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#182 「説得」がうまくいく、たった一つの方法
仕事でもプレイベートでも「交渉」や「説得」が必要な場面ってあります。当たり前ですが相手があることなのでなかなか思う通り行かないこともしばしばです。
これまでの営業経験と、研修講師として多くのハイパフォーマーの方にヒアリングを重ねて来た経験から「説得」の際、気をつけた方がうまくいくこと、をメモ。
1、そもそも「説得」は筋が悪い?
まず、「説得」の意味です。
辞書によると以下の通り。
よく話して、わからせること。説き伏せること。
いかがでしょう?
「説得」という言葉は、「する人」と「される人」とで受け取り方が正反対であることがわかります。
「説得する人」は正しいことをわかっていて、
「説得される人」はわかっていない、だから、説き伏せる。
そうです。
「説得したい!」と思う時点でもう対立関係は確定。
うまくいけば自分が「勝者」で相手が説き伏せられた「敗者」、
逆に、失敗すれば自分が「敗者」で相手が「勝者」、になります。
Win-Win はあり得ず、Win-Lose しかあり得ない。
「説得」は筋が悪いのです。
2、大事なのは「誰に」説得してもらうか。
では、「うまくいくたった一つの方法」ってなんだ?というところですが、ポイントは「誰に」説得してもらうか、です。
人は誰に一番「説得」されるでしょうか?
上司? まさか!?
親? うーん…もうそんな歳でもないし。
……
はい。そうです。「自分自身」ですね。
人は「自分自身」で考えて「自己説得」した時に一番行動するのです。
でも、どうやって?
簡単です。
「質問」を投げ掛ければいいのです。
「質問」をされると、人は答えようとして考えます。
つまり、「質問」の内容によって、相手の考える内容を決めることができ、それによって相手に「自己説得」してもらう、ということです。
わかりにくいと思いますので具体例を。
紹介された先に訪問した際の営業パーソンの例です。
①
営業パーソン:「今日はお時間頂きありがとうございます。○○様からのご紹介で参りました。○○様には大変喜んでいただけましたので、ぜひ□□様にもお役に立てればと思いますのでよろしくお願いします。」
お客様:「はい。」
②
営業パーソン:「今日はお時間頂きありがとうございます。なぜ今回、お時間をいただけたのでしょうか?」
お客様:「まぁ、○○の紹介だからねぇ。」
営業パーソン:「そうですか。○○様はなんと紹介されたのですか?」
お客様:「結構役に立つから話を聞いたほうがいいよ、と言われて」
営業パーソン:「私どもで扱っている商品にご興味はおありだったんですか?」
お客様:「今別の会社のを使っているからね。それよりいいんだったら考えてもいいけど。」
さて、ここまでで言えば、①と②、どちらのお客様がより好意的でしょうか?
そして、この後の商談、どちらがスムーズでしょうか?
これは、営業の例ですが、他のことでも同じです。
①と②の違いは、「質問」しているか、していないか、です。
そして、②の「質問」は相手の「自己説得」を促すように組み立てられています。
このように、投げ掛ける「質問」を工夫することで、相手に「自分自身」で「自己説得」をしてもらうことができるのです。
3、まとめ
ここまででお分かりの通り、
「説得」がうまくいくたったひとつの方法は
「質問」を通じて相手に「自己説得」を促すこと、です。
これにより、「説得」につきものの「対立関係」は発生しません。
しかも、「自分自身」で考えて「自己説得」されるわけで、その後、実際の行動に移るのもスムーズです。
「質問」にはいろいろな効能があります。
私自身もまだまだ勉強中ですが、活用していきたいと思います。
最後までお読み頂きありがとうございました。
なお、質問力、については過去にも以下のような投稿をしていますのでよろしければご覧ください。