忘れ物がもたらした最高の休日
私は自分自身が休日を過ごすのが上手では無いと思います。
休日の前の日ともなれば、アレが出来るコレが出来る、アレとコレの間にソレも出来るなんて考えている内にどんどんワクワクしてしまい、なかなか寝付けません。
ようやく寝付けたと思っても、休日の朝は朝日が上る頃には目が覚めてしまい、その後は二度寝に突入する事が出来ず朝からフル稼働してしまうのです。
やりたい事が出来たと言えば、確かに充実した休日とも言えますが休日の“休”というのは“休む”という意味もあります。そう言った概念で考えれば私の休日は充実していますが、疲れるとも言えるでしょう。
そんな中、先週の休日が心から“休まる休日”でもあり、休日の過ごし方について改めて考える機会となったので今回note記事にしようと思いました。
私の“休日観”に関しては以前書いた下記note記事でも触れていたので、内容が重複する部分もあるのですが、読んでいただけれると幸いです。
ド寝坊から始まった休日
そもそもの話になってしまうのですが、その週の休みはパートナーと一泊二日で海沿いの旅館に行く予定を立てていました。
前日から楽しみにしていたので、なかなか寝付けないのに加えて、旅行の出発時刻は午後からだったので例によって“午前中は何が出来るか”を考えだしてしまい、1時2時過ぎても全く眠れる気配がなかったのです。
結局夜中に若干の深酒をしてしまい、結果として目が覚めたのは午前10時過ぎでした。朝10時に起床なんて何年ぶりでしょうか。
午前中にはアレもコレもしておこうと考えていた事は一切できず、軽い朝食と旅行の準備で正午を迎え、先ほど食べた物が腸まで到達していない感覚のあるままに昼食を食べたのです。
ややバタバタとしながら宿泊先の旅館へと車を走らせました。
バタバタとした準備に忘れ物はつきもの
私は滞在先の旅館の部屋でnoteを書くつもりでいたのですが、うっかりタブレットとスマートフォンの充電器を忘れてしまったのです。
しかし、この忘れ物があるべき“休日”の姿を見つけてくれました。
タブレットを充電器を忘れた事により、結果として旅を満喫できたのです。
当初は、タブレットを利用して部屋でnoteを書くつもりでしたが、それは叶わず更には充電器を忘れたのでスマートフォンもあまり触れない事になってしまいました。そうなると、退屈しのぎに旅館に置かれていた地方紙や観光案内、施設内のイベントを読みます。
そうすると事前にリサーチしていなかった、施設内に地方の宿特有の時が止まったようなレトロなゲームセンターがあったり、宿泊プランに含まれた食事とは別に夜中まで営業しているレストランがあったり、旅館からそう遠くない位置に様々な観光スポットがあったりと、発見がたくさんあったのです。
旅館では豪勢な夕食をご馳走になり、時間も余っていたので温泉に3回ほど入りに行ったり、屋上では天体観測のイベントがあったのでパートナーと参加しました。それらを済ませた頃には時刻は夜の23時を回っていましたが、旅館内のレストランはギリギリ営業していたので、パートナーと地酒を飲みつつラーメンを楽しみ、寝る前に一緒にゲームセンターでレトロなアーケードゲームで軽く体を動かし、再度温泉に浸かり眠りに着きました。
翌朝も朝は8時頃に起床し、ゆっくりと朝食を食べ、チェックアウトの時間まで温泉に入ったり、旅館の部屋の窓を開けて遠くに聞こえる細波の音に耳を傾けてリラックスしたりと、素敵な時間を過ごす事が出来ました。
帰り道も、昨晩部屋で読んだ地方紙に書いていた観光スポットやイベント・お土産やグルメをパートナーと楽しみながら帰路に着くことが出来たのです。
正に心から観光を楽しんだ、充実した休日だったと言えます。
恐らく、当初の予定通りタブレットかスマートフォンの充電器のどちらかでも持ってきていれば、私は旅館の部屋でnoteを書いていた事でしょう。そして飽きれば布団の上でダラダラと動画やネット記事をスマホで読み続けていた事でしょう。或いは自動販売機でお酒を買ってあっという間に寝てしまうかです。
しかし、それらを忘れた事により結果として今回の旅を満喫する事が出来ました。何より、この経験が無ければ今回のnote記事を作る事は出来なかったとも言えます。
デジタルデトックスと観光の親和性
私のnoteでも“デジタルデトックス”や“スマホ依存症”については何回も触れてきました。
昨今では、観光地とりわけ景色が良いとされる展勝地でもスマホを眺める人ばかりだとニュースで見ました。“映え”を重視する現代らしい問題と言えます。スマホやタブレットは世界と容易に繋がることが出来るツールだとは思いますが、目の前の景色や目の前の人との繋がりが疎かになっているとも言えるでしょう。
スマホ・タブレットは今や日常のあらゆるシーンで手にしています。私もそうですが、暇があれば、トイレ時間でも、気になればお風呂でも、スマホをついつい手にして、ダラダラと動画やSNSを気がつけば数十分の眺めてしまうのです。
先述しましたが、今回の旅行で普通に予定通りスマホの充電とタブレットを持っていけば、温泉に軽く浸かった位にして、部屋でダラダラと画面と睨めっこをしていたと思います。
そして、こう言ったダラダラとスマホやタブレットで動画やウェブ記事を読むのは不要な情報を脳内に大量に蓄積させてしまい“脳疲労”を招き記憶力へ悪影響を及ぼすとされています。
私は休日は気分が高揚してしまい、朝は早く起きて色んなことをしようとします。達成感やワクワク感はありますが、“休”日と言えるかと聞かれると、それにはNOと答えます。
かといって、じゃあ自宅に閉じこもっていれば休めるかと言えたら、それもまた違うのです。現にコロナ禍で私が感染した時は外出も出来なかったので、ひたすら画面を眺めるだけの隔離期間を過ごしました。体調的には休まったと言えますが、精神的・脳内的には非常にストレスを感じたのが正直です。
スマホやタブレットが無かった時代の空き時間の過ごし方というのは最早思い出す事すら出来ませんが、今回の旅行での出来事は私にとって、休日の“休”の意味や滞在先での過ごし方や観光の仕方などを考える良いキッカケにもなりました。
現代社会で“デジタルデトックス”というのは難しくもありますが、観光ついでに挑戦してみるというのは新しい発見や、心から休まる旅になりうる可能性を秘めていますので皆様も旅行をする機会があれば少しでも意識してみるのはいかがでしょうか?