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大切な視点

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自分にはなかった考え方やものの見方、大切だけど忘れがちなことなど、他のクリエイターさんの記事を集めたマガジンです。
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#COMEMO

「リーダー」と「マネージャー」を混同してはならない

「リーダー」と「マネージャー」を混同してはならない

マネージャーとリーダーは別物外資系の航空会社に勤めていたとき、営業・マーケ系の日本人管理職が3人選ばれて、「リーダーシップ・トレーニング」なるものを受けることになりました。本社が選んだ研修会社から講師が日本にやってきて、そこから何日間か、我々は日比谷の帝国ホテルの会議室に文字通り缶詰になります。

講師はオーストラリア出身の女性で、「結局のところ(At the end of the day)」とい

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美徳・美談に気をつけよう 〜宝塚問題で改めて思うこと

美徳・美談に気をつけよう 〜宝塚問題で改めて思うこと

お疲れ様です。メタバースクリエイターズ若宮です。

今日は「美徳・美談に気をつけよう」という話を書きます。

宝塚の過酷な環境先日宝塚劇団員の方が亡くなり、劇団側の体質の問題がニュースで話題になっています。

宝塚の問題は大きく言って、①パワハラやいじめと②過重労働の2つが原因だと言われています。

パワハラについてはこちらの記事で、

元劇団員の東小雪さんが証言をされています。

僕は基本的に、

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「何をするか」と「誰とするか」はどっちが大事?その比重の違いと、価値観についてのパワーポイント。

「何をするか」と「誰とするか」はどっちが大事?その比重の違いと、価値観についてのパワーポイント。

「私とあの子どっちが大事なのよ!」

マンガで聞いたようなセリフだが、実際に言われたことがある人はどのくらいいるのだろうか。

ふと気になって、Twitterで聞いてみた。

「僕のことをフォローしている人」という一般性のカケラもないデータだが、どうやら3割程度の人が冒頭のセリフを言ったか、言われたことがあるらしい。

意外と多い。

どうやらこの状況は、マンガの中だけの話ではないようだ。

(幸

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Z世代なんて「おっさんのおっさんによるおっさんのための言葉」だから

Z世代なんて「おっさんのおっさんによるおっさんのための言葉」だから

Z世代を含む世代論マーケティングについては、たびたびその無意味さを指摘している。世代論が通じたのは、20世紀になってからの大衆の時代までであり、みんなが「人生ゲーム」のように同じ年代で同じ社会的立場となり同じような所得で進むという前提の上の話でしかない。

そもそも、かつての正ピラミッド型の人口構成の時代ならともかく、今は若者人口が減っている。そんな状況の中で、「Z世代がこれからきます!」なんてこ

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「昭和の営業スタイル」と「令和のタイパ意識」は、意外と相性がいい。

「昭和の営業スタイル」と「令和のタイパ意識」は、意外と相性がいい。

隣の席でOB訪問が行われていた。

都内の居酒屋で、仕事論を熱く語るスーツの男性。向かいには、あどけなさが残る大学生らしき男の子。

今の大学生と言えば、いわゆる「Z世代」のど真ん中。

スーツの男性は、おそらく僕と同世代。30代後半の昭和生まれと言ったところだろうか。

ここでは仮に社会人をAさん、学生をBくんとして話を進める。

Aさんは営業職で、自らの成功体験を語っていた。

「取引先のキー

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社会や文化の変容における「フェーズ」と「サイズ」

社会や文化の変容における「フェーズ」と「サイズ」

お疲れさまです、uni'que若宮です。

今日は社会や文化の理解における「フェーズ」と「サイズ」について書きたいと思います。

「誰一人取り残さない」と「満場一致」はちがう社会や文化の変容のプロセスにおいては、それまでの常識と異なる新しい価値観が理解されづらかったりします。

働き方改革やDX、教育、ジェンダーやダイバーシティの問題でもそうした場面を度々目にすることがあります。既存の価値観に安住

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分析資料と、分析っぽい資料の違いについて。

分析資料と、分析っぽい資料の違いについて。

僕は広告会社で働いているが、職種としてはコンサルに近い。

お客さん(クライアント)のブランドづくりや、事業開発のお手伝いをしている。

そんなコンサルという仕事には「フレームワーク」が欠かせない。

フレームワークは汎用性が高く、どの企業、どのブランドにも当てはまるようにできている。

それを活用することで、

・課題を可視化できたり
・課題を整理できたり
・進むべき道が見えてきたりする。

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AIはなにを奪うのか? #AIに奪われない仕事

AIはなにを奪うのか? #AIに奪われない仕事

お疲れさまです。uni'que若宮です。

日経COMEMO から 「#AIに奪われない仕事」というお題が出ておりますので、今日はAIや機械と人間の「仕事」について考えてみたいと思います。

AIは創作の仕事もできる?Stable Diffusionを始めとする「お絵描きAI」がきっかけで、ふたたびAIについての注目が高まっています。

AIは決められた仕事はできてもクリエイティビティが必要な「創

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ジンベイザメも入れ替わるー引退しないニッポン(下)

ジンベイザメも入れ替わるー引退しないニッポン(下)

会社の寿命は30年という説がある。会社の創業から廃業までの平均寿命ではなく、会社の繁栄は30年くらいという意味。いくら売れた商品・サービスであっても、お客さまに支持されるのはせいぜい30年間。そういう意味で、「会社寿命30年」といわれているが、それは人だって同じ。世代も30年ごとに代わってきた。

1 3つの世代ゾーンをひとくくりしたらあかん

日本は大きくわけて、3つの世代ゾーンの社会経済でわか

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ダイバーシティにおける「ちがい」と「おなじ」の相補性、そして「異化」と「和」

ダイバーシティにおける「ちがい」と「おなじ」の相補性、そして「異化」と「和」

お疲れさまです。uni'que若宮です。

今日は「ちがい」と「おなじ」について書いてみたいと思います。

「ちがい」と「おなじ」最初にちょっと簡単なワークを。

「ちがい」を見つける問題です。

次の2枚の絵からそれぞれ、一つだけ「他とちがうもの」を選んでみてください。

いかがでしょうか?どちらも解けましたか?

簡単そうで意外と難しかったかもしれません。

これがたとえば、

とか

だった

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自己肯定感の言葉のインフレで、自己皇帝感人間が増えている

自己肯定感の言葉のインフレで、自己皇帝感人間が増えている

自己肯定感という言葉がいつの間にかインフレを起こしている。そういう言葉をタイトルにした記事や書籍がたくさん出て、並行して「自己肯定感をあげるセミナー」などのようなものもたくさん出てきている。

まあ、それはいいのだが、懸念するのは「自己肯定感」という言葉の意味が勘違いされてきているということだ。

一番多いのが「自己肯定感」と「自己有能感」の混同である。自己有能感(自己有用感ともいう)とは、自分が

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これからのビジネスパーソンに必要なスキルは、「変数力」だと思う。

これからのビジネスパーソンに必要なスキルは、「変数力」だと思う。

今月の日経COMEMOのテーマは「#3年後に必要なスキル」とのこと。

デジタルの進化で、なくなる仕事も増加。
世界経済フォーラムは、2025年までに事務職や工場労働者など8500万人分の仕事がなくなり、データアナリストなど9700万人分の仕事が新たに生まれる、と予測しているらしい。

これまでビジネスパーソンに求められていたスキルが不要になり、私たちにはスキルの付け直しが求められている。

いわ

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「創造性を育む子育て」あるいは「子育ての創造性」を中動態から読み解いてみる。

「創造性を育む子育て」あるいは「子育ての創造性」を中動態から読み解いてみる。

お疲れさまです。uni'que若宮です。

先週の日曜日にこんなトークイベントが開催されました。

Voicyパーソナリティであるワーママはるさんと近藤弥生子さんと、そしてそれぞれが2人の子をもつ親として子育てを考えている3人で「子育て」についてお話ししませんか、とお声がけして実現した企画だったのですが、これがとても学びの多い時間でした。(なんと申し込み1,059人!改めて子育てへの関心(悩み?)

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日本の失敗の構造—なぜ撤退できないのか

日本の失敗の構造—なぜ撤退できないのか

「見限りと見切りですわ」―大阪で50店舗の多彩な飲食店を展開している経営者に、「商いを続けていく秘訣は?」を訊ねた。「見極めることが肝要や。売上が落ちた。その数字を見て、シェフと話をする。シェフはまだやれる、挽回できると言う。私はお客さまの立場で、『その店に行きたいかどうか』で考え、見限る。拙速、薄情と思われるかもしれないが、その観点で見極め、見限り、見切る。それがいちばんお互いの傷が少ない。シェ

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