図書室 月桃

福岡/市崎 “司書のいる本屋”の司書 ⁡ 雑記とレファレンスを少し | ゆっくり…

図書室 月桃

福岡/市崎 “司書のいる本屋”の司書 ⁡ 雑記とレファレンスを少し | ゆっくりどうぞ |

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  • 考 -kou-

    月桃のなかで本と一緒にかんがえたこと

  • 月桃記

    調 | つりあいがとれる。ととのう。ととのえる。 音声・文章などの展開に感ぜられる気分。

  • 学 -reference -

    月桃のなかで誰かと一緒にしらべたこと

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月桃 利用案内

2023年12月、住宅地に突然現れた図書室、月桃です 少しずつお店の在り方も形になってきましたので ご挨拶と利用案内を。 簡単に言って仕舞えば ちょっと素敵なスタバと漫画喫茶のいいとこどり、小さくしてみた なんですけれども 、、それが所謂「図書室」ということだから 言葉で説明するのは難しいですね つまりは、たぶん私設図書室です それだけだと味気ない 伝わりきれていない秘密の場所です 少し長くなりますが これからつらつらとご案内いたします 図書室月桃 のはじまり⁡イ

    • 日本のことば 日本人のこころ

      ここひと月くらいの話 “食べること” “殺すこと” “自然” “信仰” こんなことが いろいろの人と 何度も 話題になった 関連する本をよく手に取るようになっていて 海外文学に偏った摂取をしていたと思う 『ウォールデン 森の生活』を読みながら とてもいい言葉たちであるとは思いつつ 気の抜けた不覚の時折訪れるささやかな不快感を無視できずにいた 一体その文章の何が不快なのかわからぬまま 少しずつ読み進めていた そんな中、 花屋の店主と かっこいいおばあちゃん篠田桃紅の話をし

      • マディケンという友人を思い出した話

        福岡は昨夜から 長く、澄んだ、やわらかい雨が、つづいている 月桃もストーブを点け 灯油の香りに満ちた 冬が、そこまで来ている そんな静かで 侘しい景色に充てられて それに 昨日一昨日と そこに来た人びとと 児童書の話に花を咲かせたこともあって 『大きな森の小さな家』と『おもしろ荘の子どもたち』との、この2冊を 止む気配のない雨音の中、いつぶりか開いた きれいで きらきらしていて あたたかくて ああ、わたしの好きなものたちはここにあったのか わたしはここにあるものたちをそっ

        • 大人の事情と 子どもの犠牲と 選挙のこと

          月桃を閉めてから夜の図書館に予約本を受け取りに行った そうしたら 衆院選のある候補者さんが帰りの人びとに挨拶をしていて 横を通ったときに手を差し出してくれたので握手してみた 全然優しい手だった 片手で応えてごめんなさい そして道すがら、いろいろのことを考えた 日日店の前を通る選挙カーから聞こえてくるのは 候補者名と政党のみで どの政党も等しく やる気も決意も発信せずに大声で一票を求めてくるんです 決意表明は街頭演説の時だけなんですかねえ 街頭演説聞きに行くための時間はまだ

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        記事

          おたがいに、生きてますなあ

          人前で話すのに備えて 養老先生のYouTubeをみているんだけれど 10分程度の切り抜き動画なのに後半2分全部ねこだった 最後まで見てしまった、よきだね お互いに、生きてますなあ(ごろごろ) 1017

          おたがいに、生きてますなあ

          言葉の渦に 呑まれながら

          『街場の文体論』を完読した。 両手の空いている時間すべてを内田樹に捧げてしまった 毎秒 続きを摂取したかった その時を渇望していた お昼休憩で残り三分の一まで読み 仕事終わりの夜風はあまりにも心地よくて どうしても 読み終えてから帰りたいと思った 夜の大濠公園へ 走る人々を横切り ベンチに腰を下ろす 4時間近く読み続けた そして 読み切った 頁は夜露を含みやわらかくなっていて 日付は変っていた 近ごろ、 「ほんとうにこの道は山頂に向かっているのか」と不安がっていた私

          言葉の渦に 呑まれながら

          働くということ

          近く、母校の高校生に向けて 進路指導の一環であろう働くということについて話す場をいただいたのだけれど どんなことを どんな言葉で話そうかと模索している 人生四半世紀を目前にして どうしてかこれは受け容れるべきだなと思ってお受けした だからわたしの為でもある 相手が小学生ではないので緊張する そもそもわたしは大きな人たちの前でひとり話せるんだろうか 高校生に “司書” は眠すぎるよなあとは思いつつ きっとわたしは “司書” のことよりも “働く” ということについて話し

          働くということ

          自分でつくる 自分につくる

          すこし前に 酢橘とライムをいただいた ひとりでは食べきれない量の柑橘類は なんでもシロップにする ピールまでして 平らげるのが好き そういえば梅は今年 梅酢味噌もした 焼いたパンに合います 梅酢味噌のある間だけ 家にはフランスパンがストックされていた 酢橘シロップをつくってからというもの 毎朝 飲み湯を沸かすようになった 祖母から譲り受けた鉄瓶 手入れが面倒で放っていたけれど やっと習慣になった 鉄瓶で沸かすときの音は薬罐とも違って好きだと知った 糖漬けになった酢橘と

          自分でつくる 自分につくる

          『開高健の本棚』

          開高健 お金もないのに古いものが大好きだった大学生のころ 古着を身に纏い天神大名を闊歩していたあのころ それでもわたしは相変わらずに読書が好きだったあのころ それはそれは、そういう大学生が大好きそうな ずっとそこに在る青い扉の古物屋があって その店は『悪徳屋』とかいう名だったと思う そこで父親の誕生日にzippoを買ってみたり 友人とフィルムカメラを買ってみたり 無地やシンプルなデザインの古着を好んでいたわたしから見るのでは おい、それは目立ちすぎるだろうよ と思うよう

          『開高健の本棚』

          星の王子さま 翻訳比較

          [ 相談内容 ] 『ナマケモノ教授のムダてつがく』(辻信一)という本の中で、星の王子さま翻訳“ perdre ”について「費やした」「時間をかけた」と「無駄にした」「時間を失った」という比較が出るが、後者の訳本が見つからないので探してほしい 参考文献には、内藤濯 訳、岩波(1962)の記載があります [ 回答 ] ◎原文 C'est le temps que tu as perdu pour ta rose qui fait ta rose si importante

          星の王子さま 翻訳比較

          おだやかに ある

          残しておきたい出来事が あれやこれやと続いて あっという間に秋分が来た ー すこしのあいだ子猫と暮らした 自分のことはすべて放り投げて この手の中にある 小さな命を守ることしか考えられなかった 子猫はそんなことなど露知らず大きな欠伸をしていて とても愛おしいと思った ー 広島尾道と岡山児島を訪ねた 大好きな場所 不便で豊かに暮らすのなら 児島がいいとずっと思っている 4年越しにいきたかった本屋へ赴き 好きな作家さんの絵を買いたいなと思ったりもして 幸せな旅だった

          おだやかに ある

          たちどまる 深呼吸

          最近、銀杏並木が帽子から順に衣替えをはじめている わたしも彼らに倣って衣替えをした 暑い時間は陽射しなんて浴びない暮らしだし、と言い聞かせたりして 仕事帰りの夜道 久しぶりに星空を仰いだ 学生の頃は毎日のように夜空を眺めながら帰っていたわたし あの日、いつもの川沿いで 星空ばかりを向いて歩いていたら父親が車で帰ってきて 遠くからでも私かなと思ったなんて言って笑っていた 「こんなところで口開けて空見て歩いとる奴 他におらんやろ」なんて言われた もう子どもとは名乗れないほどの

          たちどまる 深呼吸

          つないだり 離したり

          つないでいた手を離すのというのは さまざまに込み上げる想いをひとつずつ掬うための 勇気がいる 力がいる 愛がいる 込み上げるひとつずつのかけらを誠実に 見つめ 認め 満たし 昇華する そうして人は少しずつ強く優しく侘しくなり 満ちてゆく つながれていた手はぬくもりから離れ、余白となる それでも 一度繋がった心はいつまでもそのあたたかさを忘れないと思う 丁寧に誠実に手をつないでいた 物とは、事とは、人とは この先もきっと ずっと そばにいられるんだと思う 星の王子さまに

          つないだり 離したり

          「真は真である」と語り合いたいだけだった

          何かをわかりかけていたような そんな気がしていた 何かを掴みかけていて もう少しでわたしも大人の仲間入りをするんだろうと そんな気がしていた けれど、 何もわかっていなかった 掴みかけていたものはシャボン玉みたいなもので 握ると壊れてしまった それがとても潔かった 高潔だという言葉はやっぱり高潔だなと思う あやうく大人になってしまうところだった 久しぶりによく知らない人とよく話して はじめは たくさん聞いてとにかく紡がれる言葉に心を寄せて その何かを掴もうとしていた 次

          「真は真である」と語り合いたいだけだった

          記したいと思えること

          普段酔いにまかせてnoteを書くことはないから心配だけれど ゆめここちに身を委ね 筆を委ねる 近ごろ、綺麗な瞬間だったり心踊る瞬間だったり そんなわたしの瞬間を 摂取してばかりに集中させて言語化することから離れてみた このnoteをはじめる前の私を意図してやってみた 研ぎ澄まされる、満たされる、心が緩む そんな日々だったんだけれどあまり鮮明には覚えていない 夏の木陰から空を見上げたときみたいに まばゆい光がきらめいていて 輪郭が捉えられないような すべての瞬間がそんな捉

          記したいと思えること

          夜が秋になっていて

          空の色と三日月の色が深くて静かで 秋だなあと思った 夜の虫も秋になっていて 深呼吸したくなる 0810

          夜が秋になっていて