角筈会館4号館

架空鉄道と架空国家「日陽」を作っています。気が向いたら制作日記を書きます。

角筈会館4号館

架空鉄道と架空国家「日陽」を作っています。気が向いたら制作日記を書きます。

最近の記事

#16 架空鉄道における 「こんな列車は必要ない」を解消したい。

架空鉄道を作るにあたってネックとなるのが、「こんな列車走らせて意味あるのかな?」という疑念です。 もちろんこれはリアリティを追求する私のクセであり、自分の理想を追求することが出来る架空鉄道なのだから自由に作った方がいいわけです。 しかし制約があるからこそ、その制約の中で実現出来た理想の架空鉄道は、より愛着のあるもの、ありがたいものになるのではとも考えています。 例えるなら、初代ポケモンを改造してオセロを作るようなものです(?)。オセロをしたいなら買って来ればいいわけです

    • #15 難読地名を生み出そう②

      前回の記事では、架空鉄道等で難読地名を生み出すことの情緒的意味、効果について触れ、際限のない難読地名の発生を防ぐために、 1.地名に意味を与え、 2.その割合も考える ことが重要なのではないかと書きました。 (繰り返しますが、架空鉄道等の自由度を考えれば、こうしたことを考えずに自分なりの世界を記述することもまた大切です。) 今回は、実際に私が行っている難読地名の作り方をまとめます。 先の記事で、私なりの地名の作り方をまとめています。 この記事では、 1.音を先に

      • #14 難読地名を生み出そう①

        鉄道・地理の趣味において、難読地名というのはオタクを惹きつけます。 架空鉄道等でも、難読地名を作ることで趣と個性を与え、作品に奥行きが出るのではないかと思います。また、地名は地域ごとに特徴があり、広範囲の架空鉄道等を制作している人にとっては、地域差を生み出すことにもつながります。 私は関東人なので、名古屋市や大阪市は独特な地名が多いと感じますし、京都や奈良の地名にはなんとなく、歴史や情緒を感じます。 ここでWikipediaの難読地名の記事にある分類を引用すると、難読地

        • #13 架空地図的、地名の生み出し方

          土地も架空で作る架空地図・架空鉄道では、当然地名が必要になります。それも、1つや2つで済むものではなく、数十〜数千の地名を生み出すことになります。 ここでは、私なりの地名の生み出し方をまとめておきます。 1.音を先に決めて漢字を当てる (読み→漢字) 2.使いたい漢字(漢熟語)を決めて他の字と組み合わせる (漢字→読み) 3.名詞をそのまま取る(苗字も含む) (漢字〈同時〉読み) パッと思いつく私が普段使ってる方法ものはこんな感じです。 具体例を挙げます。現実にある

        #16 架空鉄道における 「こんな列車は必要ない」を解消したい。

          #12 架空鉄道の四象限マトリクス−ほぼ現実の架空鉄道も?

          架空鉄道の分類を、四象限マトリクスで考えてみました。 こちらが私が提唱する、架空鉄道の四象限マトリクスです。 縦軸に「土地・今、この時の路線図の現実性」(以下土地・路線図の現実性)を、横軸に「要素(町などの配置、路線の形、車両、ダイヤ、文化)の現実性」(以下要素の現実性)を置いています。縦軸は下半分が、横軸は左半分が架空、もう半分が現実となります。 なおこの四象限マトリクスの限界をあらかじめ記述しておきます。 ・各要素は、何かの現実性が高くて、別の何かの現実性が低いことも

          #12 架空鉄道の四象限マトリクス−ほぼ現実の架空鉄道も?

          #11 趣味の芽生え−架空鉄道の趣味的側面

          多趣味な人もいれば無趣味な人もいます。こと鉄道マニア、特に架空鉄道作者には多趣味な人が多い印象です。 人が何かを趣味にするその過程は何か。 私の直感では、 ・自分の好みを自覚する ・自分の好きなものを調べる ・好きなものを自分で実践する の三段階だと思っています。 多趣味な人は、好きなものが多いです。好きなものが多いというのは、日常目にするものにアンテナを張り、目にしたものに疑問を持ったり、美的感覚が向いたりしやすいということです。 また好きだと思ったものを、それを好

          #11 趣味の芽生え−架空鉄道の趣味的側面

          #10 自己中心的な趣味としての架空鉄道

          自分さえ良ければいいというのは、社会では通用しません。 それは、自分の慰みのためとなる趣味でも同じことが言えます。鉄道写真を撮るのであれば譲り合うことが必要ですし、車窓の撮影や走行音・車内放送の録音は、周りへの配慮や、時には会話が入ってしまうことも、仕方ないこととして割り切る必要があります。 鉄道に限らず、アイドルはその対象がいずれは卒業し、人間であるから時には活動上躓くこともありますし、アニメやゲームは制作上、自分の思い通りにならないこともあります。漫画・小説の読書も、

          #10 自己中心的な趣味としての架空鉄道

          #9 架空地図の住民、架空鉄道の利用者

          架空地図には現実の住民はいませんし、架空鉄道には現実の利用者はいません。 しかし、町が存在し、鉄道が走るということは、そこに人がいるに違いありません。 (貨物線は…というツッコミが来るかもしれませんが、貨物も人がいるから運ぶ必要があるのです) つまり、架空鉄道等は、架空の住民、架空の利用者の存在を前提としているのです。 (現に人のいない架空のゴーストタウンや廃村も、過去の住民を前提とするものです) 彼ら彼女ら架空の世界の人間は、架空鉄道等の架空創作における情報になり

          #9 架空地図の住民、架空鉄道の利用者

          #8 情報

          鉄道の面白さの一つに「情報」があると思っています。 同じ車両を見るでも、その車両が新しいのか古いのかとか、編成数が少なくて珍しいとか、行き先が珍しいとか。 ここで、車両のかっこよさというビジュアル面と、その車両に含まれる情報面、どちらに惹かれるかという問題を提起します。 20代前後の鉄道マニアからしたら、例えば485系や185系に対してかっこいいと思うその感情は、485系や185系のビジュアル面にかっこいいと思う以外に、国鉄型車両という情報を含んでいるから想起されるとは

          #7 マクロな都市感覚

          前々回の記事で、架空地図のミクロとマクロの自論を展開しました。今回は、私が思うマクロな都市感覚について書いていきます。 今回の話で欠かさない概念が「広域性」です。ある土地とある土地の間に物理的に広い距離感を持ち、それでいて繋がりがあるという性質と定義します。この時、ある土地にはミクロな都市感覚を感じさせます。 交通のオタクとしては、鉄道路線と道路の話は外せません。 先に道路の話をすると、国道があり、地域と地域を結ぶ名前を冠した県道があり、高速道路のインターがあり、土地の

          #7 マクロな都市感覚

          #6 ミクロな都市感覚

          前回の記事で、架空地図のミクロとマクロの自論を展開しました。今回は、私が思うミクロな都市感覚について書いていきます。 私は架空鉄道作者でもあるので、ある駅を軸に考えていきます。 その駅には北口と南口があり、それぞれから路線バスが発着します。 ある系統はある団地とを往復し、またある系統は近くの大学との間をシャトルで結び、また別の系統は、別の路線の駅に向かいます。 ある大学は私立大学で、総合大学ではないものの多くの学生を抱えます。もしかしたら、総合大学の理系キャンパスかもし

          #6 ミクロな都市感覚

          #5 架空地図のミクロとマクロ

          架空地図を作る流派に、ミクロとマクロがあると思っています。 ミクロな流派は、駅を核とした周辺の地図。国道はあるものの路地を張り巡らせたり、架空のチェーン店を展開させたりするものとします。 マクロな流派は、広いものでは架空の世界地図、架空国家、架空の県などとします(しかしこれは、のちの記事で覆ることになります)。 私は他の方の作品はあまり見ないのですが、ざっとXのタイムラインを流し見した感じの印象です。 私の場合は架空国家と、首都圏の細かな地図を両方描いていますが、最近

          #5 架空地図のミクロとマクロ

          #4 「退屈」を描く

          鉄道マニアにとって鉄道は面白いものです。しかし、鉄道の全てを面白いと思う人はほぼいないのではないでしょうか。 読者のあなたが鉄道マニアだったとして、例えば「枕木」「架線」「貨物のコンテナ」「路線の歴史」「最新の通勤型車両」、全てに興味がある人はそうそう見つからないと思っています。 上記の例は極端としても、ただ一つの路線に注目しても、興味が湧かない(あるいは、大して惹かれない)部分というのはあるはずです。 小田急線のダイヤが好きだとしても、新宿発の各停本厚木行きや、江ノ島

          #4 「退屈」を描く

          #3 地名という物語

          地名には物語があります。 といっても、地名の成り立ちのことではありません。 その地名から「感じさせる」物語のことです。 例えば埼玉県熊谷市の「籠原」。高崎線の籠原駅。 高崎線の列車の行き先にもなっているので馴染みがある人も多そうです。 籠原駅ではそこより先に行く15両編成の列車のうち、前5両を切り離します。日常的に深谷より先に行く人にとっては、籠原=列車を切り離す駅だから後ろ10両に乗らないといけない、もしくはその行き先に乗っても辿り着けない「厄介な」もの、という印象を持つ

          #3 地名という物語

          #2 これ使ってます

          私が架空鉄道・架空地図作りで用いている道具やソフトを並べておきます。 ・MacBook Air (13インチ) →ネットサーフィンなとで使ってますが、架空鉄道等ではExcelのために使用しています。 ・iPad Pro (11インチ) (第4世代) →Excelが開ける液タブ扱い。元はMacBookのSidecar機能のために購入しましたが、今はダイヤも地図もiPadに入れたクリスタで描いています。 ・HuionTablet →テンキー兼左手デバイスです。テンキー

          #2 これ使ってます

          #1 はじめまして

          このnoteでは、私が制作している架空鉄道・架空国家「日陽」(以下架空鉄道等)や、架空鉄道等を作ることそのものについて、その覚え書きをしていくものです。 昔一度だけnote書いていましたが、気取った文章を書くのが苦手だと言うことに気がついたのでやめてしまいました。それ以降Xだけが発信の場でしたが、この度noteを再開することにしました。 普段はXでつぶやきがてら進捗状況を投稿していますが、Xで書くには長い、気軽なんだけれども、少し考えて書いたものはnoteに載せていこうか

          #1 はじめまして