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偏差値70の中にある格差

こんばんは!
今日は前回の自己紹介の続きです。

この記事では、高学力の子たちほど格差も大きいことについて、私の体験を交えながら書きます。

▼わたしの教育観(ビジョン)

「自分の頭で考え、判断し、行動できる人を育てる」

これが私の塾のビジョンです。
これは、私の一橋大学での経験がもとになっています。

▼偏差値70の中にある格差

一橋には二つのタイプの学生がいました。
一つは、大学に入ってからも学び続ける学生たち。

彼らは必修以外の授業も積極的に聴講したり、留学や難関試験に挑戦したりして結果を出していました。
勉強を「自分がやりたいことを実現するための手段」と考えていたんです。

もう一つは、大学に入った途端に勉強をやめてしまう学生たち。

彼らは二、三年生になっても「(入学試験の)大問正解が三つ以下の奴とかカスだよな」みたいな話をしていました。
勉強を「点数を取るための手段」と考えていたんです。

(実を言うと私も後者で、優秀な学生との差にめちゃくちゃ悩みました。大学時代に不登校になったのはこのためです)

このように、同じ偏差値70の学生の間でも、学びの意識にとてつもなく大きな格差があります。

偏差値ではなく、自分で考える力(=思考力)と行動力(=主体性)にこそ価値がある。

大学で挫折した経験が、私の教育観の根拠になっています。

▼起業のきっかけ|教育ベンチャーで出会った仲間たち

不登校が尾を引いて就職もうまくいかず、20代は苦しい時期でした。

しかし、不登校支援のベンチャー企業で働いたことが、私の人生を大きく変えました。
キズキという会社で、創業期のメンバーがとにかくすごかったんです。

(以下センシティブな話題ですが、書籍で公開されている内容を引用しつつ、脚色を交えて書きます)

社長は発達障害の当事者で、幼い頃から父親に虐待を受けていました。
家を出るものの暴走族のパシリになり「弱い者が、さらに弱い物を虐げる」環境の中で育ったそうです。
そこから抜け出すために一念発起して大学を目指し、出会った仲間と共にキズキを作りました。
「どんな境遇にいる人でも、何度でもやり直せる社会を作りたい。」
この想いがキズキのビジョンになっています。
(この記事の最後に紹介した本で詳しいエピソードを読めます!)

先輩のAさんは、東大に入ったものの周りの才能に引け目を感じ、不登校になりました。さらに、難病で視力を失いました。
「目が見えなくてもできることはなんだろう?」と考え、耳だけで英語の勉強をし、国連英検特A級を取得しました。
今でも私のかけがえのない勉強仲間です。

同僚のBさんは幼い頃に両親を亡くし、知人に引き取られて育ったそうです。不登校も経験しました。
東大の理学部を卒業後、医療を通して自分と同じ境遇の人のために何かしたいと考え、キズキで働きながら看護師の学校に通い直していました。

彼らは有名大卒だから、偏差値が高いからすごいんじゃないんです。
ハンデがあってもどん底に落ちても、誰かのために行動できて、自分の意志を貫いて生きているからすごいんですよね。

私も彼らのようになりたいと思って、起業を決意したのが2015年でした。

自分で考える力(=思考力)と行動力(=主体性)にこそ価値があるということが、このエピソードからも分かると思います。

▼問題提起①|偏差値70の格差が再生産されている

私が一橋を卒業してから20年近く経ちます。
しかし、いまだに「勉強の最優先目的は受験に合格すること(=競争に勝つこと)だ」と考えている中高生や保護者の方が、圧倒的多数を占めているように感じます。

この記事では、この考え方が危険な理由を説明しました。
競争に勝っても「その先」が続かない、20歳を超えても自走できない学生が、一流と呼ばれる大学にも大量にいるからです。

実はこの兆候は、小中学生の時期から見られ始めます。
逆に言うと、小中学生の段階から適切に対処すれば、この問題を回避することができます。

・高学力層の中学生たちに、今どんな問題が起きているのか?
・どうしたらその問題を回避できるのか?
・「学び続ける子」を育てるために効果的な方法は?

このテーマについて、次の記事では体験談を交えながら説明します。

▼本の紹介

キズキ代表安田さんの生い立ちや創業時のエピソードはこの本で読めます!
※アマゾンアソシエイトを利用しています

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