自己紹介代わりの10冊
私の大切な10冊
こんにちは!
moppi と申します。
私は読書が趣味でして、読んだ本の感想をnoteに書き残しています。
ここで改めて、私の人生でとても大切にしている、または影響を受けた本たちをご紹介します。
今回は10冊ご紹介します。
順位というものはなく、どれも私にとって大切な本です。
もし、同じ本が好きだという方がいらっしゃったら、嬉しいです!
※※ 多少のネタバレが含まれますのでご注意ください ※※
1.星の王子さま / サン=テグジュペリ
まず1冊目は、『星の王子さま』です。
もう初めていつ読んだのは何歳か忘れましたが、河野万里子さんが翻訳された星の王子さまを読んで、とても心を掴まれました。
星の王子さまで登場するキャラクターたちは、どれもファンタジーな雰囲気なのですが、それぞれが「こんな生き方の人いるよなぁ」と思えます。
ひたすら数字を追う人、与えられたことだけをただ無気力にやる人、狭い世界で威張り散らす人などなど。
「大切なものは目に見えない」
という、とても有名な台詞があります。
自分にとって大切なものは何なのか?
そしてそれを本当に大切にできているだろうか?
そんなことを思います。
こどもはもちろんですが、昔はこどもだった大人が読んで、心を動かされる一冊なのではないかと思います。
私にとって大切な本、一冊目は『星の王子さま / サン=テグジュペリ』でした。
2.旅をする木 / 星野道夫
2冊目は、『旅をする木』です。
著者の星野道夫さんは、写真家であり、探検家であり、作家でありという、とても多才な方でした。
若いころにアラスカに魅せられ、アラスカへ移り住み、そこに暮らす人や生きもの、さらに自然のことを本に残してきました。
この『旅をする木』はそのうちの1冊です。
購入したのは、電車に乗るまでの時間を潰すために入った書店でした。
文庫本の棚を眺める中で、平置きもされていなかったこの本がなぜか目に飛び込んできて、購入し読みました。
星野道夫さんの、素直でありながら、人の心を揺さぶる文章に、読んでいる自分のいる環境を忘れて、アラスカにいるような空気を感じられたのを覚えています。
この本をきっかけに、星野道夫さんの著書を読み漁っていきました。
話は代わり、私は登山も趣味なのですが、そこで愛用しているアプリ『YAMAP』の創業者であり社長の春山さんも、星野道夫さんの大ファンだと後で知りました。
そんな縁もあり、星野道夫さん、そして星野道夫さんを知るきっかけになったこの『旅をする木』は、私の中で特別な一冊になっています。
本書の中で、トウヒという木の話があります。
トウヒという木が生まれて死んで、そしてまた生まれ変わるまでのお話しです。
人も含めて自然は循環をしているものであり、自分もその一員であるということを、忘れずに生きていきたいです。
2冊目は『旅をする木』でした。
3.アンネの日記 / アンネ・フランク
3冊目は、『アンネの日記』です。
学生の頃に習って知ってはいたこの『アンネの日記』。
でも実際に読んだことはなく、一度は読みたいなと思い、手に取りました。
そして読み終え、心を思いっきり殴られたような気になりました。
文庫本で500ページくらいあったと思いますが、ほとんどはタイトルの通り、アンネ・フランクの日記が書かれています。
争いの気配を感じさせる事件が度々描写され、その生々しさ、恐ろしさはとてもリアルで、「本当にこの世界で起きたことなのか」と思ってしまいます。
そしてそれもさることながら、私が印象に残ったのは、アンネの強さ、そして明るさでした。
抑圧された隠れ家での暮らし。
その中でも、日常のできごとを深く考え、笑ったり怒ったり、ある種「些細な」ことが多く書かれています。
私だったら、自分の環境を嘆き、悲しみ、暗いことしか書けないと思います。
そして、文中にこんなことが書かれています。
「わたしの望みは、死んでからも生き続けること」
約80年も経ったいま、私がこうしてアンネの日記を読んで、心を打たれているというのも、アンネが生き続けている、と言えるのかなと思いました。
3冊目は、『アンネの日記』でした。
4.夜と霧 / ヴィクトール・E・フランクル
4冊目は、『夜と霧』です。
『アンネの日記』を読んで感動し、同じくホロコーストにまつわる本ということで、読んでみたかった一冊。
こちらはアンネの日記とは違って、ユダヤ人を収容していた施設内にいた人たちを見た著者の目線で、人間の尊厳や、人生について書かれています。
人間が人間を処理するためのシステムが、残酷なまでに効率的に作り上げられています。
それに恐怖を感じます。
「『人生の意味』を見い出せ、未来に期待を持てる人は、辛い環境にも耐えられた」
と著者は本書で語っています。
極度の緊張状態で心身ともに破壊された被収容者たちの中でも、内面的に負けていない人たちはいたようです。
自分はそうあれるだろうか?
愛する人がもういないことを知りながら、強く自分を励まし続けられるだろうか?
徹底的に尊厳を壊され、そんな中でも希望を持てるだろうか?
これがフィクションではなく、本当に起こったことというのが恐ろしい。
人間が人間にこれほどのことができるというのは、人間の中にも善悪があって、それが歴史や環境で大きく変わるためです。
日本でも戦時中には自爆作戦をとっていたし、今から思えばまったく違う思考だったけど、当時はそれを偉大なこととして捉えていた人もいたというのが信じられません。
今でも世界では戦争が絶えません。
やはり人間には善悪があって、しかもそれが同じ集団の中でも入り混じっている、というのが、戦争の無くならないところなのかと思います。
自分の人生の意味は何か? よく考えたいと思います。
4冊目は『夜と霧』でした。
5.アルジャーノンに花束を / ダニエル・キイス
32歳で幼児の知能しかないパン屋の店員チャーリーが、手術によって天才になるというストーリーの小説。
書店へ行くたびによく特集されたり平置きされているのを見て、手に取りました。
チャーリーは手術によって知能を得ますが、それは限界があり、後半では学んだことがすり抜けるように失われていきます。
そこが読んでいてかなり辛かったです。
一所懸命に利口になりたいと願った昔のチャーリーが、天才になり、世間を知り、多くの知識を得て、またそれを失っていく。
「知識よりも大切なことがある」
という後半のアリスの台詞はまさにその通りだと思うけれど、チャーリーの人生を思うと、「そんなこと真正面から言ってやらないでくれ」と辛い気持ちになります。
チャーリーが手術をする前、チャーリーを見て笑っていた人たちに対して、天才になったチャーリーは「笑われていた」こと「馬鹿にされていた」ことに気が付きます。
今、私が生きているこの世界でも、そうして笑っている人、笑われている人がいます。
チャーリーの母が「この子は普通だ」と盲目に信じて、厳しくチャーリーを追い込むところは、自分も一人の親として、心に残りました。
5冊目は、『アルジャーノンに花束を』でした。
6.日の名残り / カズオ・イシグロ
6冊目は、『日の名残り』です。
短い旅に出た老執事スティーブンスの回想という形で、執事の人生や、主に対する忠誠、仕事に対する誇りなどが描かれます。
自分の仕事に誇りを持ち、全力を投じて、少しでも世界をよくしたいと願う、スティーブンスの生き方に感動します。
人生を仕事に捧げるというのは、周りから見ればなんだかかっこよく見えます。
しかしそうして走り切った後に、何が残るのでしょうか?
満足感を得るためには、どんな走り方をしたらいいのか?
スティーブンスは、最後に自分の人生を振り返って、夕方の桟橋で涙を流します。
それでもその後、また別の楽しみに向けて、前向きに考え始める。
人生を一日に表すなら、35歳の私は今、昼間と言えます。
自分の人生も、いい「夕方」を迎えられるだろうか?
そうなるように、一所懸命に生きていきたい。
そう思える本でした。
6冊目は『日の名残り』でした。
7.木に学べ 法隆寺・薬師寺の美 / 西岡 常一
7冊目は、『木に学べ 法隆寺・薬師寺の美』です。
法隆寺金堂の大修理、法輪寺三重塔、薬師寺金堂・西塔などの復元を果たした最後の宮大工棟梁・西岡常一氏の語り下ろしです。
西岡氏の仕事に対する強いこだわりや、人を扱うことに対する考え方などが、西岡氏の語り口調で記されています。
建築は一人ではできず、大勢の人が力を合わせて組み上げるものです。
宮大工は木の癖を見抜き、癖を活かして建物を組み上げるといいます。
法隆寺はそうした先人の知恵と技術があり、1300年間も建ち続けています。
宮大工としての心構えや、木だけでなく道具や土に至るまで、とても造詣が深く、仕事に対する並々ならぬ情熱が感じられ、とても触発されたのを覚えています。
自分の仕事にもこだわりを持ち、「後世の人に良いものを残すんだ」という気持ちを新たにした一冊でした。
7冊目は、『木に学べ 法隆寺・薬師寺の美』でした。
8.論語 / 金谷 治
8冊目は、『論語』です。
この前に渋沢栄一さんの『論語と算盤』を読み、そのままこの論語を手に取りました。
簡単に言えば孔子の言行録で、孔子の弟子たちが「先生はこう言いました」と、たくさんのエピソードが書き残されています。
約2,500年も前に書かれたものが、今でも読めるという奇跡にまず、感動します。
有名な言葉はたくさんありますが、私が論語から得て大切にしていることは以下です。
①親を敬い、家族を大切にする
②謙虚に学び続ける
③学んだことを実践する
④楽しむ心を忘れない
文字にしてしまえば当然のようなことですが、それをひたすら愚直に実践して、続けていくのは難しい。
普遍的な教えだからこそ、2,500年もの間、読み継がれてきたのでしょう。
8冊目は、『論語』でした。
9.方丈記 / 鴨長明
9冊目は、『方丈記』です。
最近は色々と古典を読んでいたのですが、その中でも私が一番好きだったのは、方丈記でした。
良い家に生まれながらも、10年の間に5つの災厄に襲われ、出世争いにも負け、挫折をした末に、鴨長明は『方丈の庵』に辿り着きます。
お金があって、大きな家に住めれば幸せか?
豊かさとは何か?
幸せとは何か?
貴族が権力を持っていた当時、「挫折して山奥に小さな家に住んでいるけど、こんなに幸せだ」と、新しい価値観をぶつけた鴨長明。
人にどう思われようと、自分の好きなものに想いを込める。
戦争、疫病、災害、格差。
現代も鴨長明が生きた時代と同じく、多くの苦しみがあります。
「お金だけが幸せじゃない」という人も増えている印象がありますが、800年も前に鴨長明はそれを実践していたと思うと、とても面白いです。
好きなものに時間を注ぎながらも、仏教の道も悟れないことを悩んでいた鴨長明。
そんな人間臭いところに、とても惹かれました。
9冊目は、『方丈記』でした。
10.スターバックス成功物語 / ハワード シュルツ
10冊目は、『スターバックス成功物語』です。
今や多くの人が知るスターバックス。
その成長記録を知ることができる一冊です。
この本で学んだ大切なことは、以下です。
尊厳と威厳を持って社員に接し、社員が互いに尊敬し合う社風を育むことで、会社は成長する。文化と価値観を大切にしなければならない。
人に任せることを恐れてはいけない。情熱やアイデアがあっても、その実現に必要なあらゆる技能を身につけることは不可能。怖くても、自分に足りないものを持つ人に任せなければならない。
そのブランドにとって根幹となる大切なことは、どんなときも必ず捨ててはいけない。こだわりを捨て、質を落とし、利益を守ることは簡単だが、長期的にみればそれはブランドの価値を損なう。
ブランドを築くのは人間の真心であり、長く続く企業とは信頼される企業である。
こだわりを持ち、高い目標を掲げ、仲間を大切にする。
自分たちの価値観を見失わずに保ち続けることは、難しいけど、大切なことです。
10冊目は、『スターバックス成功物語』でした。
おわりに
私の大切な10冊をご紹介させていただきました。
お付き合いいただき、ありがとうございました。
いかがだったでしょうか?
もし同じ本が好きだ!という方がいらっしゃれば、とても嬉しいです。
こうして振り返ってみると、私は人間の内面や、こだわりや、心の動きというものが、好きなんだなと思いました。
最も古いものでいえば論語で約2,500年前の本ですが、そんな書物を今でも読めて、心を動かされるというのは、奇跡的だなと思います。
そして、そんな本を書き、残してきてくれた人たちに感謝をし切れません。
これからもたくさんの本を読んで、多くの人の人生を感じて、自分の人生をより豊かにし、家族や周りの人たちを幸せにできる人間でありたいなと思います。
ありがとうございました!