マディケンという友人を思い出した話
福岡は昨夜から
長く、澄んだ、やわらかい雨が、つづいている
月桃もストーブを点け 灯油の香りに満ちた
冬が、そこまで来ている
そんな静かで 侘しい景色に充てられて
それに
昨日一昨日と そこに来た人びとと
児童書の話に花を咲かせたこともあって
『大きな森の小さな家』と『おもしろ荘の子どもたち』との、この2冊を
止む気配のない雨音の中、いつぶりか開いた
きれいで きらきらしていて あたたかくて
ああ、わたしの好きなものたちはここにあったのか
わたしはここにあるものたちをそっ