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一風変わったクラリネットマスタークラス
6月30日、7月1日と2日間に渡って、東京(渋谷)のノナカアンナホールにてマスタークラスを開催することになりました!
マスタークラス開催!と言っておいてなんですが、私自身はどうもマスタークラスというものが好きではありません。
なんだか凄そうな先生が、凄そうなことを言って、ちょこちょこっとデモンストレーションをして。
「もっとこういう風に演奏してみて。ここはもっとピアノで。ここはもっとたっぷりと
留学のための準備とは
クラシック音楽を学んでいる人なら誰しも、留学については一度は頭をよぎったことがあると思います。
ここで多くの人が勘違いしていることがあります。それは、留学さえすれば演奏が上手になる。海外で暮らせば語学もなんとかなる。ということです。残念ながらそれは希望的観測に過ぎません。
海外留学さえできれば良い、という人であれば、とりあえず行って思い出づくりをするのも良いかもしれません。その場合は、レッスン
エネルギー持続可能な音楽家になるために
『こんなにも疲れるなんて!こんなにもエネルギーを使うなんて!』
『頭も体力も一杯一杯でついていくだけで必死。』
イリヤンや私の下で学び始めたばかりの生徒さんたちが皆一様に口を揃えて言うセリフです。逆に言うと、多くの人々は、それくらい大きなエネルギーを使って演奏するということに慣れていない、ということでもあります。
けれどもしばらくして演奏技術が安定してくると、大きなエネルギーを生み出すことにも
細かなことが気になる日本と、いろんなことがどうでもよくなるブルガリア
約半年間の日本滞在を経て、ブルガリアへ帰って来ました。
22歳で海外へ留学して以来、こんなにも長く日本に居たのは初めてのことでした。
日本での暮らしが日常になりつつある中、正直なところ、このまま日本で暮らしていくのも良いかな、と思い始めていました。世界中見渡しても、日本のように安心安全便利に暮らせる場所はそうそうありません。食べものは美味しいし、街は整備されていて美しく清潔だし、サービスは丁寧だ
古武順子さんのリサイタル当日を迎えて
1回目、2回目のリサイタルが無事に終わりました。今回はリサイタル直前から本番までを振り返って書いていきます。
リサイタルを1週間後に控えてもなお、順子さんの声は変化し続けていっていました。前回のnoteにも書いたように、このリサイタルは順子さんにとっての最終ゴールではありません。さらに良くなっていくための通過点です。
だからこそ、今できる範囲内で無難にまとめよう、という選択肢はありませんでした
できていないことが露わになる
古武順子さんのリサイタルへ向けて、全ての曲目がなんとか形になってきました。
さらにそこからどれだけ質の高いものしていけるか、そんな段階に入ってきた頃の様子についてのお話です。
本気モードで発声に向き合いながら、リサイタルの曲の準備もしていくというのは、日々自分との闘いです。
この時期は、今まで上手くやれていたと思っていたことが、実はそうではなかった、ということが次々と明らかになっていくときで
才能がないわけじゃない
今回も引き続き、古武順子さんのソロリサイタルへ向けての準備の様子です。
「なんで今まで私はこれを習ってこなかったんだろう。」
私の下で8年間近くも歌を習い続けている順子さんですが、毎日のように限界突破レッスンを受けていく中で、ここに来てまだ声が変化し続けていっています。
レッスンを受けるたびに、全く違った感覚に刷新されてしまう、ということが毎日のように起こっています。
「あ!この感覚だ!」
音楽を自由に感じるためのコーチング
古武順子さんの来るリサイタルへ向けて、本格的な準備が始まりました。
まずはまだ譜読みが終わったばかりの状態の順子さんと、同じく曲の全容をザッと見渡したばかりのピアニストのますみさんとで、イリヤンのコーチングが始まりました。
コーチングというのは、音楽をどのように組み立てていくのか、音楽の中でどこで何をするのか、というような具体的なことを取り決めていくレッスンです。
楽譜を地図にたとえるならば
古武順子さんのリサイタルが決まる!
私がニューヨークから帰国した2015年、日本での本格的な指導を始めたばかりの私に歌を習いに来てくれた最初の生徒さんが、古武順子さんでした。
この8年間、私がブルガリアへ移住し、頻繁にレッスンを受けられない時期や、オンラインレッスンのみになった時期も2〜3年ありました。そんな状況でも私の下で歌を学び続けてきた順子さんが、この度ソロリサイタルを開催する運びとなりました。
「今年中に、君は殻を破らな
声が発展していくプロセス
声のトレーニングをしていると、どうしても伸び悩む時期というのがやって来るものです。調子良く伸びていける時期もあれば、パタっと成長が止まったように感じられる時期もあります。それは誰しもが経験する道です。
今回は、その時期を乗り越えていくために、知っておいた方が良いことについて書いていきます。
イリヤンが、クラリネットのマウスピース職人のリコスティーニさんと、オリジナルのマウスピースを製作していた
人に対して無関心、無気力な日本人
『日本人はAPATHYな人たちが多いね。』
日本で暮らし始めたイリヤンがよく言っていることです。
APATHYとは、無関心とか、無気力、冷淡、などの意味ですが、イリヤンは人間関係の希薄さをAPATHYという言葉で表現しています。
自分がどう見られるか、ということには最大の注意を払っていても、身近な人がどんなことを考えて、何を思っているのか、そのことには深く立ち入ろうとしない。言ってみれば、自
必ず結果が出る!人生を変えるレッスン
完全変容プログラム
『最低1週間、できれば2週間、連続してレッスンにおいで。
泊まりでおいで。
その間ずっと、僕と一緒に時間を過ごしなさい。』
イリヤンが生徒さんに言うことです。
「週に1回、1時間のレッスンを受ける」そんなレッスンの受け方に慣れている方達には、少し大ごとに感じるかもしれません。
けれども、イリヤンがそう言うには理由があります。
『僕の言うとおりにしなさい。
そうすれば大
苦しみ続ける音楽家たちと、苦しみを越えていく音楽家たち
私と夫のイリヤンは現在、岡山の自然豊かな場所にある自宅兼スタジオでレッスンを続けています。今回は、レッスンの様子やそのときのイリヤンの言葉などをシェアしていきます。
「音楽大学というところは生徒たちにダメージを与える場所でしかないね。」
ここからはイリヤンの言葉です。
ワークに入る前に、イリヤンが生徒さんにこんな話をしていました。
「音楽家は大きく分けて3つに分類できると僕は思う。
すごく
「音楽ビジネスとは容赦なく残酷だ」マスタークラスにてイリヤンの話
レッスンに入る前にイリヤンが生徒さんにおもむろにこんな話を始めました。
今僕はこうして、音楽大学でマスタークラスなんてものをやってるけれど、正直なところ、何のために生徒たちは音楽大学に通ってるんだろう、と思うときがあるんだ。
音楽大学の学生たちの中には、音楽以外の分野を学んで、それを仕事にした方が合っている人たちだってたくさんいるはずだ。
世の中には、音楽大学を卒業する生徒たち全てを受け入れ
呼吸を思い出す!ブリーディングアウェアネスの奇跡
このたび、IAMIミュージックアカデミーを日本で再開することになりました。イリヤンも私も今からとても楽しみにしています。
今回はIAMIアカデミーでしか体験できないブリーディングアウェアネスのレッスンについて書いていきます。
ブリーディングアウェアネスのレッスンを一度体験すると、呼吸に対する概念は覆ると思います。自分の体の中にこんなにも容量があったんだ!こんな機能が眠っていたんだ!という事実に
いろいろ気になるお年頃
「君は可愛いよ。自然なままで可愛いよ。」
イリヤンがとある15歳の少女(日本人)とお話をする機会がありました。そのときのふたりの会話がとても印象的だったのでシェアしたいなと思いました。
15歳といえば、子供ではないけれど、大人とも言えない、そんな狭間の微妙なお年頃です。人目も気になります。
そんな彼女(以降Aちゃん)は、長く続いたマスク生活のせいで、人前で口元を見せることが恥ずかしくなってい