陸及び占領地域から日本軍を追い払って仕舞う、それから日本本土を攻略して東京に於て米軍の行進を行い、日本を抹殺して、太平洋に於ける米国の脅威を永久に除去すると、豪語しているのであります。  是、一概に彼一流の人気取りのためにする駄法

          中島知久平の「必勝戦策」。二、の終りまで