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薬学生と薬剤師1年生のために(全無料)

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薬学生が勉強や生活で悩んだ時、薬剤師として悩んだ時や、正しい悩み方、物事の考え方、自分中心に考えるのではなく組織の中の自分として、その周りを客観的に捉えられる方法など、だれも教え…
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新人薬剤師ちゃんへ。仕事は楽しいですか?

新人薬剤師ちゃんへ。仕事は楽しいですか?

みなさん、ご無沙汰しております。
クソ薬剤師です。

新人薬剤師ちゃんたちも、入社してそろそろなれてきた頃ではないでしょうか。

どうですか?
仕事は楽しいですか?

そうですか、楽しいですか。

え?

「仕事が楽しい」なんて、薬剤師の仕事を10年くらいやって初めて言える言葉だろうね。そう簡単に「仕事が楽しい」なんて、普通なら言えんやろな。

「勉強が楽しい」とか頭のおかしいことを言っていた人は

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調剤事務員のもつ社会的スキルについて

調剤事務員のもつ社会的スキルについて

私が薬剤師を育てるのと、事務員をテクニシャンとして育てるのとでは、事務員の方が面白いと思うのには理由があると思う。

思うのだが、決定的な違いはよく分からない。

ただ、薬剤師になるには6年間の長い期間、大学で、主に国家試験に向けた勉強をすることになる。実験や実習、そのレポート、さらには試験など多忙を極める。アルバイトもほとんど出来ないだろう。

一方で、事務員はどうだろう。
大手のドラッグや調剤

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物事を正しく怖がるということ。

物事を正しく怖がるということ。

薬剤師の仕事は難しい。簡単ではない。
間違えると簡単に人の命を奪ってしまう。
これは断言できる。

周りからは簡単そうに見える仕事ほと、難しいのである。
マニュアル的知識、教科書的知識だけではなく、
暗黙知、経験知などが重要なのだ。

1年目や2年目、学生さんも見ているとそれぞれ個性がある。
同じ薬剤師や薬学生でも全く性格や特徴が異なるのである。

若い薬剤師や薬学生ちゃんに身につけて欲しいのは、

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カッコいい薬剤師とは

カッコいい薬剤師とは

常に何かを追いかけている
自己実現を繰り返している
手本になる
相談される
安心できる
公平である
結果として多くの人から頼られる

かっこいい薬剤師というのは、どんな薬剤師なのだろうか。
見た目やカネ持っているのがかっこいいのだろうか。

小銭を稼ぐことに、目先を集中させてしまうと、夢中になってしまい周りが見えなくなる。周りが見えなくなると、その他の、人生を変える可能性もあるような重要な情報が脳

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自分の脳を騙すということ

自分の脳を騙すということ

この前Twitterで、「マーフィ理論」について紹介したけども、もう少し詳しく考えたい。
自分が「マーフィ理論」を知ったのは15年くらい前か。
その当時、自己啓発書やビジネス誌では、京都大学の地球物理学者の鎌田浩毅という先生が人気だった。
この先生の書く本は、自己啓発本として爆発的に売れていたと思う。

その本の中に、彼の若い時の勉強法というか思考法のようなものが書かれていたと思う。そこにこの「マ

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組織の中での薬剤師

組織の中での薬剤師

薬剤師と会社組織について思っていたことを書いていたら2000文字を超えてしまったので、こちらに書きました。

 皆さん、薬学部を卒業して薬剤師として勤めるにあたって候補となる勤め先には病院や薬局、企業、公務員など色々あると思います。

どこに勤めても、自分が望むように成長できれば良いのですがなかなか難しいのが現実だと思います。

いまでは給料の高さから大手のドラッグストアに就職する人が多いと思いま

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新入薬剤師諸君。同期と自分を比較するな。

新入薬剤師諸君。同期と自分を比較するな。

個人内比較と他者との比較

薬剤師として働き始めると、やはり気になるのが自分の仕事の出来具合。
ちゃんとした仕事ができているのだろうか、
とか上司や会社からの評価はどうなのだろうかとかである。

コロナ前までは、同期の薬剤師たちと飲み会や食事などで頻繁に会うことができたのだけども、コロナ禍になってほとんどそのような機会が失われてしまった。

特にここ2年くらいに入社した子らは、忘年会や歓迎会など、

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新人薬剤師ちゃんへ。患者さんには1回に接する時間の長さより、接する頻度が大切

新人薬剤師ちゃんへ。患者さんには1回に接する時間の長さより、接する頻度が大切

患者さんには、接する時間よりも、接する頻度が大切

服薬指導。
患者さんの話を聞いて、説明をする。
副作用の確認や異常の兆候を知ることができる。

新人の薬剤師ちゃんたちも、もうすぐ投薬を始めるころだろう。
先輩たちは上手に患者さんと接してすごいなあと思うだろうね。

患者さんと接するときに一番大切なこと。
服薬指導に時間をかけるのではなくて、その患者さんと何度も接すること。

接した回数が多いほ

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ドラッグストアの調剤の薬剤師

ドラッグストアの調剤の薬剤師

ドラッグストアの調剤の薬剤師は、正直いって仕事量が多すぎるのだろうな。
調剤においても、安全性よりも効率性を優先しないと仕事を捌けない。
人間の疲労によるミスだけでなく、大量の仕事を終わらせるためには、どこかで手を抜かなければならない。(これを専門用語で「効率化」と呼ぶ笑)

一番手を抜きやすいのが監査だと思う。
監査というのは、その患者さんのための薬が正しく準備できているかを確認する行為、なのだ

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薬剤師のコミュニケーション能力について。

薬剤師のコミュニケーション能力について。

さて、先日は地域ケア会議に行ってきました。
学生も連れて行き、彼女にはかなり刺激になったようです。

学生と話をしていて思うのは、薬剤師ってのは、一人で何役もしなければならない仕事なのだよな、ということ。大変だよな。

その一人で何役もするためには、コミュニケーション能力は必須である。

患者さんには患者さん向けの対応を、医師には医師向けの対応を、地域には地域にあわせた対応を、学生には学生に向けた

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何度でも這い上がれる(1)

何度でも這い上がれる(1)

Twitter上や、リアルでも、薬学生ちゃんとか、悩んでいる若い薬剤師ちゃんらを見ると、長い人生、失敗しても何度でもやり直せるということ伝えてきたけども、noteでも残しておこうと思う。
noteは長期にわたって読んでもらえるので、誰かが必要な時に見て、役に立ててもらえるかもしれないので、経験談を中心にリアルな話を事実ベースで書こうと思う。
(かなり恥ずかしい話ではあるが、これを読んでだれかが救わ

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何度でも這い上がれる(2)レジリエンスの話

何度でも這い上がれる(2)レジリエンスの話

薬学部に入学し、なんとか大学生となった私。
大学時代はゴルフの練習場とゲーセンでアホほどバイトをしていた。とうぜん試験の成績もアレで鳴かず飛ばずで留年確定。

そんな中でもバイトが楽しくて仕方なかった。
ゴルフの練習場でのバイトは、今の仕事にモロに役立っている。
なにより、自分よりはるか年上のおっさん達をあいてに、案内をしたり受付業務をしたり、掃除、なによりおっさん達(偉いおっさんも多かった)の「

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