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創作

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1人でも多く読んで貰いたいので頑張ります。 1年で短編50本チャレンジ中
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おひさまのなみだ

おひさまのなみだ


朝おきると、みんな外に出て「おはよう」を言い合います。
外に出ると見えるのは、サンサンと光るおひさまでしょうか?
それともシトシト、雨もよう?
外に出ると、みんなが天気を気にしているようです。
けれどまわりをみわたすのではなく、すぐ上を見てみてください。
ほんとうはみんな、1人ひとつずつ、あたまの上に空があります。


たろうくんのあたまの上には、今日はくもり空。
昨日はおひさまが照らしてい

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クリスマスよりも遠くに

クリスマスよりも遠くに

品の無い、騒がしいBGMが耳の中で響く。
ポテト、刺身の盛り合わせ、エビとアボカドのサラダ、生ビール。
可愛げのない料理ばかりが私の目の前に並んでいる。
定年退職したおじさんばかりが集まるような大衆居酒屋で、
私は一人、昼間からお酒をかきこんでいた。

『板玉居酒屋!全品四百五十円!板玉居酒屋!早い安い美味い!』
安く雇ったであろうおじさんの声で、芸の無い言葉の羅列が頭の中をぐるぐる回る。
きっと

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【サンプリング小説】目の前を横切ってゆく黒猫のほうは良いことありますように

【サンプリング小説】目の前を横切ってゆく黒猫のほうは良いことありますように

目の前を横切ってゆく黒猫のほうは良いことありますように
引用:twitter @tarrorism (たろりずむ 様)

アカリの束縛が段々と強くなってきたのは、付き合って間も無い頃からだった。
束縛といっても、それはまるで子どもの後追いのようなもので、
彼女は決して俺から離れようとしないのだ。
俺にとってアカリは疫病神だ。
一緒にいるとロクなことが無い。
それでも彼女は時々俺に向かって、まるで俺

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拝啓、サンスベリア。

拝啓、サンスベリア。

同窓会でタバコを1つ貰ってしまったばかりに、
タバコを辞められなくなった友人がいる。
出会わなければその依存性にも危険性にも気付くことが無かったのに、
もう二度と手放せないと信じてやまないのだ。
その渦中にいる彼らは後悔しているのかというと、そんなことは無さそうに見える。
彼らは既に、虜になっているからである。



午後18時、定時から少し過ぎてしまったので、随分と急いでいた。
目当ての店が、

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【サンプリング小説】来世では喜劇となってあのひとのリュックの中に潜んでいたい

【サンプリング小説】来世では喜劇となってあのひとのリュックの中に潜んでいたい

来世では喜劇となってあのひとのリュックの中に潜んでいたい
引用:twitter @abggg_d (あぼがど 様)

祐希先輩が事故で死んだ日、リュックの中にはシェイクスピアの『マクベス』が入っていたらしい。

先輩らしいと思った。

私は通夜に参列をしたが、最期まで彼の顔を見なかった。
祐希先輩の親族に挨拶をしたら、
焼香だけあげて、こっそり帰ろうと思っていた。
上手くやったつもりである。
啜り

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カミキリ

カミキリ

 

神切神社を知っているだろうか。神でさえ縁を切りたくなるという有名な縁切り神社のことである。なんとも物騒な名前ではあるが、その最寄りにある『神切駅』がここまで大きくなったのは、他でも無くこの神社のお陰だ。街のシンボルである神切神社を、私は一日に二度見ることになる。

 会社の行き帰り、私は神切駅で地下鉄から他の路線へ乗り換える。改札を一度出なければ行けない為出社の際には億劫だが、帰り道はショッ

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それがあなたの本音なら #月刊撚り糸

それがあなたの本音なら #月刊撚り糸

半年付き合っている光輝に連れてこられたのは、街灯ひとつ見えない駄々広い草原だったので、私の心は大層昂ぶっていた。
何せ、しし座流星群が大量に降る夜である。
26回目の誕生日。
軽々しくおめでたいなんて言える年齢では無くて、
私にとっては今日までの日々が大勝負だった。

周りには瞬間を待ち侘びる仲間が沢山いる。
私たちも2人分のレジャーシートを轢いて、
お尻がくっつく位に近付いてゆっくりと夜空を見つ

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【サンプリング小説】ハチワレの猫のマスクは白い毛でときどき鯖の匂いがしてる

【サンプリング小説】ハチワレの猫のマスクは白い毛でときどき鯖の匂いがしてる

ハチワレの猫のマスクは白い毛でときどき鯖の匂いがしてる
引用:twitter @akiyuzu0224(春ひより 様)

町中に夕焼けこやけの歌が流れ、
子供たちは一斉に自宅へと向かい出す。
まるで牧場の羊のように、僕たちも例外では無く走り出す。

「明日も再チャレンジだからな!」

不機嫌そうに怒鳴るガキ大将のハジメの声に、隣にいた智成が小声で呟いた。

「…明日もやるの?」

背中を向け、帰

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【サンプリング小説】靴底も削れているし休みます決意の朝に猫と目が合う

【サンプリング小説】靴底も削れているし休みます決意の朝に猫と目が合う

靴底も削れているし休みます決意の朝に猫と目が合う
引用:twitter  @S1nju_(真珠。 様)


嘘を知らない鳥たちは、今日も朝が来た喜びを表現する為にただ歌う。
昨日まで降り続けていた雨もようやく止んで、清々しい程の青空だった。
『素敵な朝』という言葉が似合う午前6時。
彩芽はベッドの上で深い溜息をついていた。

最悪な気分である。
朝起きた瞬間からそう思ったのだから、今日は最悪な日

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【サンプリング小説】この僕はイケアのサメのぬいぐるみでないし君を強く抱けるよ

【サンプリング小説】この僕はイケアのサメのぬいぐるみでないし君を強く抱けるよ

この僕はイケアのサメのぬいぐるみでないし君を強く抱けるよ
引用:Twitter @uzume_no_hijiri(あめのうずめ 様)

僕たちは、心を巡る感情が余りにも沢山で複雑だ。
だから人間は、喜怒哀楽を表に出してコミュニケーションを行っている。
僕は人間の、心に収まり切らなくなって表情が変わる瞬間というものが堪らなく好きだ。
それが笑顔だろうが泣き顔だろうか、はたまた怒りだろうが、感情が表に

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アブサン【7】

アブサン【7】

俺は思わず立ち上がると、櫻子の側に立った。
先程酒から出てきた鍵を、穴に通す。
90度回すと、繊細な大きさの扉がゆっくりと開いた。
中に入っていたのは、繊細な大きさのダイヤモンドが付いた指輪だった。

「やっぱり…」

彼女は指輪を手にすると、心なしか悲しそうにそれを見つめた。

「叔父が欲しかったのは、これです。
母の形見です」

櫻子は、指輪を見つめ続けるだけだった。
そこまで高そうにも無い小

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アブサン【6】

アブサン【6】


そこからバーまでの距離は近かった。
歩きながら、今起こっていることを整理するが、
どうにも追いつかないでいた。
時間を戻し考える。
老人が駅で俺に合図をした時、声を掛けてきたのは櫻子だった。
いや、寧ろ女が存在しなかったのが本当ならば、
老人は櫻子に向けて携帯を掲げたというのだろうか。

思わず立ち止まる。
自分の頭では解決できそうに無い出来事の連続に、
軽い目眩が襲った為である。

『この街

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アブサン【5】

アブサン【5】

「虜か。俺の場合、取り憑いてるのは悪だ」

ポケットの中に入った紙切れをくしゃっと握る。
彼女の目が、先程よりも濁って見えた。

「取り憑かれるということは、
簡単に離れるなんてことは出来ないんだ」

カン、カラン。
その時小さな鈴の音が店内に響き、扉が開いた。
見知らぬ顔だったが、
誰だかはすぐに分かった。

「櫻子、待たせたな。大変だったろう。
危険な目には遭わなかったかい」

「辰彦叔父さん

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アブサン【4】

アブサン【4】

空気が固まった。
まさか拳銃を持っているなど、
微塵も考えていなかったのだろう。
その固まった空気は一瞬にしてゼラチンの如く柔らかくなり、
男たちの笑い声に変わった。

5人の声が1つになって、ゲラゲラと聞こえる。
品の無い、大きな笑い声だった。
荒い声が高架下でこだまする中、
右後ろに居たジャージの男が、腹を抱えながら叫んだ。

「それで俺たちに何をするってんだ。
おもちゃだろ、それ。どう見ても

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