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田舎暮らしの私の一日と、田舎についての一考察

地方の中小都市から、高齢化率がほぼ50%で「限界自治体」と名乗れるような田舎に移住して暮らしている私の一日をご紹介しましょう。

30代の既婚子なし主婦、夏の一例です。

1)私の一日の流れ(仕事がある日)

朝4時、起床。水を一口飲んだら、コーヒーやお茶を淹れるためのお湯を沸かします。5時半くらいまでの間に洗濯機を回したりお弁当の準備をしたり、ゴミをまとめたりといった家事をすませます。庭の草取りがある時は、この時間に。朝noteを投稿する時は、家事が早く終わった時が多いですね。

(月に1回、地区の除草作業が早朝からあり、参加しないと出不足金(罰金のようなもの)が取られます。)

5時半、朝食。うちは旦那さんが朝食を食べないので、私だけ作りおきの野菜のおかずなどを食べます(炭水化物はそんなに食べません)。私も少し野菜を育てていますが、農家さんからいただいた季節の野菜が大量にあるので、いつも多めに料理して、お腹が空いたら野菜を食べてます(夏は特に「きゅうり 大量消費」「トマト 大量消費」などのワードで検索しがち)。

6時から8時、ネットを見たりカードリーディングをして遊んだり、ちょっと一息ついてから旦那さんを見送り、自分も身支度。仕事へ。

8時から18時、勤務。夏の間は農家さんのところで農作業を手伝ったり、家畜の世話をしたり、職場にある畑の手入れをしたり。書類作成や取材なんかもあり、町内をあっちこっち移動することが多いです。

18時過ぎ、帰宅。本当はお湯に浸かりたいけどシャワーで我慢して、夜ごはんの準備。私は計画を立てるのが好きなので、今ある食材を全て書き出して貼ってあり、そのリストを元に大まかな献立をたててあります。なので、夜は予定していたおかずを作るだけです。

夏は肉体的に疲労困憊な時も多いので、そういう時はごはん作りが非常に面倒くさく・・・メインのおかずが目玉焼きだったり。本格的に困ったらインスタントラーメン先輩やスーパーのお惣菜先輩に登場してもらいますが。ちなみに町内にスーパーは1軒です(1軒もある!)。

19時台、旦那さんが帰宅したら夕食。片付けをしたらもう20時過ぎ。

ネットをチェックしてyoutubeを少し見て、21時を回る頃にはもう眠気に抗えません(基本的におばあちゃん気質なので)。21時台に就寝。


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う~ん、何の面白みもない一日に見えますが、私は田舎が好きなので面白いです。

外では鳥や虫が鳴いてるし、山の緑や草花はきれいだし、街灯がほとんどないので星もくっきり見えます。娯楽施設は皆無だしお店もないけれど、不思議と飽きないというか。

まぁ、休みの日も地域の用事(ムラゴト)があったりするので、そんなに自由時間もないというのが実情かもしれませんが・・・。

自分の時間、休みの日以外は2時間位しかないって思うと、あ~私がんばってるなぁってしみじみしちゃいますね(子育てされてる方は、これ以上に自分の時間ないんだよなぁと思うと本当に頭が下がります。みなさんすごい)。

あとは私が超朝型生活なのは元からですが、農業関係の仕事をしているせいで更に早い時間に起きるようになりました。目覚まし時計もアラームも使わず、2~3時になると自然に目が覚めます。完全におばあちゃんみたいな生活です。


2)田舎暮らしは「ハードライフ」

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田舎って、なんていうんですかね、都会や地方都市とはきっと「楽しい」のベクトルが違うんですね。

仕事中も、誰か来ると作業を中断してすぐにお茶飲みが始まるし、小さい自治体なのでゴシップも少ない分、少しでもセンセーショナルな話題があるとみんなその話題で持ち切りになるし。

高齢者が多いので、みんなテレビや新聞が好き。ネットを見てる人はそんなにいない。SNSもやっていない。自分の住むコミュニティ内のことか、そのコミュニティに影響を及ぼすこと以外はそんなに興味がない。

集落や土地柄にもよりますが、上記のように興味が限定的で閉鎖的なのは、田舎の長所であり短所でもあるかなと感じます。

ネガティブな部分を言うと、田舎って住民が少ない分、自分たちで自治組織を作らないと生活が維持できないので「自分の時間」ってほぼ皆無なんじゃないかなと思います。大きい自治体ならやってもらえる地域の管理作業も、全部自分たちでやらないといけないからです。

それらに加えて、1ヘクタール以上もあるような自分の土地の草刈りもやらないといけないし、高齢の両親の病院の送り迎え、介護、田んぼや畑の野菜の世話。田舎の人は本当にタフです。

よく「田舎暮らし=スローライフ」って言われるけれど、全然スローじゃない(笑)。時間的にはのんびりかもしれませんが、やることが多すぎるので「ハードライフ」と言った方がいいかもしれません。


3)田舎の良さは「なにもない」こと

田舎の大変さみたいなところをたくさん書きましたが、端的に言えば田舎暮らしは向き不向きがあります。

アフターコロナは地方回帰の流れが来る、と言われることもあるけれど、そこで言われる「地方」とは、私の住んでいるような「限界自治体」や「限界集落」じゃなくて「地方都市」のことですしね。

都会にも近くてお店もあり、便利だけど、中心地から少し離れれば田んぼや畑が広がっているようなイメージ。そういう地方都市レベルの田舎であれば、そこまで生活のギャップはないし、医療機関もちゃんとしていてお医者さんもいるし、インフラも整っているので都会でしか暮らしたことがない方も暮らしやすいと思います。

「いや、ホンモノの田舎がいい!ムラゴトへの参加や、近所の人との濃密な人間関係も苦じゃないし、大量の虫や有害鳥獣とも共存できるし、何もなくても自然に行けば癒される」・・・という人は、限界自治体カモン!って思います。向いてますよ!

いろいろ言ったけれど、私は田舎が合っていたので今の生活が好きです。

思うに、田舎の良い側面って「なにもない」をポジティブに捉えた場合だと思うんですよね。同時に「なにもない」をネガティブに捉えると田舎の負の側面になり得るというか。

「なにもない」ことを良い方に捉えられるか否かが、田舎暮らしのキモなのかもなぁ。ということで、今日はここまで。


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