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【BtoB】リテンションマーケティングの重要性

こんにちは!株式会社Innovation X Solutionsの高濱です!

リテンションマーケティングとは、既存顧客のリピート化や長期契約など、継続的に商品・サービスを購入してもらうことを目的したマーケティング戦略のことを指します。

特に既存顧客が長期的にサービスを利用することで、安定的な売上が実現できるBtoBビジネスにおいて、リテンションマーケティングの戦略はとても重要になります。

今回は「【BtoB】リテンションマーケティングの重要性」について解説します!


リテンションマーケティングの重要性

リテンションマーケティングの重要性は下記の3つです。

①LTV向上につながる
②顧客の育成ができる
③費用対効果が良くなる

それでは詳しく見ていきます。

①LTV向上につながる

LTVとは「Life Time Value」の略で「顧客生涯価値」と呼ばれており、お客様が商品やサービスを活用している期間にもたらす利益のことを指します。

LTVは、いくつかの計算方法があります。

・LTV = 顧客の平均購入単価 × 平均購入回数
・LTV = 顧客の平均購入単価 × 粗利率 ÷ 解約率
・LTV = 顧客の平均購入単価 × 購入頻度 × 平均契約期間
・LTV = 顧客の年間取引総額 × 粗利率 × 顧客の平均継続年数
・LTV = 平均顧客単価 × 収益率 × 購買頻度 × 継続期間
   -(新規顧客獲得コスト + 既存顧客維持コスト)

例えば、「月額50,000円」のサービスを「月1回/年12回」の頻度で「5年間」の期間の場合、LTVは「50,000円(顧客の平均購入単価) ×12回(購入頻度)×5年間(平均契約期間)」で、LTVは「3,000,000円」となります。

結論、LTVが向上すればするほど、会社への売上は継続的に伸びていきます。

LTVを伸ばす方法としては、後ほど具体的に説明しますが、例えば、メルマガでのナーチャリング活動があります。

過去に会社の商品・サービスを購入したお客様に対して、メルマガで「新商品発売しました!」「割引キャンペーンやってます!」のような訴求をすることで、クロスセルを狙う方法があります。

このように、既存のお客様が興味・関心のあるサービスを訴求をすることでLTVを高めようとするのが、リテンションマーケティング方法の1つです。

②顧客の育成ができる

顧客の育成とは、自社に興味を持ってくれているお客様、もしくは過去に自社の商品・サービスを購入したけど、その後、購入や利用がないお客様にリテンションマーケティングを行う顧客育成方法です。

例えば、

「あるツールに興味を持っているが、もっとその機能や利便性などが知りたい。でも自分で調べるのが面倒くさい…」

などのお客様に対して、機能面や利便性がわかりやすくホワイトペーパーにまとめ、メルマガやSNSで発信する、というように、お客様の知りたい情報を伝えることで購買意欲を高めます。

他にも、顧客育成のために、

・自社の導入事例セミナーを開催する
・サービス内容を短い動画にまとめる
・各社サービスの比較表をまとめる

などのリテンションマーケティング施策が考えられます。

お客様の興味を

「興味なし→ちょっと興味あり→気になる→ほしい→導入したい!」

と育成することができれば、商品購入を実現することができます。

③費用対効果がよくなる

リテンションマーケティングは「新規顧客獲得」の費用対効果が良くなります。

というのも、リテンションマーケティングの考え方で「1:5の法則」があり、コストを安く抑えることができるからですね。

これは、「新規顧客」を獲得するためには、既存顧客の5倍のコストが発生するという法則によるものです。

例えば、新規顧客を「1万円」で獲得するところを既存顧客はその5分の1、つまり、「2,000円」で獲得できるのです。

実際に「新規顧客」を獲得するのはとても大変でして、

・自社商品・サービスの認知
・興味・関心を高めるための顧客育成
・興味を持ったお客様と商談
・商品・サービスの説明
・受注

など、受注までに長い時間がかかるため、多くのコストが発生するのです。

一方、既存顧客は、すでに会社の商品・サービスを利用したことがあるか、すでに知っているという状態からのスタートです。

そのため、受注になるまで新規顧客獲得ほどのコストは必要としません。

リテンションマーケティングでは、既存顧客にマーケティングの施策を行うことで、「新規顧客獲得」の費用対効果が良くなるのです。

リテンションマーケティングの具体的な手法

リテンションマーケティングを行うためには、具体的にどのような手法があるのでしょうか。

具体的には以下の通りです。

①メルマガ
②SNS
③広告
➃カスタマーサクセス

では詳しく見ていきます。

①メルマガ配信

自社にある既存顧客リストに「メルマガ」を配信してリテンションマーケティングを行う方法です。

このメルマガでは、商品やサービスの機能や利便性、メリットに関する情報を発信したり、割引キャンペーンや期間限定キャンペーンなどの情報を発信したりすることで、お客様を育成します。

このようなメルマガを発信することで、既存顧客の商品・サービスの興味や、購買意欲を掻き立てることができます。

②SNS

最近では、SNSを活用して、自社の商品やサービスを広報するリテンションマーケティングが話題となっています。

というのも、XやfacebookなどのSNSは利用者が多いのと、コストをかけず発信できるという点で、マーケティングツールとして相性が良いからですね。

SNSは拡散力が強いので、会社アカウントのフォロワーリスト(フォロワー、友達、知り合い)にとどまらず、多くのお客様にアプローチすることができます。

このようにSNSで情報発信をすることで、商品・サービスの認知度アップや顧客満足度アップ、購買意欲アップにつなげることができます。

③広告

リテンションマーケティングの施策の1つとして広告も挙げられます。

広告はSNS同様、多くの人にアプローチすることができ、Google広告、SNS広告を活用することで、休眠顧客の育成や既存顧客の購入促進をすることができます。

商品・サービスの認知度アップや顧客満足度アップ、購買意欲アップにつなげることができます。

➃カスタマーサクセス

マーケティング活動とは少し離れますが、カスタマーサクセス活動もリテンションマーケティングの1つの手法として考えられます。

カスタマーサクセスとは、お客様の事業成長を目標とした顧客支援チームのことで、既存顧客の解約率の低下や自社への売上貢献を目標に活動をします。

お客様の商品・サービスの利用率や利用状況といったデータをもとに、パフォーマンス向上のためにアドバイスを行います。

特にカスタマーサクセス活動が充実している会社では、お客様の売上貢献はもちろん、解約率を低下をさせることで自社への売上貢献にも寄与しています。

例えば、お客様の会社の売上が順調であれば、

「こんなオプションもつけるとさらに売上が伸びますよ!」
「他にこんなサービスもありますが、いかがでしょうか?」

など、営業をかけることで、アップセル、クロスセルが実現でき、自社の売上アップにつながります。

お客様と直接関わっているカスタマーサクセスが機能すれば、商品・サービスの継続利用が伸びるのはもちろん、会社の売上アップ、LTV向上も期待できるのです。

リテンションマーケティングの事例

インターネット通販事業では頻繁にリテンションマーケティングが活用されています。

というのも、お客様がほしい商品ページに

「どのくらい滞在していたのか」
「どのくらいアクセスしたのか」

などのデータが把握できるため、次なるリテンションマーケティングの打ち手を考えやすくなるからですね。

例えば、アマゾンや楽天などの通販サイトで、自分の購入履歴に「おすすめ商品はこちら」と商品が紹介される仕組みも、リテンションマーケティングの1つです。

他にも、購入者の履歴をもとに、すでに購入した本のカテゴリに合う本の紹介をメールで送るなど、リテンションマーケティング活動を徹底している出版社があります。

「おすすめ商品」よりも「あなたにピッタリのおすすめ商品」を紹介するとお客様の購入率も良くなるのです。

まとめ

今回の記事では、「【BtoB】リテンションマーケティングの重要性」を解説しました。

マーケティング活動において、新規リードの獲得が重要ですが、その中でも、いかに既存顧客と良好な関係を築き、継続的に商品・サービスを利用・購入してくれるかがポイントになります。

既存顧客がどんな課題や不安を持っているのか、また、どんな商品・サービスがあると喜んでくれるのかを考えながら顧客1人1人に合わせた最適なリテンションマーケティングを展開していきましょう!

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