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2001年以降の邦楽ヒット曲ランキングを振り返る with 変な歌

(私的メモのような投稿になることをご了承ください。)

 以前、筆者は2001年以降に流行歌を聞かなくなった、と書いた。

 さらにアナログ放送から地デジに移行した2011年以降、テレビを見ることもなくなったため、その手の情報がますます入らなくなった。
 あれから20年以上が経ち……
 現在のJ-POPの状況はどうなっているのか、2001年以降の邦楽界はどのようになっていたのか、ふと気になったので調べてみることにした。
 なお、調査には以下のサイトを参照した。

 基本的に、年間1位から10位までの曲をYouTubeでさらってみた。
 その結果、状況はおおむね次のようだったと総括できそうに思われたので、書き残しておこう。

2000年代前半:90年代後半の延長線上期

 知らなくても聞き覚えのあるメロディがほとんど。テレビ経由で耳に入っていたのか。
主なアーティスト:宇多田ヒカル・浜崎あゆみ・平井堅・モーニング娘。

Pickup:平井堅「瞳をとじて」(2004年)

2000年代後半:ジャニーズ男性アイドル期

 この辺りから、まったく覚えのない曲が出てくる。今聴いても、音楽的にまったく興味が湧かない。2023年に大事件が待っていようとは……。
主なアーティスト:修二と彰・嵐・KAT-TUN・関ジャニ∞

2010年代前半:迷走沈没期

 洋楽やK-POPが上位にランクインして来る。邦楽というジャンルそのものが沈み込んでいた時代ではないか。除く秋山康。
主なアーティスト:KARA・AKB48・Lady GaGa

Pickup:少女時代「Gee」(2011年)

2010年代後半:再興期

 BC/AD(キリスト以前/以後)。近年の邦楽は、米津玄師の登場以前/以後で時代が画されるのではないか。男の宇多田ヒカルが出た!(=外国語のように日本語で唄う)と思うと同時に、できることは何でもやってしまえ! の桑田佳祐イズムを感じる。
主なアーティスト:米津玄師・back number・Official髭男dism

Pickup:米津玄師「Lemon」(2019年)

2020年代前半:社会という荒野を仲間と生きる期

 詞がめっぽう長くなった。そして暗くて重い。中には鼓舞する感じのものもあるが、大前提は〝閉塞〟だ。ダメな時代だけど小さな幸せを見つけて生きていこうね。社会学者・宮台真司の云う「社会という荒野を仲間と生きろ」の指針を流行歌は取り込んでいるのではないか。その傾向は、10年代後半からみられるように思う。
主なアーティスト:YOASOBI・米津玄師・Ado・SEKAI NO OWARI

Pickup:例えば……
「社会という荒野」

嗚呼、いつもの様に 過ぎる日々にあくびが出る(…)
どこか虚しいような そんな気持ち
つまらないな でもそれでいい
そんなもんさ これでいい(…)
嗚呼、手を伸ばせば伸ばすほどに 遠くへゆく
思うようにいかない、今日も また慌ただしくもがいてる

YOASOBI「群青」(2021)

「仲間と生きろ」

幸せとは 星が降る夜と眩しい朝が繰り返すようなものじゃなく
大切な人に降りかかった雨に傘を差せる事だ
何の為に生きて行くのか 答えなんて無くていいよ
会いたい人と必要なものを少し守れたら

back number「瞬き」(2018)

◇◇◇

変な曲

 総括は以上だが、調査の過程で耳にとまった〝変な曲〟を挙げておきたい。
 流行歌の世界には、どーしてこんな曲がはやったのか、後の時代には理解不能な現象がたまに起きるものだ(例えば1999年の「だんご3兄弟」のように)。

秋川雅史「千の風になって」(2007)

笑わない男。歌謡界の稲垣啓太(ラグビー選手)。

きゃりーぱみゅぱみゅ「にんじゃりばんばん」(2013)

歌詞に意味なんて要らねェ。

ゲスの極み乙女。「私以外私じゃないの」(2015)

女性タレント・ベッ〇ーとの不倫騒動(2016)であまりよいイメージを持っていなかったが、この人は才能があると思った。久しぶりにオリジナリティを感じた。

瑛人「香水」(2020)

ヘタウマの味。

Ado「うっせぇわ」(2021)

面白い。しかしこの人は、この曲が頂点だったような……


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井川夕慈
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