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スマホゲーム企画運営ノウハウ

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スマホゲームの企画や運営に役立つnoteをまとめました。 自分他人問わず、読み返したくなるものを集めていきます。
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#ゲームデザイン

ゲーム開発の「規模と発明のトレードオフ」とどう戦うか?インディーゲームでローグライクを作ってみた

ゲーム開発の「規模と発明のトレードオフ」とどう戦うか?インディーゲームでローグライクを作ってみた

本日(2020/03/19)SteamにてローグライクであるDIMENSION REIGNをアーリーアクセスリリースした。今までと違う開発、ビジネスモデル、ゲームモデルだったため戸惑うこともあったが、チームの助けもあり面白いゲームになり、完成までこぎつけることができた。

タイトル:DIMENSION REIGN (ディメンションレイン)
プラットフォーム:Steam
リリース形式:アーリーアクセ

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ゲームデザインを改善/批評するための時間構造モデル「ワンダールクス」

ゲームデザインを改善/批評するための時間構造モデル「ワンダールクス」

geekdrumsと申します。インタラクティブミュージックの連載でこのnoteをフォロー頂いている方が多いかと思いますが、実はそれと比べるとあまりバズってないゲームデザインの連載も書いていました。

たしかに本業はプログラマーだし専門は音楽なんですが、コミケで2度も「ゲームデザインの魔導書」という同人誌を頒布するなど、ゲームデザインの研究活動も同人レベルで行ってたりします。

この同人誌に執筆した

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コンシュマーゲームとソーシャルゲームを作る価値感の違い

コンシュマーゲームとソーシャルゲームを作る価値感の違い

記事のリクエストをもらったので、せっかくなので書いてみることにする。

コンシューマゲームとソーシャルゲームは、作る文化がだいぶ違う。だが、スマホアプリになってから両方の文化が少しづつ混ざりつつあるのを感じる。

コンシューマゲームのアプリが出たり、ソーシャルゲームでもコンシューマアプローチのゲームが出たりしている。でも、実際に開発者と会って話をすると文化の違いに愕然とするシーンは多い。今回はなぜ

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2019年のモバイルゲームデザインとプロデュースを考える(5) アズレン、プリコネ/スタリラ、中韓型スタミナ課金の仕組み

2019年のモバイルゲームデザインとプロデュースを考える(5) アズレン、プリコネ/スタリラ、中韓型スタミナ課金の仕組み

こんにちは。
前回から間が空いてしまってすみません。(そして今見たら、第4回の冒頭に明らかな書き間違いがあってすみません...)

今回で「ゲームサイクル」という切り口での考察最終回、アズレン、プリコネ回をお届けしたいと思います。

前回までのおさらい前回までで、以下の歴史について触れてきました
・ガラケー/ブラウザソーシャル時代のバランスの良い課金設計
・パズドラの詫び石文化による無課金プレイの

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高難易度ゲームの作り方

高難易度ゲームの作り方

今回は高難易度ゲームを作る方法を考えてみます。

■高難易度ゲームのジャンル高難易度のゲームのジャンルとしては以下のものが考えられます。

* ミニゲーム:Super Hexagon、Flappy Bird
* ジャンプアクション:魔界村、I Wanna Be the Guy、VVVVVV
* ステージクリア型: Super Meat Boy、Hotline Miami、超執刀 カドゥケウス
*

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良いゲームを作るためのディレクターの戦い。面白さの探索と不安のトレードオフ

良いゲームを作るためのディレクターの戦い。面白さの探索と不安のトレードオフ

最近新卒2~3年目くらいの子が新しくディレクターに任されたけど、どうすればうまくできるのかと悩んでいたので、ディレクターとはこういうものだよという説明をした。本人はとても納得したようで良かったと思ったが、考えてみれば私も最初はすごく苦労したし、今でも仕事をするたびに「本当にこれで良いのか」と悩み続けている。

今回この記事を書こうと思ったのは、困っている人にこれ読むと良いよというようなリファレンス

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2019年のモバイルゲームデザインとプロデュースを考える(3) パズドラの功罪

2019年のモバイルゲームデザインとプロデュースを考える(3) パズドラの功罪

こんにちは。
前回の記事ではかなり駆け足でしたが、原始的なゲームからガラケーソーシャルまでを、ゲームの面白さとマネタイズを形作る構造、即ち「ゲームサイクル」の観点で整理しました。

今回はそれに引き続き、スマホゲームの代名詞とも言える「パズドラ」が、ゲームサイクルに与えた影響について見ていきたいと思います。

今回も様々な文献を参照しますが、それらは全て参考文献として一番最後にまとめてありますので

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なぜ作ったゲームが面白くならないのか?基礎にして奥義「フロー理論」

なぜ作ったゲームが面白くならないのか?基礎にして奥義「フロー理論」

そろそろ、ゲームデザインの話もしていこうかと思う。今回は、ゲームが面白いとはそもそも何なのか?そもそもゲームとはなんなのかを紐解き、そこからどうすれば面白くなるのかを書いていこうと思う。

そして、最初に本記事の結論を書いておく。

・ゲームとは学習を嗜好品化したものである
・人が学習から面白いと感じるには条件がある=フロー理論

この二つが、本記事の結論である。面白いと思ったら、この先を読み進め

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ゲーム企画職が目指す専門性について(プランナーのスペシャリスト編)

ゲーム企画職が目指す専門性について(プランナーのスペシャリスト編)

ゲーム業界11年、ゲーム企画職の山崎一番です。

ゲーム企画職は、エンジニアやデザイナーと比べて、何の専門なんだろうと疑問に思うことが多々あります。
エンジニアやデザイナーは、明日からいきなりなれるものではない専門職だと分かるのですが、ゲーム企画職は専門職なのでしょうか?

もちろん答えは専門職です。
ゲーム企画職(プランナー・ディレクター・プロデューサーなど)は、エンジニアやデザイナーがしない仕

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ゲームの「面白さ」とは「意識」と同じなのか?

ゲームの「面白さ」とは「意識」と同じなのか?

CEDEC2018の次の講演がなかなか面白かった。

意識の統合情報理論 | CEDEC2018
https://2018.cedec.cesa.or.jp/session/detail/s5ae163a207655

このセッションを聞いて思いついたゲームの「面白さ」に関する仮説を提示してみる。大まかには以下のツイートで綴った内容となる。

「意識」とは何か「意識とは何か?」「脳と意識の関係は?

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1. "ゲーム"っていう言葉の意味広すぎません?というか曖昧すぎませんか【ゲームデザインとは】

▼導入 Pongのようなシンプルなものから、スーパーマリオ、Forgotton AnneやFlorenceまでひとくくりにすべて「ゲーム」という言葉で表現されてしまっている現状があります。もちろん、ゲームの中でも「ジャンル」という言葉によって、違った内容のゲームであることを表現はできるのですが、それでも明らかに目的を異にする娯楽作品を同じ「ゲーム」という言葉でくくっていることには変わりありません。

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