人間に共感する能力がある以上、個人の体験に基づいたストーリーを話してもらっていて、その人の喜怒哀楽を共に辿り共感することはあっても、聞いた後に否定することは難しい。レゴ®︎シリアスプレイ®︎メソッドにおいても、スタートを個人のストーリーの表出に置くことが円滑なワークを保証する。
文化とは会話の中の特徴的な流れであるという考え方がある。その場合、発話された言葉だけでなくその前後の文脈を含めて捉えなければならない。これに従えばレゴ®︎シリアスプレイ®︎メソッドのワークでも文化をモデル単体で捉えるのではなく、他のモデルとの関係性、影響力の循環で表現するべきとなる。
レゴ®︎シリアスプレイ®︎メソッドは個人の中の内観の表現や整理から始まる。そしてお互いにモデルとそこから生み出されるストーリーを理解し合う。その先に参加者同士によるお互いへの質問や発話が始まる。その先の参加者同士のやり取りの中で最高の結果が生まれるための条件は何だろうか。
会話研究によれば、何らかの発話の後にそれが他の人に承認されるとことで会話が社会性を帯びるという。承認された発話が積み重なるとそこに差異性が生まれ、発話間の関係性がどう扱われるかが人々の関係性に影響を与える。レゴ®︎シリアスプレイ®︎メソッドでのワークは社会をつくる活動とも言える。