シェルターで見える教育や家庭環境の大切さ
私は夫ある日突然夫から脱走しましたが、事前にしっかり準備していたわけではありません。
いつも明日こそはと思いながらも、どこかで夫は変わってくれるかもしれないなどとバカな事を考えて、、なかなか決心がつきませんでした。
そしてその日は誰も知らない、自分すら知らない、突然やってくるのです。
https://note.com/kai_liberty_life/n/n11e32e19db1d
だからできる限り最低限必要なものはどこにあるか確認し、お金も貯めておいた方がいいです。
私は家を出た時わずかな現金しか持っていなかったのでとても不安でした。その現金もキャッシュでしか買えないピザがあったなどと言って、少しずつキャッシュアウトして現金を貯めて準備をしていました。
頭の中では何年も準備してきましたが、実際逃げると現実は思っていたよりもはるかに厳しいのです。
ヘルプラインなどに電話をすると、
”大丈夫”
”なんとかなる”
”私たちが助けるから”
”とりあえず来て”
”何も持って来れなくても大丈夫”
”何も心配しないで”
ほぼどこでも、どの人もこのように言います。
まず命が大事だからです。
何がなんでも命がないと何も始まらないからです。
なんとかはなります。
命だけは助かるし、子供はホームレスにはなれないのでDV加害者方の親にも親権がある場合はそちらに(子供を虐待していない限り加害者も親権がある、虐待していてもある場合も多々あり)送られます。
親権がどちらかにあり、どちらも養育が難しいとなると養子に出されます。
実際養子に出してた人を何人か知っています。
母親はホームレスシェルターや路上生活、シェアハウスに住むなり一人ならなんとかなります。
ただし子供がいないと補助金はもらえないため、それを目当てに子供を側に置いておきたい母親も多々います。
補助をもらったところで、それだけではシェアハウスに住み、最低限子供は公立学校には通えるが、食べるだけで精一杯のような生活だと思います。
その世代の繰り返しで、しっかりした教育が受けられず子供達にその教育が引き継がれ、子供をたくさん産んで補助で暮らす移民がどんどん増えていくのだと思います。
でもその教育を知らない家庭環境で育てば、他の教育を知るチャンスはなく仕方のないことなのかもしれません。
私たちは日本で教育を受けれたことはとても恵まれていたと思います。
ただその分打たれ弱い部分はあると思います。
当然ですが、自分の人生なので自分で立て直して行くしかありません。
アメリカでは外国人である私たちは言葉や教育や仕事や環境にはハンデがあるのは確かですが、今やアメリカ人でも生活をするのが苦しく、他州に引っ越して行く人や飼っていたペットを手放す人などもたくさんいます。
自らアメリカに来たくてきた人と、私のような夫の仕事の関係で渡米し、数年後帰国するつもりでいるような人とは覚悟や心構えは違うと思いますが、それはもはやこんな状況になると言い訳にはなりません。
何不自由なく生活していた日本から来たとは思えないような生活が待っています。
シェルターにいた時はまるで自分が子供を抱えて国境を越え(夫から脱走)、不法にアメリカに入国してきた(シェルターが収容所)ような気分でした。
でも、私はそんな彼らと同じスタート地点にこの時立ったのです。
生きて行くにはどんどん積極的に調べ、学び、聞き、発言し、動いていかないと本当に生きるために生きているだけになります。
それほどアメリカに住むということはお金がかかります。
実際はシェルターにいる人は自らアメリカに来たくてきた人がほとんどです。
私の感覚ですが、このような人たちは自国での生活を捨てられるような教育しか持っていないように見えました。
それか飛び抜けて優秀なひとかどちらかという感じがしました。
自分の国で一般的な社会経験がないような人たちが多いです。まさに何をしていたのかよく分からない人たちです。
それは日本人にも多くいました。
シェルターのスタッフが辟易するのも理解できないこともないです。
日本では自分と同じような感覚を持った人たちの中で生きてきたので、あまり教育や環境の差など日本ではそこまで気にしたことはありませんでした。
以前書いた、私がこの物価の高いアメリカで自分の感情を殺してでも、子供には私と同じような環境を与えたいと思ったのはこの経験があったからです。