部下育成と自己理解から組織を強くする!中間管理職の成長戦略を共に描く【Good Teamメンター紹介#今井 俊文さん】
「Good Team」では、管理職のお悩みや置かれている状況を踏まえ、まずは、管理職である皆さんが自分らしくイキイキとリーダーシップを発揮できるようになることで、メンバーのパフォーマンスを高めて働きがいのあるチームで成果を出せるよう、管理職の社外メンターサービスをご提供しています。
今回は、Good Teamに在籍している多様なバックグラウンドを持っているメンター陣が、日頃どんな想いで管理職の皆さんと向き合っているのか、大切にしている価値観や関わり方などをお届けできればと思いメンター紹介をさせていただきます!
Profile
今井 俊文 (Imai Toshifumi)
1.中間管理職ってものすごく面白くて魅力的な仕事
1.1理想の中間管理職ロールモデルとの出会いがマネジメントの捉え方を変えた
今までのキャリアを振り返ると、意図的ではないのですが、気づけば、会社に必要とされる、ヒト・モノ・カネの領域を一通り経験してきました。
最初は、カネの領域である証券会社、そしてベンチャーキャピタルという金融業界でのキャリアからスタートしました。
投資先にお金の側面からだけではなく、事業を伸ばしていくための様々な角度から支援させていただき、事業に対して本質的な価値を出していく上で、あまりに自分自身の事業経験や事業における解像度が乏しいと感じた20代後半。カネの領域からモノの領域、事業側へキャリアをシフトして行くことに決めました。
ヒト・モノ・カネの中で、このモノのフェーズがキャリアの中で1番長く、前々職のセガでは新しい組織の立ち上げや事業責任者としての業務に携わる中で、自然とマネジメントをしていく流れにもなりました。
最初のカネのキャリアの中でも、マネジメント経験はあったのですが、改めて、マネジメントとは?ということを向き合っていく中で、当時はそれまでのキャリアでやっていたような、上司が部下に教えるというティーチング的な関わり方がメインで、、部下が困っていたら飲みにいくか!というスタイルでなんとなく自己流のマネジメントをしてしまっていました。
今までの人生において、自分の中でロールモデルになるマネジメントスタイルを持つ方々が何人かいるのですが、セガの時代に、今でいうサーバントリーダーシップ的なスタイルの上司との巡り合いから非常に多くの影響を受けました。
自分が教える、表に出るではなく、部下を引き立て、部下をどう伸ばしていくのかというマネジメントスタイルです。
僕自身、生意気にもいろいろ意見や改善案を提案する中で、「いいね!それやってみなよ!」と言ってもらえ、複数の組織を束ね、チームや組織を横断して仕組みを作っていくというなかなかできないチャレンジをさせていただきました。
当然、たくさん失敗もしたんですが、何かあれば親身になってフォローしてくださり、安心感がある状態で思いっきり仕事やマネジメントの経験ができた時代を過ごしました。
どこまで成果を出せたかはわからないですが、少なからず組織に貢献できた実感や自分が成長した実感を感じられた7年間でもありました。
同時にマネジメントに対する解像度が上がり、人を育てること、組織の仕組みを作ることを体感ベースで学び感じれた経験もこの期間に得たものでした。
上司は直接的には自分にのみ働きかけてくれているのだけど、結果として自分のメンバーにも影響を与えるような促しや気づき、学びがあり、組織を作るってこういうことなのかと心象風景を与えてくれた上司でした。
その経験から、人材開発、組織開発の領域に興味を持っていき、事業サイドにいながらも成果を出す上で大切な目標設定などを自分で学んだ知識も交えながらチームへの勉強会やマネジメント層向け研修という形で自主的に取り組んでいったりもしました。
その経験を踏まえ、前職MIXIへ転職し、最初はスマホゲームの事業責任者として参画し、30歳前後の若手マネージャーの育成もミッションとしていただき、強い組織作りにチャレンジしていくキャリアになっていきました。
人材育成と事業の成功確度を上げていくために、事業の立ち上げや成功においてどんな人材にキーマンになっていただく必要があるか、その方がうまくいかないという状況が起きたたとしても、その経験が次にどう繋げられるのかという視点まで見据えて、本人の中長期でやりたいことや目指したいこと・方針を掛け合わせながらチャレンジ機会をどんどん提供していくことを意識的に行っていきました。
コーチングに出会ったのもこの頃なのですが、当初は自分がコーチングを受けつつ、コーチングの手法も学び業務に活かすというようなプログラムでした。
コーチングを受けて、自己認知がすごく高まった感じがしました。
社会、世界の見方が豊かになって、選択肢が広がっていく感覚があり、漠然とではありましたが、マネジメントにとても有効なのではという感覚もありました。
1.2命をかけてやりたい仕事が管理職育成
自己認知やコーチングの学びを深めるさなか、新規事業の立ち上げでハードワークをしていた時代でもあった当時、とある病気を患い、本気で死を覚悟する出来事がありました。
そこで、仮にあと5年しか生きられないとした時に、何ができるか、俺は何をやりたいのだろうかと改めて考えました。
そこで出てきたのが「マネジメント」や「人に対して何か働きかける」と言うキーワード。
全員ではないですけど、世の中の中間管理職ってなんだか楽しんでるように見えない。
実際、マネジメントとは、何かを管理すると言う文脈で解釈していて、部下を評価しなくちゃという発想をする方も多い印象です。
日本の場合は高確率で、プレーヤーとして優秀だった人が、中間管理職になる傾向があると思います。
プレイヤーでスーパースターだった人が、マネージメントやれって言われて、プレイヤーでの評価割合は下げられて、自分がやりたいって言ってるわけではないマネジメントでの評価割合が高くなるって、結構なゲームチェンジが起きていると思います。
それは楽しくもなくなるよねって話ですし、誰も中間管理職の面白さとか教えくれないし、なりたいと思ってなってるわけじゃないし、みたいな視点があって、中間管理職が前向きな仕事や役割だと捉えられてないような風潮を僕は感じていました。
全員が全員そうではないと思うんですけど、その風潮がなんだかすごくもったいないという感覚があり、中間管理職が元気になることや、マネジメント自体の面白さ、やりがい、そもそも中間管理職やマネジメントのパワーみたいなものをしっかりと理解して生かしていけるようになったらその企業ってすごく元気になると感じていました。
もっともっとポテンシャルが発揮されていき、かつその人が次の中間管理職を育成していく、そこから数珠繋ぎのように、どんどん影響を与えていけるような人を生み出していくっていうのはすごく魅力的なお仕事だなと思ったんですね。
なので、何か命をかけて本気でやりたい仕事ってなに?と言われたら、「管理職育成」だと思いました。
MIXI時代の上司に人事、特に人材開発の領域に注力していきたいと伝え、そこから、事業の解像度がある人事として組織をどう高めていくのかと言う戦略人事=HRBPとして組織・事業に携わっていきました。
中間管理職育成や人材開発の文脈の中で、もっと多くの責任と多くの人を巻き込んでいくにはどうしたらいいかを考えていく中で、尊敬する方に相談した際に、人間の脳やマインド、カラクリなどの人間の原理原則を捉えていく重要性を教えてもらい、その領域の学びを深め、プロコーチ資格を取得しました。
現在は、COTENという会社でマネジメント層向け研修事業の事業部長をする傍ら、企業の中の管理職レイヤーの方々に、メンタリング・コーチングを提供しています。
管理職が主体性を発揮しながら、楽しく自分ごとに捉えてマネジメントをしていただけるような応援ができる存在でいたいと根底ではずっと思っていて、今その活動ができている状況です。
2.中間管理職の成長・変化事例
2.1メンターから見る中間管理職が抱える悩みの傾向
課長や部長と役職が上がれば上がるほど、組織の話や事業計画に基づく中長期の話に対する悩みが増えてきますけど、正直、お話を聞いていて悩みのバリエーションはそこまで多くないと感じています。
むしろ、よくありがちなのが、責任が多い分、何か自分を犠牲にすることもやむなしというマインドが多く出すぎたゆえに、自分自身のポテンシャルを知らずに下げていることに気づいてないということ。
せっかく抜擢してもらって昇格して、やる気に満ちあふれたはずなのに、1つ前の役職の時の方がもっと生き生きしてたよねってことが全然あるんですよ。
そもそも何をしたいんだったっけ?を思い出すきっかけを提供したり、今までのキャリアでどういう強みを発揮してこられた方なのかを棚卸ししてあげることがかなり重要な印象を持っています。
役職や年次が上になればなるほど、いろんな経験されてる方が多いので、なぜ今の職場でこの仕事をしているのかなど今までの意思決定や自分の想い、考え、ストーリーが見えなくなっている方が多い印象を受けます。
その結果、今後のキャリアや今までのマネジメントのやり方など自信がなくなったり不安に感じて、迷子になっていると感じている方もいるけど、今までの意思決定の背景やストーリーを聞かせていただくと、どんな職場でどんな仕事してる時でも、あなたは同じ思いを大切にしてやってますよ。あなたってこういう仕事の仕方をしてこんな強みを発揮できてる人間ですよ。と気づかせてあげられるものが多くあります。
つまり、全然迷子になっていないということです!
結構、上のポジションの方こそいろんなものが絡まってこじらせてる印象なので、自分らしさに気づかせてあげるということが大事かなと思っています。
2.2マネジメントの面白さに気づき学習意欲が高まることで更なるステップアップを可能に
メンタリングを通してわかりやすい変化で言うと、部下との1on1の頻度が顕著に増える方が多いです。それは、マネジメントという仕事の面白さややりがいを感じ始めるからだと思います。
例えば、プレイングマネージャーあるあるだと思うんですが、急な会議が入って忙しくなると、部下との1on1をスキップする人っていると思うんです。
なぜ、リスケではなくスキップなのかと言う話です。
もちろんやむを得ない理由があるのかもしれません。
ただ、部下と深く対話する1on1の時間が組織成長や部下育成にどれだけ有効かを理解できていない証でもあるように思うのです。
それが、マネジメントの本来の面白さや自分らしさを知って強みを活かしていける自分の状態になれると、思っている以上に人と向き合うことへの恐怖心や不安がなくなり、結果として1on1の頻度が増えるというのはある気がします。
あとは、成長欲求が明確に高まるので学習意欲が高まる傾向にもあるように思います。マネジメントという仕事に対する向き合う姿勢が変わっていく感じです。
3.中間管理職の成長に必要なこと
3.1 何かを犠牲にする前提のマインドセットから抜け出すこと
manage toって検索すると、「なんとかする」って出てきます。
つまり、マネージャーってなんとかする人という意味で、逆になんとかする以上の意味を持っていないんです。
組織の成果を出すとか事業ゴールのために何とかするのがマネージャーの仕事だとしたら手段は何でもいい。
短期的視点で考えるとつい自分であれこれ対応してしまう中間管理職の方もいるかと思いますが、それでは部下はマネージャーがどうにかしてくれると思い、仮に3名チームだとした時に、1+1+1の3馬力の力しか出せない組織になってしまいます。
それが、組織成果を出す、事業ゴールのためになんとかするためには、3名の力を10や100にしていく方法を考える必要があります。足し算をどう掛け算にしていくのかがマネージャーに求められる考え方です。
この考え方ができるようになるには、
自分自身や部下のキャリアに寄り添っていくということがどういう意味を持つのかという視点が大事になってきます。
自分自身や部下が120%の力を発揮できる状態であれば、チーム全体が力を発揮できる状態に繋がるのは明確。
今自分がやっていることが中長期のキャリアや自己実現したいこと、自分の大切な家族、大切な仲間にどう結びついてくるのかを紐づけられたら自ずとエネルギーが湧いてくるはずです。
仕事を早く切り上げて家族の元に帰りたいとか、家族や自己実現を犠牲にして今目の前の仕事を頑張ろうとか、そういう二項対立の話ではなく、仕事も家族もどちらもいい状態だよねが本来あるべき姿。
こういうマインドセットを持てるかどうかが大事になってくるので、その部分で外部のメンターが必要になってくると感じています。
3.2自分らしさを知り、活用することにチャレンジすること
世の中には、社会性と主体性があって、
どうしても自然に過ごしていると社会性が優位になりやすいです。
会社や組織の期待に応える、はまさに社会性です。
昔は、上司の言う通りやったら上手くいったし、上手くいくベストエフォートとして上司がいろんなバリエーションを知ってたんですよね。
今でもそういう業種・業界はあると思います。
ただ、もう私たちよりもはるかに優秀なAIがやってきているわけですよね。
正解データがあるもの、ロジックで説明できるものは、生成AIが対応してくれる時代がきています。
人間だからこそ成し得られる領域でどう勝負していくのかというゲームチェンジが起きているし、これからもっと起きていきます。
そんなゲームチェンジが起きている時代に、社会性にまみれている人だと何をしたらいいのかを考えられない。
自分らしさを知って、自分らしさを使って、どうチャレンジしていくのかという主体性を発揮しながら、自分のキャリアにまっすぐ向き合うことをマネージャー自身ができれば、答えのない時代に力を発揮する方法やあり方を部下にさし示してあげれられるようになる。
だからこそ、まずは中間管理職が自分らしさを知ることが大事になってきます。
3.3 息をするように価値発揮ができるフィールドに身を置けるほど自己理解を深めること
自分が何者であって、何に強みを持っていて、どんなことをしてる時だったら自分らしく自分の強みを発揮ができるのかを知っていると、無我夢中で息をするように、自分の価値発揮ができるフィールドがわかってくるんですよね。
それは、みんな誰しもが持っていて、まさにその自分らしさを使って、どんどんいろいろチャレンジしていくってことがある種、正解がないものを取り込んでいくという主体性の世界観だと思うんです。
世の中にたくさんの仕事がある中で、なぜこの仕事をしているのか?なぜ、ここでやっているのか?を棚卸しし、自分で理解できているかどうかが今後の成長やステップアップにおいてもかなり大事になってくる視点です。
4.何かと葛藤している中間管理職の力になりたい
僕自身も中間管理職時代が長くて、上と下の板挟みで本当に大変でした。特に、課長から部長への昇進昇格って条件があるようで意外と曖昧さもあったりする。
それに、成果を出しているからマネージャーに向いているという相関関係があるわけでもないから、自分らしいマネジメントの発揮という視点でもいろいろ難しい。
だからこそ、どうしていけたらいいのかを一緒に探って行けたらいいなと思っています。
そして、メンターは対等な関係であるので、教えるとか先生ではないです。対等な関係として、壁打ち相手として存在しています。
だからこそ、自分の発言を通して、自分で気づくということも大いにあります。
そういう意味では、メンタリングを思考の整理の場として使ってもらえたらいいかなと思っています。
中間管理職の方は、なんとか乗り越えようと葛藤されている方が本当に多いと思います。ただ、葛藤こそが成長のトリガーだと思いますので、そんな方々の悩みや葛藤を一緒になんとかして乗り越えていき、成長を支援していきたいです。
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