マガジンのカバー画像

田舎暮らしと自然とわたし

16
田舎暮らしについての話や自然、食についてなどの文章たちです。
運営しているクリエイター

#田舎暮らし

やさいのきろくvol.2(怒涛の畝立て祭り)

前回の記事はこちら。↓ 今回も、5月入ってからやったことを(ほぼ)時系列で書き記していこうと思います。 まず、夏野菜・マメ類などの畝立て。小型耕うん機を使っても結構疲れる作業なので、2回に分けて作業しました。 メジャーなどで長さを測って印をつけて、紐つきの支柱を立てます。そしたら畝を立てるところにだけ肥料や石灰などを振って、耕うん機でうなって(耕すこと)クワやレーキなどで形を整えます。 必要ならマルチを張りますが、私はひとりで農作業をやっているので、マルチもひとりで張

やさいのきろくvol.1(新しい相棒たち)

今まで、家庭菜園の話は「農家への道」シリーズの最後でちょこっと書いていましたが、ようやく家の前の畑を使えるようになったので、独立させてゆる~く書いていこうと思います。 * まず、3月中旬~下旬にかけて軽トラを買いました。けっこうオンボロというか、すでに傷とかつきまくりですが・・・お安めに買えたので満足です。名前はじゅんいちさん(何故???)。 * そして、4月上旬には管理機(小型耕うん機)も購入。イセキさんのやつです。人生初の新車(?)、新品なので、納品時にはわりとド

移住は「はじめ」が肝心

私は移住者として、折に触れて移住に関する記事を書いている。 しかしふと、私の場合「なぜうまくいったのか」をちゃんと書いていなかったなと思い立ったので、それを書いてみることにする。 *** 結論から言えば、「移住は最初の環境がその後の全てを左右する」のかな、と思う。どういうことかというと、移住した当初、どういう環境に置かれるかによって、「その後の動きやすさ」や「心理的な安心感」が断然違うということである。 私の場合を例にとってみよう。私は現在、農業関連の仕事をしているが

芽吹く大地に根を張って

私の住む雪国にも、ようやく春が来た。3月中旬まで一面に積もっていた根雪は、一気に上昇した気温で少しずつ解けていき、今は日陰にほんのちょっと残っているだけ。 暖冬の影響を受けて雪が少なかった近年に比べて、今シーズンは12月から幾度となく寒波が襲来し、「大体いつもこんなもん」な大雪に埋もれた。移住して3年目、空き家を改修して暮らし始めて初めての冬は、大変だったけれど案外普通にあっけなく終わってしまった。 雪がなくなり、地面の土が見えてくると、胸の奥から得も言われぬ高揚感が襲っ

味噌作りは、未来への架け橋

毎年、近所の方に誘ってもらって、味噌作りのお手伝いに行っている。今年で3年目になる。 私の住んでいる地方は米どころで、水も山の雪解け水や清水を使っているところが多く、味噌も雑味がなく仕上がるのだ。この地方に来た人に味噌を分けてあげると、大抵の場合はファンになってくれる。私も、小さい頃から祖母の手作り味噌を食べてきたので、ここの味噌が一番好きである。 味噌作りは1日がかりで行われる。まず、前日から大豆をうるかし(水につけてふやかすこと)、一晩置く。そして次の日の朝、大豆とつ

【完全主観】田舎暮らしのデメリットと、私が田舎に住む理由

ほぼ「限界自治体」状態の田舎に移住して3年目に入りました。自分が移住者だからか、移住に興味がある人の話を伺う機会が多く、これまで移住にまつわるいろんなエピソードに出会いました。その中で特に感じるのは、田舎が合っていて長く暮らせる人と、田舎が合わずに早々に帰る人の差が激しいなぁということ。 私は、田舎に移住するということは、ある意味、外国で暮らすのと同じくらいの変化があると思っています。田舎で暮らしたことがある人なら想像がつくと思いますが、人付き合いの距離感もインフラも環境も

酒屋さん直伝・酒粕の甘酒のつくりかた

先日、町のお酒屋さんと仕事中にばったり会ったとき、「今度うちにお茶飲みにおいで」と言われたので、後日買い物がてらお酒屋さんに伺った。 すると、別の知人がすでにお茶飲みに来ていたので、私も混ぜてもらい、小一時間お茶飲みをしてきた。そのとき、話の流れで酒屋さんの奥さんが「甘酒飲むか?」とすすめてくださったのだが、実はそれまで酒粕でつくった甘酒をちゃんと飲んだことがなかった。 うちの実家の父は無類の甘酒好きだったのだけれど、甘酒好きを公言するだけあり(?)、「米こうじの甘酒しか

田舎暮らしの私の一日(冬のある日編)

夏の頃、こんな記事を書きました。 今日は私の冬の一日を書いてみようと思います。雪の降る、仕事のある日バージョンです。なんだか無駄に長編になりました。 *** 朝4時頃、起床。これは年中変わりません。起きたら、台所のファンヒーターをつけます。すぐつくタイプなので、タイマーは使っていません。起床時の台所の気温は大抵0~2℃。うん、いつも通り。 その後、ケトルでお湯を沸かしてコーヒーを淹れます。コーヒーを淹れながら、自分が職場に持っていく緑茶のマグボトルも用意します。洗濯は

夜中、天井からなにかの足音がしています。(日記)

今の家に引っ越して約1週間。時間を見つけては家の中を少しずつ片付けて、まだぐちゃぐちゃの部屋もあるけれど、ようやく普通に寝起きできるようになりました。 今まで住んでいた家の片付けも今月半ばまでにやらないといけないので、まだまだちゃんとした休みは取れそうにないのですが・・・今度の家は古いけれど、新しい生活というものが楽しみでもあったわけで。そういうわくわく感を原動力に、この3~4ヶ月奮闘してきたんです。 しかし。 新居(家が古いので新居というのがしっくりこないですが)に移

次に住む家が決まりました(日記)

先日、私が今、就農に向けて家と農地を探しているという記事を書きました。 本腰を入れて探し始めて約2ヶ月。無事見つかって、決まりました。築60年ほどの平屋で物置付きです。 最初は購入目的で探していたんですが、「作りたい作物がこの土地に合うかどうか分からないから、まず借りてみたら?」とその地区の方にアドバイスされたので、まず借りて住むことになりました。 今度住む集落は、町内の中でも屈指の豪雪地帯で、標高は700m前後。集落の全長は2km弱で、道路沿いに8軒ほどの家があるので

それでも田舎に住みたいですか?

私は今、家と農地を探している。将来的に就農を考えているからだ。 今住んでいる家も一軒家の借家だけれど、ここに移住してきた時に行政から紹介された物件で、色々問題もあり、最初から長期間住むつもりがなかったというのもある。 田舎で家を探すというのはとても大変なことで、こんなに空き家があるのに一向に決まらない。というのも、様々な方面の問題が山積しているからで、これらの問題があることによって「移住」が難しくなっていると感じる。 具体的に思いつくままに、私が今直面している問題につい

優しさの種を蒔く

今日の夕方、仕事で関わっているCさんから着信があった。普段ほとんど通話機能を使用していない自分のスマホの方に。 私は職場から仕事用のスマホを支給されているので、仕事関連の電話はほぼそちらにかかってくるのだが、Cさんには私個人のスマホの番号も教えていた。 Cさんは80歳近い男性だが、自宅でお店をやっており、店に立ちつつ畑仕事もこなす超人だ。いつも私から電話してアポを取り、週1回お店や畑を訪問してお手伝いしている。 きっと、通話履歴などを見てかけたのではなく、最初に渡した名

田舎暮らしの私の一日と、田舎についての一考察

地方の中小都市から、高齢化率がほぼ50%で「限界自治体」と名乗れるような田舎に移住して暮らしている私の一日をご紹介しましょう。 30代の既婚子なし主婦、夏の一例です。 1)私の一日の流れ(仕事がある日)朝4時、起床。水を一口飲んだら、コーヒーやお茶を淹れるためのお湯を沸かします。5時半くらいまでの間に洗濯機を回したりお弁当の準備をしたり、ゴミをまとめたりといった家事をすませます。庭の草取りがある時は、この時間に。朝noteを投稿する時は、家事が早く終わった時が多いですね。

田舎に住んだら心のアップダウンが落ち着いた話

私は今から1年半前に、現在住んでいる中山間地域に移住してきました。 なんでかと言うと、標高の高い場所にあった祖父母の家が子どもの頃から大好きで、私もそういう所に住みたいなと思っていたから。 年に何回も祖父母の家に泊まりに行き、山や湖に連れて行ってもらって、野山を駆け巡るだけで不思議と楽しくて。 朝6時の防災無線放送前に起き出して、朝露の匂いのするあぜ道に出ては、近所のお寺まで散歩に行ったものです。 とはいえ、育った場所も田舎だったので、緑の多い所ではあったんですが。