いつかは行きたいフランス! サルトル「嘔吐」なグルメ#1 谷崎潤一郎の鉄道病
サルトルの『嘔吐』(1938年)を初めて読んだのはいつだったろう。
中学生の時だったような気がする。
いや、高校生か。
それが、祖父母の家の応接間の書棚から持ち出した中央公論社「世界の文学」シリーズの一巻だったこと、それを陽のあたるベランダでじわじわと読み進めたことは覚えているのだが、記憶が曖昧だ。
(別の訳者による新訳が出た)
そもそも、なぜそれを読もうと思ったのか。
「嘔吐」という変な(?)タイトルに惹かれたためか、サルトルという名前だけは広く知られているら