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記事一覧
追悼詩/谷川俊太郎さん
寒風吹きすさぶ地上で
相変わらず
ネリリし
キルルし
ハララしているわたしたち
万有引力は
ひき合う孤独の力である
といったひとは
二十億光年の宇宙の向こうで
今ごろ
くしゃみをしているか
あったかく しているか
「詩と朗読 poetry night」第96夜/林芙美子「秋のこゝろ」と秋の朗読イベント報告!
女のやうにうるんだ夜空は
たまらなくいゝな
朝の空も
夜の空も
秋はいゝな。
(林芙美子「秋のこゝろ」より)
🌿「詩と朗読 poetry night」 第96夜は
林芙美子の詩「秋のこゝろ」と秋の朗読イベント報告!
スキマ時間に聴いていただければ幸いです。↓
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「秋のこゝろ」林芙美子
秋の空や
樹や空気や水は
山の肌のやうに冷く清らかだ。
女のやうにうるんだ夜空は
たまらなくい
詩と朗読 poetry night 第95夜/エッセイ「会議のウラカタ」
「言ってくれればやりますよ」
「自分は◯◯をするだけで良かったですよね」。
なにかしら手がけていると、こういう発言によく出会う。一見、気が利いて働き者の発言ように聞こえる。が、それではただのお手伝いかボランティアだ。あなたに「言ってくれ」る前の段階まで段取りをつけるのが大変なんだよ。そして、あなたがただ「するだけ」の◯◯が、これからどんな流れで進んでいくかが大切なんだよね。
また、動いてほしいと
なまえのないあさ/詩と朗読 poetry night/第94夜
さあ陽の出る方へ
これから
どんな美しい一日が始まるのだろう
天と地の間には
何者でもないわたしが ひとり
歩いているだけだ
(「なまえのないあさ」より)
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🌿音声配信「詩と朗読 poetry night」 第94夜は、「なまえのないあさ」。
スキマ時間に聴いていただければ幸いです。
「なまえのないあさ」
山の端が少し明るくなった
もうすぐ夜が明ける
野菜ジュースを飲んで
バナナを
エッセイ「加減のこと」/詩と朗読 poetry night 第92夜
最近とみにいい加減だ。優しい人が「良い加減で良い塩梅だよね」と言ってくださるのだが、言われた私は少しもぞもぞする。その人の思っているよりずっとぐうたらな日々を送っているからだ。10年前には予想もつかなかったことだ。
生まれたからには何かを成さねばならぬ。夢を実現させねばならぬ。妻として嫁として務めを果たさねばならぬ。仕事をして税金を納めなければならぬ。規則正しく生活し、毎日を丁寧に有意義に過ご
「火水(かみ)へⅡ」須藤三智穂 作/詩と朗読 poetry night 第91夜
ひとは
十一(ひと)
踏みしめた土の底から
石を祀り
山を呼び
青人草の憂いを奏でる
(須藤三智穂「火水(かみ)へⅡ」より)
🌿「詩と朗読 poetry night 」第91夜は須藤三智穂 作「火水へⅡ」です。スキマ時間に聴いていただければ幸いです。
『歌と朗読』コンサートのご案内
今秋に総社で開催される「まちなか美術館」にて、歌と朗読で日本語の美しさを味わうコンサートを開きます。よろしければおいでください。ご予約受付中!
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★『歌と朗読~日本語の美しさを味わう〜』
子どもの頃から親しんだ唱歌の美しさを紐解き、歌と朗読で味わってみましょう。
☆とき:2024年10月11日(金)
17時開場(受付、ティータイム)
18時開演
☆ところ:旧堀和平邸
(総
Lotus spirit/詩と朗読 poetry night 第87夜
合わせた手と手を開くように
うっすらとピンクがかった
白く柔らかな花弁が
空に向かって少し揺れた
💎詩と朗読 poetry night 第87夜は「Lotus spirit」。スキマ時間に聴いていただければ幸いです。↓
「Lotus spirit」
合わせた手と手を開くように
うっすらとピンクがかった
白く柔らかな花弁が
空に向かって少し揺れた
蓮池に渡された桟橋を歩いていくと