中井久夫『分裂病と人類』(東京大学出版会)を読了。中井先生には河合隼雄先生とともに、むかし関西の私大でお世話になりました。中井先生にご著書をお尋ねした当時、「素っ頓狂だけど」とおっしゃいながら一番に挙げられたのが本書。歴史の知識が浅く苦戦したが、何よりも独創性に溢れた名著でした。
雨が降る、星が落ちる、世界が崩れていく。僕は、日常生活が送れなくなって避難した。病院の先生は、精神分裂病と僕に話した。僕の全てが否定された感じがした。23才のときに経験した挫折を何度も経験したけど、いつも今回は失敗しないぞと思う。最後にあまり悲惨な結果にならない様にしようと思う。
デイケアに通院すると、幻聴の事を忘れられる。プログラムがあるので書道をしたりボーリングをする、頭の中で別の事を考えていて静かな時間が過ごせる。僕の中で、幻聴が聴こえなくなったら、出来るだけその環境を維持して、身体を僕の意識だけにしたい。もう分裂に苦しむのは嫌だ。僕だけ居ればいい。