より良い眠りのためのノウハウ:「最初の4時間」が大切な理由
眠りに入る最初の「4時間」を意識しましょう。
睡眠には「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」の二つの種類があります。
レム(REM)は眠っている時に見る急な眼球運動のことで、この時間帯がレム睡眠となります。
こちらは体は休息していても脳は活発に動き、日中得た情報を整理したり定着させたりします。
色々な情報が整理されることで、ストレスを解消する効果もあるんです。
また、夢を見るのはレム睡眠中のみ。光や音などの刺激で目覚めやすい状態と言えます。
反対に、脳と体が共に休むのがノンレム睡眠となります。
こちらは眼球運動も落ち着いて、深い眠りにつく状態です。
眠りの深さにより4つのステージに分けられ、最も深い眠りは深睡眠または徐波睡眠と呼ばれます。
そして、この深睡眠の有無が、睡眠の質を大きく決めるのです。
特に、「初の4時間で深睡眠が取れたか」が大切となります。
眠り始めから朝まで4~5回繰り返されるレム睡眠とノンレム睡眠のサイクルの中で、最も深睡眠を取りやすいのは、「最初」と「2回目」のノンレム睡眠なんです。
そのために、「最初の4時間」が大切なのです。
ここで深睡眠が得られれば、睡眠の質は確保されたといえます。
逆に、睡眠開始からの4時間で深睡眠が得られなければ、たとえ睡眠時間が長くても心身の疲労は解消せず、目覚めも爽快なものにはならないんです。
睡眠時間は十分でも、なんとなく眠りが浅く感じる。
そのような状態は、自律神経の乱れを示すかもしれません。
自律神経には交感神経と副交感神経があり、夕方から夜やリラクゼーション時には副交感神経が優位となります。
しかし、交感神経が優位で体が緊張したままだと、上手く寝付けず、深い眠りにつくことが難しくなるんです。
また、体の中心部の体温である深部体温が、夜になっても下がっていない可能性も考えられます。
我々の体は、深部体温が上がると活動が活発になり、下がると眠くなるというリズムがあります。
夕方以降は深部体温が少しずつ下がり、眠気が来るのですが、このリズムが何らかの要因で乱れると、睡眠の質が悪化します。
忙しくてなかなか十分な睡眠時間を取れないなら、睡眠の質を上げるしかないですよね。
睡眠周期の最初のノンレム睡眠で、どれだけ深く眠れるかに全力を注ぐべきです。
その際、睡眠時間が短いことを心配する必要はありません。
睡眠時間が短いことは既に受け入れて、「私はこれから深い眠りにつくんだ」という意識を持つことで、無理に眠りにつこうとすることなく落ち着いて眠りにつけます。
時間が短くても、深睡眠が得られていれば睡眠の質は確保されます。
寝つきを良くするためには、香りや音で自律神経を整えたり、食事や入浴で深部体温を調節する方法もあります。
何よりも「自然のリズムを崩さない」ことが重要
私たちの身体の自然なサイクルから言うと、通常の生活パターンでは、午後2時と深夜2時頃が最も眠気を感じる時期です。
それを考慮に入れると、眠りにくい時間は、脳が活発になる10時頃から昼前までと、18時から22時までとなります。
専門家たちはこれらの時間帯を「睡眠を避けるべき時間」や「覚醒を保つ時間」とも呼びます。
この時間帯に睡眠をとることは、望ましいことではありません。
私たち人間だけでなく、地球上の全ての生物には、生まれつき「体内時計」が備わっています。
これは、「ある特定の時間に、身体が本能的に行動を求める」という約24時間周期のリズムで、これをサーカディアンリズムと呼びます。
夜になると眠気が来て、朝になると目が覚めるのは、このサーカディアンリズムが関与しています。
自律神経の動きや体温の変化、ホルモンの分泌なども、このリズムに従っています。
このリズムを毎日リセットし、調節してくれるのが、太陽の光です。
サーカディアンリズムの周期は地球の自転周期より少し長いため、リセットできないと、就寝時間がどんどん後ろにずれてしまいます。
就寝前にスマートフォンやテレビを視ると、画面から放出されるブルーライトが脳の松果体を刺激し、睡眠ホルモンであるメラトニンの分泌を抑制します。
これが体内時計を乱し、「眠りたいのに眠れない」という状態を生み出します。
この乱れが深刻になると、睡眠相後退症候群という症状になり、朝、目覚めることが難しくなることもあります。
電車内でのうたた寝は控えましょう
電車に乗っているときに眠気を感じるのは、「前庭感覚」という耳の奥の器官が関与しています。
前庭感覚は重力やスピードによる頭の傾きや体の揺れを感じ取る機能があり、これが「上行性網様体賦活系」と呼ばれる脳の神経経路に刺激を与える特性を持っています。
体が大きく揺れると、上行性網様体賦活系に強い刺激を与えて脳を覚醒させますが、微細な揺れでは刺激が弱く、脳を覚醒させません。
電車で感じる揺れはリズミカルで微細(後者)なので、上行性網様体賦活系の活動が弱まり、眠気を感じやすくなります。
2015年の研究によると、周波数が1ヘルツの揺れが眠気を誘うとの結果が示されました。
これは約1秒に1回の揺れを表しており、まるでゆりかごに揺られているような感覚です。
そのため、周囲の雑音があっても電車内で眠ることが可能となります。
しかし、どんなに心地よくても、すぐに眠るために頑張ったり、座った瞬間に眠る体勢になることはおすすめできません。
仕事から帰る電車でそれを行うと、本来寝るべき時間帯に眠気が来なくなってしまいます。
コロナ禍以降、テレワークが主流となり、通勤電車に乗る人は減ったかもしれません。
しかしながら、依然として一部の人々は電車に揺られる生活を続けています。
ぜひ、帰りの電車では居眠りを控え、さらには最初から座らない選択をするのも一案かもしれません。
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