角筈会館4号館

架空鉄道と架空国家「日陽」を作っています。気が向いたら制作日記を書きます。

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最近の記事

#22 自分流 架空鉄道のダイヤ・運用・時刻表の作り方④【時刻表編】

この記事では、ここまで作成してきたダイヤグラム・運用表を元に、縦型時刻表・駅時刻表を作るために開発したシステム(といってもExcelですが)を紹介します。 なお猛烈に端折って説明しているのでもはや解説の体を成していませんが、架空鉄道のダイヤを作りたいという気持ちがここまで突き動かしているということが伝わればOKです。 ○生データ このシートに種別や時刻など、列車の情報を入力します。はじめに駅や配置を設定しておきます。なお、縦型時刻表で発着両方の時刻を載せる場合、発車の方の

    • #21 自分流 架空鉄道のダイヤ・運用・時刻表の作り方③【所要時間編】

      この記事では、架空鉄道のダイヤを作るうえで、列車の所要時間をどのように決めるかについて私なりの考え方を書いていきます。 なお、今回は妥協しながらもリアリティを求める私の考え方が反映されているため、ハードルを上げる方向性の話になってしまうことをご了承ください。 ・ダイヤを作るならスジはほぼ必須 昔は駅間所要時間だけ決めて、縦型時刻表や、特急列車の時刻を横方向に記した時刻表を制作していました。一見すると作れているように見えるのですが、待避や列車交換を行おうとすると無理が生じま

      • #20 自分流 架空鉄道のダイヤ・運用・時刻表の作り方②【運用表編】

        前回の記事の続きになります。この記事ではダイヤ・運用表についてまとめていきます。なお途中で列車の所要時間を使用する項目があるのですが、そちらはさらに別の記事にまとめます。 前回の記事はこちら↓ ★ダイヤ・運用表表の左側から、下り列車、上り列車、路線データと標準所要時間、運用表となっています。 ☆下り列車 ○B列:列車番号 ○C~F列:編成1~4 その列車に充当される運用を入力します。基本編成+付属編成の場合は、編成1に基本編成の運用、編成2に付属編成の運用を入力、

        • #19 自分流 架空鉄道のダイヤ・運用・時刻表の作り方①【概要編】

          この記事の目的は、ひとつは架空鉄道で本格的なダイヤを作りたいと思っている人に向けて、私なりの方法論を示すことで、鉄道マニアの中でも珍しい存在(つまりは情報がなかなか得られない環境)である架空鉄道作者の助けになることです。 とはいえ私は鉄道の仕事には従事していないこと、趣味としても、本格的にダイヤについて調べたわけではないことから、実物さながらのダイヤを作るためのものではないことにご留意ください。可能な限り、妥協ポイントも載せていきます。 またExcelを多用していますが、

          #18 架空鉄道、詳しくなくてもいいー「娯楽の哲学化」を受けて

          突然ですが、趣味というのはマウントの取り合いになることが多いです。消費した金額、ファン歴、愛などなど… 鉄道や地理のマニアの間では詳しさが求められる傾向にあります。それは、「間違った」内容で語られた投稿や、最近の注目ポイントで盛り上がる人に対する「昔は当たり前だった」などといった投稿への引用リポストやリプライ欄で見られます。 さて、架空鉄道はそんなマウント合戦とは無縁です。厳密に言えば、「自分の思想を反映して、持ってる得意分野の知識の中で自由に作り上げる限りにおいて」なの

          #18 架空鉄道、詳しくなくてもいいー「娯楽の哲学化」を受けて

          #17 マニア・利用者・鉄道会社の視点

          この記事では架空鉄道の多様な視点を提案するとともに、架空鉄道の作成に踏み切れなかったり、作りながら迷いを持っていたりする人に、架空鉄道の面白さ、奥深さを提供できたらと思っています。 そして、現実の鉄道に「疲れてしまっている」人にも読んで欲しいです。 なおこの記事では、現実の鉄道会社の路線・ダイヤを改変したものも架空鉄道として扱っています。 ーーーー 鉄道の是非を検討する際には3つの視点があり、それらのうち2つを組み合わせた視点もまた3つあるのではないかと思っています。

          #17 マニア・利用者・鉄道会社の視点

          #16 架空鉄道における 「こんな列車は必要ない」を解消したい。

          架空鉄道を作るにあたってネックとなるのが、「こんな列車走らせて意味あるのかな?」という疑念です。 もちろんこれはリアリティを追求する私のクセであり、自分の理想を追求することが出来る架空鉄道なのだから自由に作った方がいいわけです。 しかし制約があるからこそ、その制約の中で実現出来た理想の架空鉄道は、より愛着のあるもの、ありがたいものになるのではとも考えています。 例えるなら、初代ポケモンを改造してオセロを作るようなものです(?)。オセロをしたいなら買って来ればいいわけです

          #16 架空鉄道における 「こんな列車は必要ない」を解消したい。

          #15 難読地名を生み出そう②

          前回の記事では、架空鉄道等で難読地名を生み出すことの情緒的意味、効果について触れ、際限のない難読地名の発生を防ぐために、 1.地名に意味を与え、 2.その割合も考える ことが重要なのではないかと書きました。 (繰り返しますが、架空鉄道等の自由度を考えれば、こうしたことを考えずに自分なりの世界を記述することもまた大切です。) 今回は、実際に私が行っている難読地名の作り方をまとめます。 先の記事で、私なりの地名の作り方をまとめています。 この記事では、 1.音を先に

          #15 難読地名を生み出そう②

          #14 難読地名を生み出そう①

          鉄道・地理の趣味において、難読地名というのはオタクを惹きつけます。 架空鉄道等でも、難読地名を作ることで趣と個性を与え、作品に奥行きが出るのではないかと思います。また、地名は地域ごとに特徴があり、広範囲の架空鉄道等を制作している人にとっては、地域差を生み出すことにもつながります。 私は関東人なので、名古屋市や大阪市は独特な地名が多いと感じますし、京都や奈良の地名にはなんとなく、歴史や情緒を感じます。 ここでWikipediaの難読地名の記事にある分類を引用すると、難読地

          #14 難読地名を生み出そう①

          #13 架空地図的、地名の生み出し方

          土地も架空で作る架空地図・架空鉄道では、当然地名が必要になります。それも、1つや2つで済むものではなく、数十〜数千の地名を生み出すことになります。 ここでは、私なりの地名の生み出し方をまとめておきます。 1.音を先に決めて漢字を当てる (読み→漢字) 2.使いたい漢字(漢熟語)を決めて他の字と組み合わせる (漢字→読み) 3.名詞をそのまま取る(苗字も含む) (漢字〈同時〉読み) パッと思いつく私が普段使ってる方法ものはこんな感じです。 具体例を挙げます。現実にある

          #13 架空地図的、地名の生み出し方

          #12 架空鉄道の四象限マトリクス−ほぼ現実の架空鉄道も?

          架空鉄道の分類を、四象限マトリクスで考えてみました。 こちらが私が提唱する、架空鉄道の四象限マトリクスです。 縦軸に「土地・今、この時の路線図の現実性」(以下土地・路線図の現実性)を、横軸に「要素(町などの配置、路線の形、車両、ダイヤ、文化)の現実性」(以下要素の現実性)を置いています。縦軸は下半分が、横軸は左半分が架空、もう半分が現実となります。 なおこの四象限マトリクスの限界をあらかじめ記述しておきます。 ・各要素は、何かの現実性が高くて、別の何かの現実性が低いことも

          #12 架空鉄道の四象限マトリクス−ほぼ現実の架空鉄道も?

          #11 趣味の芽生え−架空鉄道の趣味的側面

          多趣味な人もいれば無趣味な人もいます。こと鉄道マニア、特に架空鉄道作者には多趣味な人が多い印象です。 人が何かを趣味にするその過程は何か。 私の直感では、 ・自分の好みを自覚する ・自分の好きなものを調べる ・好きなものを自分で実践する の三段階だと思っています。 多趣味な人は、好きなものが多いです。好きなものが多いというのは、日常目にするものにアンテナを張り、目にしたものに疑問を持ったり、美的感覚が向いたりしやすいということです。 また好きだと思ったものを、それを好

          #11 趣味の芽生え−架空鉄道の趣味的側面

          #10 自己中心的な趣味としての架空鉄道

          自分さえ良ければいいというのは、社会では通用しません。 それは、自分の慰みのためとなる趣味でも同じことが言えます。鉄道写真を撮るのであれば譲り合うことが必要ですし、車窓の撮影や走行音・車内放送の録音は、周りへの配慮や、時には会話が入ってしまうことも、仕方ないこととして割り切る必要があります。 鉄道に限らず、アイドルはその対象がいずれは卒業し、人間であるから時には活動上躓くこともありますし、アニメやゲームは制作上、自分の思い通りにならないこともあります。漫画・小説の読書も、

          #10 自己中心的な趣味としての架空鉄道

          #9 架空地図の住民、架空鉄道の利用者

          架空地図には現実の住民はいませんし、架空鉄道には現実の利用者はいません。 しかし、町が存在し、鉄道が走るということは、そこに人がいるに違いありません。 (貨物線は…というツッコミが来るかもしれませんが、貨物も人がいるから運ぶ必要があるのです) つまり、架空鉄道等は、架空の住民、架空の利用者の存在を前提としているのです。 (現に人のいない架空のゴーストタウンや廃村も、過去の住民を前提とするものです) 彼ら彼女ら架空の世界の人間は、架空鉄道等の架空創作における情報になり

          #9 架空地図の住民、架空鉄道の利用者

          #8 情報

          鉄道の面白さの一つに「情報」があると思っています。 同じ車両を見るでも、その車両が新しいのか古いのかとか、編成数が少なくて珍しいとか、行き先が珍しいとか。 ここで、車両のかっこよさというビジュアル面と、その車両に含まれる情報面、どちらに惹かれるかという問題を提起します。 20代前後の鉄道マニアからしたら、例えば485系や185系に対してかっこいいと思うその感情は、485系や185系のビジュアル面にかっこいいと思う以外に、国鉄型車両という情報を含んでいるから想起されるとは

          #7 マクロな都市感覚

          前々回の記事で、架空地図のミクロとマクロの自論を展開しました。今回は、私が思うマクロな都市感覚について書いていきます。 今回の話で欠かさない概念が「広域性」です。ある土地とある土地の間に物理的に広い距離感を持ち、それでいて繋がりがあるという性質と定義します。この時、ある土地にはミクロな都市感覚を感じさせます。 交通のオタクとしては、鉄道路線と道路の話は外せません。 先に道路の話をすると、国道があり、地域と地域を結ぶ名前を冠した県道があり、高速道路のインターがあり、土地の

          #7 マクロな都市感覚