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#15 難読地名を生み出そう②

前回の記事では、架空鉄道等で難読地名を生み出すことの情緒的意味、効果について触れ、際限のない難読地名の発生を防ぐために、

1.地名に意味を与え、
2.その割合も考える

ことが重要なのではないかと書きました。

(繰り返しますが、架空鉄道等の自由度を考えれば、こうしたことを考えずに自分なりの世界を記述することもまた大切です。)

今回は、実際に私が行っている難読地名の作り方をまとめます。

先の記事で、私なりの地名の作り方をまとめています。

この記事では、

1.音を先に決めて漢字を当てる
(読み→漢字)

2.使いたい漢字(漢熟語)を決めて他の字と組み合わせる
(漢字→読み)

3.名詞をそのまま取る(苗字も含む)
(漢字〈同時〉読み)

の3つの方法を挙げました。


また前回も引用しましたが、Wikipediaでは難読地名になりやすい理由として、

・あまり知られていない文字が使われている場合
と、

・文字の読み方が一般的な読み方と異なる場合
その下位分類として、

・通常の音訓にない読み方となっている例
・音訓が変化している例
・表記と読みが本来無関係な例
・日本語以外の地名に漢字が当てられた例
・よく知られた語と違う読みをする例

が挙げられていました。

さて、地名の作り方の3類型に沿って難読地名を生み出すと(今回も実在の地名で例示します)、

1a.「ごきそ」という読みを難しくしたい
→ごきそ→御器所

1b.「おび」という読みを難しくしたい
→おび→飫肥

2.「飯」という漢字を使って難しい読みにしたい
→飯山満→はさま

3.「青木」という名詞(苗字)を使って難しい読みにしたい
青木→おおぎ

「所」→「しょ」→「そ」、「肥」→「ひ」→「び」、「飯」→「はん」→「は」、「青」→「あお」→「おお」と、一般的な読み方を原型がわかる程度に変化させています。これは「音訓が変化している例」です。

また1bの例では、「飫」という一般的ではない漢字を用いています。
2についても、最初から難しい漢字をテーマ漢字として地名を作る、いわば「当て書き」をするのも手でしょう。ただしその場合、地名にするには不向きな漢字でないか、意味を調べておく必要があります。
これらは「あまり知られていない文字が使われている場合」です。

他にも私はまだ用いたことのない手段では有りますが、
・その漢字から想像できない読み方をさせる(4-1)
・既にある名詞の読み方を変える(4-2)
・置き字を用いる(5)
というものがあります。

例えば、
4-1. 特牛(こっとい)、撫牛子(ないじょうし)
4-2. 府中(こう)(3との類似性あり)
5.頴娃(えい)(「頴」のみで「えい」と読む)
といった感じです。

これは前回の記事でも触れた通り、歴史や由来を考えるなどして、無際限な難読にならないよう工夫したいところです。その分、生み出すハードルが高くなります。

ちなみにこれらは「通常の音訓にない読み方となっている例」、「音訓が変化している例」、「表記と読みが本来無関係な例」といえます。


慣れてくると、自由度の高い難読地名の方が多く思いつくようになります。一般的な読み方をする地名とのバランスを考慮したいところですが、生まれ過ぎた難読地名は、首都から離れた土地や、第二・第三の都市、制約無しの理想郷的な架空鉄道にまとめて採用するというのもアリでしょう。

引用したサイト↓

難読地名 - Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/難読地名

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