只野成行

1961年生まれ。男。noteには主に映画感想文を書きます。実際に文章を書いてから、投…

只野成行

1961年生まれ。男。noteには主に映画感想文を書きます。実際に文章を書いてから、投稿するまで、間があるので、上映が終了していたりします。だから映画を見る参考にはなりません。画像は岡本太郎作品から無断借用しています。最近は、読書感想文も増えてきました。誤字脱字変換間違い多し。

マガジン

  • 映画日記

    見た映画の感想文。おおむね、ほめるよりもモンクが多く、偏った感想になっている。

  • 異人・偉人日記

    映画、文学、ロック、などで活躍した異人・偉人に対する愛憎渦巻く個人的な気持ちを発露した文章。

  • 読書日記

    読んだ本の感想。私の場合、ベストセラーとか話題の本はあまり読まず、時流からかなりズレている気がします。音楽本や映画本が多いかもしれません。当然、読書案内というより、いい歳をして、モンクたらたらの文章が多い気がします。あしからず。

  • エッセイのようなものとか

    いまいち分類できないような個人的な文章

  • 時事日記

    時事問題、社会問題に関する個人的な気持ちの吐露と提言?

最近の記事

映画日記 黒沢清監督『クリーピー 偽りの隣人』 ホラー風映画論映画

黒沢清監督の『クリーピー 偽りの隣人』という2016年公開の映画をネットフリックスで見た。 了解不能な展開が凝縮されたオープニング 出だしの画面は、白い部屋だ。 鉄格子のはまった窓がある。外の景色は見えない。その部屋の中で両手をあげて背伸びをしている男の後姿が映る。 天井に配管がむき出しであり、壁の配線もむき出しの、かなりつくりの古い部屋だ。部屋が白いのは、あとからペンキで白く塗ったような印象だ。 カメラがひくと、そこが警察署内の取調室だということがわかる。男が犯人

    • 映画妄想日記 アラン・ドロンのこととか、闘牛士のこととか、私が映画を見るようになった最初の頃のこととか

      子供の頃、闘牛士が好きだった。多分、テレビで闘牛のドキュメンタリーを見たのがきっかけで興味を持ったのだと思う。闘牛の本場がスペインで、メキシコでもやっていることを知って、あのメキシコ・オリンピックのあったメキシコかあ、なんて妙な感心の仕方をしていた。 闘牛士の派手な衣装も不思議だった。ピッチピチすぎて、自分一人では着られないのだ。左右二人の助けを借りて、やっと着込んでいる映像が強烈に記憶に残っている。そんなきつい衣装で、よく動きまわれるものだと、さらに感心したのだった。

      • 箱男のこととか、背の低いおじさんのこととか

        映画『箱男』は、なんで実写映画だったのだろうか?  30年近く前に、やっぱり石井岳龍監督で、映画化しかかり、クランクインの前日に頓挫したのだと言う。日本とドイツの合作で、ドイツで撮影する予定だったと言う。今回は、監督の執念が実って、ついに完成したとか。 男性俳優の配役は当時のままだというが、女性は誰だったのだろうか? 女性だってそのままで作れば良かった気がする。 ところで、私は、箱男を映画化するのなら、アニメの方が向いていると思った。というか、思っていた。 ずいぶん昔

        • 映画日記 個人的な覚書

          前回、『ザ・ユニオン』という映画について書いた。書きっぱなしじゃなんだと思って、調べてみた。 主演の俳優は、マーク・ウォールバーグという有名な人だった。 女優もハル・ベリーといって、たいそうな人だった。 私が知らないだけで、二人とも主演作品が山のようにあった。ネットフリックスでも10本くらい出てきた。 私は、知っていることはさも知っているように知ったかぶりをして書くが、知識がかなり偏っているので、一般常識のようなことでも、すっぱりと抜け落ちていることがある。 マーク

        映画日記 黒沢清監督『クリーピー 偽りの隣人』 ホラー風映画論映画

        マガジン

        • 映画日記
          67本
        • 異人・偉人日記
          13本
        • エッセイのようなものとか
          20本
        • 読書日記
          67本
        • 時事日記
          7本
        • 音盤日記
          2本

        記事

          映画日記 『ザ・ユニオン』エロやグロで視聴率を稼ぐ時代は終わったのか?

          配信で映画やドラマを大量に見ている。でも、大抵、三〇分くらいでリタイヤしている。飽きてしまうのだ。それ以上、見ようという気持ちがなくなるのだ。私は選り好みが激しいというより、許容範囲が狭いのだ。 一応、見たい映画は映画館で見ることにしている。映画館では、どんなにつまらなくても、途中で退席などせずに、最後まで椅子に座っている。これは、義務感でもないし、お金を払ったという損得でもなんでもなく、単に暗いなか、退席するのが面倒だからしないだけだ。 例えば、先日は『箱男』を見た。退

          映画日記 『ザ・ユニオン』エロやグロで視聴率を稼ぐ時代は終わったのか?

          映画日記 『箱男』 女性は常に若く、男らだけが年をとっていく

          映画『箱男』を観てきた。時々爆笑したけど、全体的にはつまらなかった。途中何度も眠たくなった。 冷蔵庫を梱包していたとおぼしき大きな段ボール箱を被った箱男の動きを見て、しばらく前に流行っていた「ふなっしー」とか、現在、YouTubeで時々見ている「ちぃたん」を思い出した。二人とも、ゆるキャラなのに、過激な動きをするのだ。この文章の最後に「ちぃたん」のYouTube動画を貼り付けてみた。(特に意味はないが、私には悪意があるかもしれない。) 映画『箱男』は、由緒正しい前衛という

          映画日記 『箱男』 女性は常に若く、男らだけが年をとっていく

          地面師?だったSさんのこと

          配信で「地面師たち」という連続ドラマを見た。途中で飽きてしまったが、一応最終回まで見た。 JRの山手線に高輪ゲートウェイ駅が新設されること契機に、その近くの土地を巡って、120億円を詐欺するハナシだった。 地面師のリーダー役を豊川悦司が演じていて、彼は殺人もいとわない美意識過剰な犯罪者として描かれていた。映画によく出てくる猟奇的な人物造形に、なんとなく鼻白んでしまった。シリアルキラーならともかく、詐欺師には見えなかった。 高輪ゲートウェイ駅ができたのが2020年だから、

          地面師?だったSさんのこと

          アニメ日記 原作よりもアニメの方が画面が緻密で規模が大きい

          ネットフリックスでアニメも、結構、見ている。見たのは、どれもスマホで読んでいるマンガだ。『スパイファミリー』、『チェンソーマン』、『怪獣8号』などだ。いい年をこいて、私はマンガも結構、読んでいる。 おかげで、知り合いともあんまり話が通じない。みんな孫ができたとか子供が結婚するとか言っている時に、アニメがさあ、って言っても誰にも相手にされないのだ。 なんだか、さびしい。 今回見たアニメは、どれも一気見だ。『スパイファミリー』30話くらいあったので、20話くらいまで見た。『

          アニメ日記 原作よりもアニメの方が画面が緻密で規模が大きい

          読書日記 中原一歩・著『小山田圭吾 炎上の「嘘」』 結局、誰も責任をとらなかった

          毎日、テレビはオリンピックばっかり放送している。オリンピックも、大抵、日本人が出ていて、メダルが取れるとか取れないといった競技ばかりだ。負けてしまったものは、それきり放送しないし…。 ついこの間まで毎日やっていたアメリカ大統領選挙やトランプのことなんか、ほとんどやらなくなった。大谷翔平のことも、放送時間が少なくなった。 私も競技は少し見ているが、自転車とかスケボーは、スローモーションによる再現と解説がないと、何がなんだかさっぱりわからない。オンタイムで見ていても、すごさと

          読書日記 中原一歩・著『小山田圭吾 炎上の「嘘」』 結局、誰も責任をとらなかった

          読書日記 宋恵媛/望月優太・共著『密航のち洗濯』柏書房 私はいざとなったら密航できるだろうか?

          在日朝鮮人は、なんで在日のままなんだろうか? 税金は取られているのに、いまだに選挙権がないのはなんでだろうか? この間の都知事選挙に立候補した人たちの中でも、ありもしない在日特権を許さないなんて言っている人達が複数人いて、ある程度の票を得ていたのは、なんでだろうか? そもそも在日に選挙権を与えようと主張して、国政に立候補する人がいないのは、なんでだろうか?  日本は、どんどん駄目な国になってきていると思う今日この頃、胸が熱くなるような本を読んだ。宋恵媛/望月優太・共著『密航

          読書日記 宋恵媛/望月優太・共著『密航のち洗濯』柏書房 私はいざとなったら密航できるだろうか?

          読書日記 堀川恵子・著『暁の宇品』みんな無理だとわかっていながら、それでも戦争しちゃったのはどうしてなのか?

          南京大虐殺をやっちゃった日本人 昔、南京大虐殺に関する本を何冊か読んだことがある。南京大虐殺というのは、日本が中国相手に、1937年7月に始めた日中戦争のさなかに起こした事件だ。 開戦の数か月後に上海に上陸した日本軍は、陸路、中国軍を蹴散らかして、そのまま南京まで進軍し、当時、中国の首都であった南京を占領をした。そのさい、日本軍は、自分たちの食料などの補給をなぜかせずに、すべてを現地調達で賄っている。 軍隊と食事というと、災害時の自衛隊の炊き出しみたいなものをイメー

          読書日記 堀川恵子・著『暁の宇品』みんな無理だとわかっていながら、それでも戦争しちゃったのはどうしてなのか?

          読書日記 石川淳・著『荒魂』コトバがすべて

          先日、帰省した時に読む本がなくて、自分の本棚にあった昔読んだ本の中から石川淳の『荒魂』を選んで読み始めた。しかし、今時、石川淳なんか、読む人はいるのだろか? 講談社文芸文庫に何冊か現役であるだろうか……。 この小説を読むのは1980年代の前半以来、二度目だ。当時は『狂風記』を読んだ興奮のさなかにあって、『荒魂』は、『狂風記』のプロトタイプのように感じられ、やっぱりすごいものを読んだという記憶がある。 と書いてみたが、本当はどっちを先に読んだのかは憶えていない。岩波書店から

          読書日記 石川淳・著『荒魂』コトバがすべて

          映画日記 寝っ転がってみた映画

          ぎっくり腰と風邪で、一週間、家の中にいた。寝っ転がって、ネットフリックスでたくさん映画をみた。時代も国も色々だ。題名を憶えているものだけ、並べて感想を1、2行書いてみた。 『ボーン・レガシー』 悪くはないのだけど、マッド・デイモンが出てこないとこんなに違うのか……。 『ジェイソン・ボーン』 3作目までは大好きなんだけど…。マッド・デイモンなんだけど、パソコン社会ってロマンがない…。でも、最後は肉弾戦だった。 『花腐し』 画面が過剰にペラい。性欲の不一致というか、70年代

          映画日記 寝っ転がってみた映画

          マンガ日記 真崎守のこと

          先日、『イコール』という雑誌を買った。創刊00号が出ていて、5月に01号が出た。季刊のようだ。 出しているのは橘川幸夫さんという人だ。むかし、『ロッキングオン』の創刊に携わり、写植屋さんをやり、その後、『ポンプ』という雑誌を創刊し、その後は、ビジネス書のような本を何冊か出したり、デジタル・メディア研究所という会社をやったり、2000年の頭には、メーリング・ポンプというメルマガのようなことをしていた人だ。 一体何をやる人なのかは、いまいちわからないが、デジタル・メディア研究

          マンガ日記 真崎守のこと

          映画日記 『ビバリー・ヒルズ・コップ アクセル・フォーリー』を見て、ミッキー・スピレインの『殺す男』を思い出した

          とどのつまり私は感傷的なジジイだから、あの頃よもう一度という感じで、エディー・マーフィーの『ビバリー・ヒルズ・コップ アクセル・フォーリー』も見てしまった。 見て、ビックリしたのだが、『ビバリー・ヒルズ・コップ アクセル・フォーリー』は、警察を舞台に2020年代に作られた映画であるにもかかわらず、パソコンがほとんど出てこなくて、刑事が足で歩いて捜査をするのだった。パソコン・モニターが何台も並んだ捜査本部なんてものも、ほぼ出てこなかった。 街中には監視カメラがあることはある

          映画日記 『ビバリー・ヒルズ・コップ アクセル・フォーリー』を見て、ミッキー・スピレインの『殺す男』を思い出した

          映画日記 『ボーン・シリーズ』を見て、『コンドル』を思い出した。

          私はかなりの腰痛持ちで、普段は細心の注意を払って、ぎっくり腰になる一歩手前でとどまっていたのだが、今回は気が抜けていたのか、くしゃみが三連発も出て、三発目でぎっくり腰になってしまった。 ぎっくり腰の時は、寝込んだりすると、腰が固まって痛みが長引くので、早い段階で歩いたり体を動かした方が、治りも早い。 それが医学的に理にかなっているのかどうかはわからないが、私の体験上ではそうなっている。 そうなっているから、動こうかと思ったら、今回はどうも鼻水が出る。頭も痛いし、体中の関

          映画日記 『ボーン・シリーズ』を見て、『コンドル』を思い出した。