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【映画話】サウンドオブミュージック

【映画話】サウンドオブミュージック

20世紀の大傑作とも言えるこの映画、
『サウンド オブ ミュージック』
大好きで何度も見ていますが、ちゃんとレビューしたことがなかったので、
今回は長めにレビューして行きたいと思います!

見どころ(1) 曲と歌が凄い!

皆さんは「ドレミの唄」や「エーデルワイス」などの歌はどこで覚えましたか?私は幼児番組や学校の教科書から知りました。ドレミの歌なんて、物心ついた時にはみんな知ってますよね。
実は

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  私の「映像遍歴」(その1)

  私の「映像遍歴」(その1)

 自身の映像遍歴は多分TVから始まっている。最初の記憶は「宇宙人ピピ」(1965年)から。「東映漫画まつり」、ガメラ系の怪獣映画大流行りの時代においてだ。
「少年ジェット」は大好きだったが、放送開始年は私の生前なので再放送を見ていたのだろう。ジェットのスクーターに相当に憧れた!

家が自営業で忙しかったのであろう、親と映画館に行った記憶よりもTVの記憶の方が遥かに多い。

まあよくTVを見ていた夢

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映画妄想日記 アラン・ドロンのこととか、闘牛士のこととか、私が映画を見るようになった最初の頃のこととか

映画妄想日記 アラン・ドロンのこととか、闘牛士のこととか、私が映画を見るようになった最初の頃のこととか

子供の頃、闘牛士が好きだった。多分、テレビで闘牛のドキュメンタリーを見たのがきっかけで興味を持ったのだと思う。闘牛の本場がスペインで、メキシコでもやっていることを知って、あのメキシコ・オリンピックのあったメキシコかあ、なんて妙な感心の仕方をしていた。

闘牛士の派手な衣装も不思議だった。ピッチピチすぎて、自分一人では着られないのだ。左右二人の助けを借りて、やっと着込んでいる映像が強烈に記憶に残って

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アナログ派の愉しみ/映画◎ウィリアム・ワイラー監督『ベン・ハー』

分断と復讐の
果てにあるものは
アメリカの建国以来の歴史において南北戦争(1861~65年)が特別重大なできごとだったのは、約62万人という戦死者数がのちの第一次・第二次世界大戦での合計を上まわっていることだけからも明らかだろう。この未曾有の内戦はまた、ハリウッド映画史に屹立するふたつのスペクタクル大作を生みだした。ひとつは『風と共に去りぬ』で、マーガレット・ミッチェルが1936年に発表した小説を

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心のなかの映画館 / 「ニュー・シネマ・パラダイス」

心のなかの映画館 / 「ニュー・シネマ・パラダイス」

年齢を重ねると映画の感想も変わるものだ。ジュゼッペ・トルナトーレ監督の1988年の映画「ニュー・シネマ・パラダイス」といえば、映画好きなら知らない人はいないほどの人気作だが、若い頃はアルフレードのことがよく理解できていなかったと思う。僕はかつて124分の国際版を観ていたはずだが、今日では4K修復され、174分のディレクターズ・カットが公開されている。
子のいないアルフレードは主人公トトの父親がわり

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あまりに人間的な「ブリキの太鼓」

あまりに人間的な「ブリキの太鼓」

第二次世界大戦後にドイツ語で書かれた文学でもっとも重要だとされている作品は「ブリキの太鼓」だろう。もう記憶が曖昧だが、たしか大学のドイツ語の授業でもその一部を読まされたような記憶がある。僕は集英社文庫の翻訳を買ったものの、何度も読みきれず、本の山に積んでいた。
というのも、3歳で成長することをやめた主人公オスカルが、太鼓を叩いて叫び声を上げてガラスを割りながら、戦前から戦後のダンツィヒ(現代のグダ

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離れている愛 / 「ひまわり」

離れている愛 / 「ひまわり」

ソフィア・ローレンを見ると、パピルスの巻物に描かれた美女を思い出す。
イタリアの伊達男、マルチェロ・マストロヤンニと共演した「ひまわり」では、ロシアとの東部戦線に派兵された夫を待つ妻の役でその美貌を振りまいた。
さて、この映画は”愛を確かめ合うように別れる二人”という悲哀のドラマとして、ラストシーンのミラノ中央駅が観客の印象に残っていると思う。戦争によって現地に何らかの事情で取り残された兵士たちの

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知らないことは反省もできない / 「ディア・ハンター」

知らないことは反省もできない / 「ディア・ハンター」

3時間にも及ぶ大作なんて、よほどの作品でなければ観る気もしないだろう。
「ディア・ハンター」はそんな傑作の1本だ。
スラヴ系アメリカ人の若者3人がベトナム戦争へ出征し、それぞれ異なる人生を歩んでいくことになる様を描いたこの映画は、劇中のロシアンルーレットのシーンであまりにも有名になった。ちなみに、著名なジャーナリストから、ベトコンが捕虜とロシアンルーレットをしたなんて話は聞いたことがない、と批判さ

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