長崎初心者弥太郎、それなりに楽しむ
安政六年十二月七日 午前、下許武兵衛が「久松氏の僕者」と「木品(材木)」の取引について話をしたと記しています。午後、「竹内静渓、下許君、隅田、今井諸氏と市中を徘徊」、唐館の前からは湾に帆が林立しているのが見え、蘭館では「シイボルトホンヘ」を見かけますが、「これ蘭人の名医の由」とあり、弥太郎はシーボルトを知らなかったようです。一旦旅舎(大根屋)に戻った後、夜「同宿の諸氏」と外出して酒宴を開きました。
八日~十日 八日は午後まで読書。市中徘徊の後、下許と宿で飲んでいると大根屋主