マガジンのカバー画像

世界の都市の思い出

25
今まで行った都市の思い出をまとめています。
運営しているクリエイター

#海外

フリードリヒ2世、彼について観なければわからなかったこと

ルキノ・ヴィスコンティの名作「フリードリヒ 神々の黄昏」ねファンとしてはやはりミュンヘンとノイシュバンシュタイン城は観ておかねばと思っていた。

ルートヴィヒ — 神々の黄昏 完全復元版 [DVD] https://www.amazon.co.jp/dp/B00005GIIN/ref=cm_sw_r_cp_api_i_MlkiFbCY6Q6EX

そして観た。やはり観なければわからないことはあった

もっとみる
モンサンミッシェル(フランス)の思い出

モンサンミッシェル(フランス)の思い出

フランスの観光地といえばこの地を思い浮かべる人も多いのではないか。海中に浮かんだように見えるこの島も当時美術大学で建築史を学んでいた私にはとても印象に残る街だった。

活気のある観光地モンサンミッシェルの中は非常に賑やかな観光地で人で溢れかえっていた。人混みの中をガイドのヤンさんはひょいひょいと歩いていく。「今日は空いている方だし、天気もいいからラッキーだ」と言う言葉にクラクラした。雨の中こんな人

もっとみる
ナント(フランス)の思い出

ナント(フランス)の思い出

先日悲しい火事のニュースで話題になったナント。訪れた事がある街の一つで、あの美しい教会が被害にあったのかと思うと胸が痛む。あの教会以外にも様々な見所があったので紹介したいと思う。

OKKOホテル過去の記事でも紹介した、ラウンジが素敵なOKKOホテルがこのナントにもある。

ナントに滞在する一番の決め手はこの宿だった。

このホテルの魅力は24時間空いているラウンジだ。時差ぼけの治らない日本からの

もっとみる
ブラチスラヴァ(スロバキア)の思い出②

ブラチスラヴァ(スロバキア)の思い出②

ウィーンからバスで1時間。女帝マリアテレジアにも縁深い地に降り立った

お伽の城城の内部に入ると、シンプルだけれど美しい内装に惹かれた。真っ白なシミひとつない壁に金の縁取り、真ん中に敷かれた真っ赤な絨毯ーー小さいものの豪華でお伽話に出てくる城そのものといった風情だった。他の観光客が全くおらず贅沢な空間を独り占めできたのも嬉しかった

日本人との出会い街の中の観光名所を案内してくれるバスツアーがある

もっとみる
バルト海の思い出

バルト海の思い出

平成と令和の間、私はタリンクシリヤラインでバルト海を彷徨っていた。ラトビアのリガからスウェーデンはストックホルムへ、そこから更にエストニアのタリンへと言う旅である。

タリンクシリヤラインバルト海の各都市を結ぶ船でおそらくは古い豪華客船を改装したものだと思う。かつては煌びやかだっただろうステージやジャグジーがついていて、子供向けに小規模なワークショップなどをやっていた。1万円〜2万円ほどで一泊でき

もっとみる
リガ(ラトビア)の思い出〜素朴で美しいバルト三国の国〜

リガ(ラトビア)の思い出〜素朴で美しいバルト三国の国〜

バルト三国の一つであるリガも強い印象を残した国だった。

アールヌーボーの建築群旧市街も魅力的だがリガの真の魅力は映画監督エイゼンシュテインの父親も設計したと言うアールヌーボーの美麗な建築群だ。ミュシャやクリムトの世界観が好きならそれをそのまま建物にしたような外観がきっと気にいると思う。

当時の内部装飾を保存してそのまま展示しているミュージアムもあるのでぜひ訪れてほしい。

駅前の市場リガ駅の前

もっとみる
ロワール古城めぐりの思い出

ロワール古城めぐりの思い出

シャルトル大聖堂のあと、バスでロワールの古城を巡った。

シャンボール城中の二重螺旋の階段はレオナルドダヴィンチが作ったと言う説があるそうだ。外側のコンスタンティノープルの街並みを模したと言う装飾はちょっとゴテゴテした印象を与える。

凝った造りだが、フランスに風土に合わなかったらしく、長く打ち捨てられていた上にフランス革命で調度品は全て持ち去られてしまっていると説明があった。

シュノンソー城川

もっとみる
シャルトル大聖堂の思い出

シャルトル大聖堂の思い出

エクスペディアやブッキングドットコムなどを使って一人で海外へ行くことが多いのだけれど、初期の頃は日本のツアー会社を使うことも多かった。

シャルトル・ブルーガイドさんがいる旅の最大のメリットは日本語で情報があるのでかなり詳しく知ることができるという点だ。
シャルトル大聖堂で最も有名なのは美しい薔薇窓の青いステンドグラスだが、この青は空気中のチリなどを含んでいて、歴史こそが出せる色合いだと言う。

もっとみる
カンヌ(フランス)の思い出

カンヌ(フランス)の思い出

カンヌと言えば映画祭だが、権威的なものに疑いの眼差しを向けてしまう性質のある私は、あまりこの街に良い感情を抱いていなかった。だが、行ってみるとその意外な景色にすっかり惚れ込んでしまった。

OKKOホテルカンヌの駅から3分ほどのところにあるのだが、このホテルが大変良かった。

客室のデザインもさることながら、最上階にある24時間いつでも使っていいラウンジが本当に最高だった。カンヌ駅前の趣のある街並

もっとみる
タリン(エストニアの思い出)

タリン(エストニアの思い出)

e-residencyや政府の99%のオンライン移行などデジタルのイメージが強いエストニアだが、首都タリンの歴史地区はハンザ同盟の1都市の面影を残すおとぎ話の中に出てきそうな小さくて可愛らしい街である。

ハンザ同盟の港町ヘルシンキからタリンクシリヤラインで2時間。バルト海と言う交易ルートを代表する港だったと言うガイドブックを読みながら船から出ると簡素な船着場に着く。売店でお伽話に出てきそうなスカ

もっとみる
ウィーンの思い出

ウィーンの思い出

雨の日が続きますね。
外にも出れず、気分が暗くなりがちなこんな時期は雨の音を聞きながら、旅をした街を思い出すようにしています。

ウィーンには2度ほど行きました。
日本ではパリほど有名では無いですが、旅行するとヨーロッパのもう一つの文化の核であることが実感できる場所だなと常々思います。パリのような華やかで可愛らしい感じというよりはシックで重厚感のある美しさです。

MQ(ミュージアムクォーター)を

もっとみる
ベトナム・ホイアンの思い出〜日本人とも馴染みが深いランタンの街〜

ベトナム・ホイアンの思い出〜日本人とも馴染みが深いランタンの街〜

国内の次には距離の近い海外への旅行が解禁になりそうである。ベトナムは二度行った。ホーチミン、ハノイ、そしてホイアン。中でもベトナムの美しさを堪能できたのはベトナム中部の町ホイアンだった

かつて日本人街もあった古く趣のある街並み朱印船貿易の頃日本人街があったらしく、今はもう建物は残っていないものの記念碑などがありかつての繁栄を伝えている。古い中華風の街並みに熱帯の鮮やかな色彩の花が咲いている様はな

もっとみる
ハンガリー・ブダペストの思い出

ハンガリー・ブダペストの思い出

ドナウの真珠と呼ばれるハンガリー、ブダペスト。それまであまり旅行に興味のなかった私に世界の美しさを教えてくれたのはこの都市だった。

圧倒的な迫力の「鎖橋」宮殿のあるブダ地区と国会議事堂などのあるペスト地区を結ぶ豪華で荘厳な橋。ものすごく幸運なことに、私の泊まった部屋はこの鎖橋を見渡せる部屋だった。

昼の荘厳さもさることながら、ライトアップされた鎖橋もまた同じ世界とは思えないほどの美しさ。私はず

もっとみる
プラハ(チェコ)の思い出

プラハ(チェコ)の思い出

プラハはとても活気があり、王宮が中心の街とは少し趣が異なる商人の街という印象だった。

菜の花の車窓を抜けてウィーンからプラハまでレイルジェット(欧州各国を結ぶ高速鉄道)で4時間。5月ごろに訪れたので窓の外はナノ花畑が広がる美しい田園風景だった。食堂車に行って買って来た大きなサンドイッチをほうばりながら窓の外を眺めた。日本の景色と大きく異なるのは、山が近くにないことだ。遠くにかすかに見える山はベル

もっとみる