見出し画像

2025年本屋大賞ノミネート10作決定

本年で第22回目を迎える本屋大賞において、一次投票を昨年12月1日から本年1月5日まで実施した結果、全国の488書店および書店員652名の投票を集計した上で、上位10作品がノミネート作品として決定され、2月3日に発表された。



2025年本屋大賞ノミネート作品

  • 「アルプス席の母」
    早見和真/小学館

  • 「カフネ」
    阿部暁子/講談社

  • 「禁忌の子」
    山口未桜/東京創元社

  • 「恋とか愛とかやさしさなら」
    一穂ミチ/小学館

  • 「小説」
    野崎まど/講談社

  • 「死んだ山田と教室」
    金子玲介/講談社

  • 「spring」
    恩田陸/筑摩書房

  • 「生殖記」
    朝井リョウ/小学館

  • 「成瀬は信じた道をいく」
    宮島未奈/新潮社

  • 「人魚が逃げた」
    青山美智子/PHP研究所 【作品名五十音順】


ノミネート作品あらすじ紹介

『アルプス席の母』 早見和真/小学館

秋山菜々子は神奈川で看護師として一人息子・航太郎を育てていた。航太郎は湘南のシニアリーグで活躍し、関東一円からスカウトが寄せられるが、彼が選んだのは大阪の新興校であった。菜々子は息子の夢を支えるため、大阪へ拠点を移し、不慣れな土地での生活、厳しい父母会の掟、そして経済的困難と向き合いながら、母としての使命と自らの成長を描く物語である。


『カフネ』 阿部暁子/講談社

法務局に勤める野宮薫子は、溺愛していた弟の急逝により深い悲しみに沈む。遺言書に導かれ、弟の元恋人である小野寺せつなと出会い、彼女が所属する家事代行サービス会社「カフネ」の活動に関わることになる。失ったものへの哀悼と、互いの心の距離を縮める過程を、食を媒介にして紡ぐ温かくも切ない物語。


『禁忌の子』 山口未桜/東京創元社

救急医・武田のもとに搬送された一体の溺死体。その遺体は、驚くべきことに武田と瓜二つであった。武田は自らのルーツを探る中で、事件の鍵を握る人物に接近するが、直前にその人物が密室内で死亡する。過去と現在が交差する中、思いもよらぬ真相へと迫る、本格的なミステリ―である。


『恋とか愛とかやさしさなら』 一穂ミチ/小学館

カメラマンの新夏は、交際5年の啓久と穏やかな日々を送っていた。しかし、啓久が通勤中に女子高生を盗撮するという衝撃的な事件が起こり、二人の関係は一変する。信頼と裏切り、そして再び向き合う決意が試される中、恋愛と家族、そして個人の尊厳を問う物語である。


『小説』 野崎まど/講談社

幼少期に『走れメロス』に心を打たれた内海集司は、小説に人生を捧げることを決意する。成長する過程で、読書や創作の力に救いを求め、やがて小説そのものの意味を問い直す。人間の心を映し出す物語として、深い感慨を呼び起こす作品。


『死んだ山田と教室』 金子玲介/講談社

夏休みが終わる直前、クラスの人気者であった山田が飲酒運転の事故で亡くなる。二学期初日の教室では、悲しみに沈む中、突如としてスピーカーから山田の声が聞こえるという奇妙な現象が発生。失われた存在が不思議な形で生徒たちの間に再現され、クラス全体が感情と混乱の中で揺れ動く、ユーモアと哀愁が交錯する青春小説である。


『spring』 恩田陸/筑摩書房

少年時代にバレエに出会い、15歳で海外へと旅立った舞踊家・萬春の人生を描く。情熱と葛藤、そして創作への探求がぶつかり合う中で、彼の内面や生き様が浮かび上がる。芸術と情熱が交錯する長編バレエ小説として、独特の世界観が展開される。


『生殖記』 朝井リョウ/小学館

家電メーカー総務部に勤める尚成が、同僚と共に量販店へ足を運ぶという一見日常的な出来事から、ヒトのオス個体に宿る視点で紡がれる新感覚の物語。生殖に関するこれまでにない斬新な切り口が展開され、人間の根源的な営みとその意味を問い直す作品である。


『成瀬は信じた道をいく』 宮島未奈/新潮社

前作『成瀬は天下を取りにいく』の成功を受け、その続編として、個性豊かな登場人物たちが交錯する中、主人公・成瀬あかりの運命が試される。多くの人々との出会いと葛藤を経て、彼女がどのように自らの道を信じ、歩み続けるかが描かれる。今後の展開に期待が集まるドラマティックな作品。


『人魚が逃げた』 青山美智子/PHP研究所

SNS上で突如「人魚が逃げた」という言葉がトレンド入りする。王子と名乗る謎の青年の発言に、背後では複数の男女が人生の転機を迎えていた。幻想的かつミステリアスな雰囲気の中で、人魚の存在とその謎が、各登場人物の運命を左右する物語として描かれている。


大賞発表は4月9日を予定!

気になる2025年本屋大賞の大賞作品は、4月9日に発表予定とされている。
2025年の本の顔となる作品となる作品はどの作品となるのか!!!

2025年本屋大賞ノミネート作品(https://www.hontai.or.jp/kakuzai/より引用)

いいなと思ったら応援しよう!

本好きな管理人
よろしければ応援お願いします!

この記事が参加している募集