抜

予定を忘却し
前日に作成したチェックリストは
スカスカの斑点模様のみ
疎らに散らかった
兎の糞の様だった

抜く
意味は無いと言えば無いが
作ろうとすれば
幾らでも理由ぐらい出て来る

全身の筋肉を疲弊させ
漸く意識を飛ばす

飛ばない

深夜1時から出現する翼は
無闇矢鱈に動く所為か
未だ僕に懐いた事は無い

仕方無くXを開く
TLを漁れば
感情剥き出しのFFに着地する
まあその日はHだったが

リプを送る
誘いのリプだ
半分ボケ半分本気
こう言っておこう

返信が来る
半分本気から
本気に変わった

彼氏の話を僕から持ち掛ける
理由ぐらいお互い分かっているのに
意味は無いと言えば無いが
作ろうとすれば
幾らでも理由ぐらい出て来る

多分相手は20だ
「かわいい」と僕に発した時は
素直に喜んだ

お互い寂しいだけ
時刻は2時を跨ごうとするが
僕の顔を見て
止まった様だった

貴女は浮気を正当化しようとする
多分今までも正当化して来た人生なのだろう
それはそれは楽しかったのだろう
思わず
貴女の彼氏(ダーリン)の顔を想像したくなるが
その前に
貴女の微笑みが浮かんだ

僕はそこで止めた
これ以上は面白くないと判断したから
いや
これ以上は抜けないと判断したから

抜く
全身の筋肉が
いつもの様に疲弊してたが
賢者は現れなかった

「まあ気が変わったらよろしく🎶」

捨て台詞も慣れてる
「どうせ会えない癖に」
そう僕に思わせて
終わった

2025.2.9
am 2:16