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徒然日記

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言葉を紡ぐ

言葉を紡ぐ

言葉を覚え始めた子どもが、言葉の響きを楽しむように
大人になっても忘れないフレーズがある
それは昔の情景が目に浮かぶ詩だったり、お気に入りの歌詞だったり
映画のセリフだったり。

『あの犬が好き』は、言葉を紡ぐことの楽しさを思い出させてくれる。
始めは、ことばを知らないからという理由で、気に入った詩をただ真似て作る男の子。
そのうち、彼自身の生きたことばの重なりになり、その情景や感情が伝わってくる

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『希望の図書館』

『希望の図書館』

前に人種差別について調べていた娘が、最近、図書館で借りてきた本『希望の図書館』 彼女が読み終わった後に、私も読んでみた。

舞台は1940年代のアメリカ・シカゴ。黒人は図書館には入れない時代。南部から移住してきた主人公のラングストン家の近くに黒人も入れる図書館を見つける。母親を亡くし、友達にもいじめられ、そんな彼を救ったのが、図書館で見つけた自分と同じ名前のラングストン・ヒューズの詩集。彼は夢中に

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『最悪の予感』パンデミックとの戦いを読んで

『最悪の予感』パンデミックとの戦いを読んで

なかなか収束しない新型コロナウィルスに、先の見えない不安を感じ、専門家と名乗る医師やSNSなどの不明瞭な情報に振り回され、今まで味わったことのない恐怖を感じている人は多いと思う。私も間違えなくその一人である。

コロナ対策に失敗した印象のアメリカだが、コロナ渦になる随分と前から感染症のパンデミックへの備えを熱意をもって研究している人がいたことをこの本で知った。それも無名の保健衛生官や医師、研究者た

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50歳の決意

50歳の決意

今日で50歳になる。

年齢を重ねても素敵な女性は、本当に素敵な女性だと思う。       それは若さの力を借りなくても、魅力的であるということだから。
そういう素敵な女性になるには、どうしたらいいのか?         そんなことを最近とりとめもなく考えて出した「50歳の私の決意」

①仕事で独立
自分が好きで楽しいことを積み上げて、生涯関わっていける仕事をつくる。
自分だけの力では難しいので、

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静かな目

静かな目

『デジタルで読む脳×紙で読む脳』 を読んだ。
自分の読書について最近なんとなく気になっていたことが腑に落ちた。

近年、私たちは毎日スマホやデジタルデバイスから得る情報に何時間も費やしている。
一方、せわしなく動かす眼や指をとめて、「静かな」目で心で自分を見つめ、考えを深める時間をどれだけ使っているか。
読書に関しても、Audibleなどで耳読してしまったり、紙の本であっても斜め読み、目次だけ見て

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母の認知症に思うこと

母の認知症に思うこと

母の物忘れが、最近ひどくなってきた。
これは軽度の認知症???と疑いたくなるほど
特に出来なくなったことの1つが「待ち合わせ」
約束をすると1週間前から毎日のように日に何度も電話がかかってきて
日時の確認やら場所の確認をする。
どうやら待ち合わせで失敗したことが何度かあるのか、とてもナーバスになってしまうよう。

先日も実家に娘を連れて遊びに行ったのだが、その予定の日を少なくとも30回は電話で確認

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ムーンナイトウォーキング

ムーンナイトウォーキング

昨夜は中秋の満月
娘と犬と海までナイトウォーキングに出かけた。
あいにく雲が多くて行き道では隠れていた月も
海につくと堂々と顔を出し、秋の雲の夜空を幻想的に照らしていた。

ナイトウォーキングは、朝の散歩とまた違う魅力がある
まず、その暗さ。
街灯のあかりはあるものの、夜道は暗い。
安全のためにつけたヘッドランプも探検のようで気分が盛り上がる。
特に海は真っ暗で、波の音だけがいつもよりも大きく響く

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放っておく

放っておく

先日、娘とSUPをした。
だいぶ慣れてきたので、一人一艇ずつ少し遠くまで漕ぎだすと
海の風が少し強く吹いてきた。
小3の娘は手の力もないし、風にあおられて、頑張って漕いでいるものの、クルクル回って進めない。
慌てたのは私の方。隣で大声で指示を出す始末。
すると娘は、「分かってるけど出来ないの!」と切れた。
これは逆効果だとハッと気づいて、少し離れて見守ることにした。
根気強い娘は、クルクル回りなが

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娘と朝ジョグ

娘と朝ジョグ

週に1回、娘と犬を連れてジョギングしている。
以前は、ランニング仲間が主催しているインターバルの練習を娘と一緒に参加していたのだが、この猛暑で全速力で走る気力が出ない娘。
なんとか一緒に走ってもらおうと、ゆっくり話しながらジョギングを楽しむことにした。

1回目のテーマは「内緒話し」
まずは私が秘密を1つ娘に打ち明けた。ジョギング以上の付加価値を一緒に共有しようという作戦だ。
これが功を奏して、か

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お金について学ぶこと

お金について学ぶこと

子どもの金融リテラシーを育てる土台は
まずは「お金を使うことの意味」から学ぶこととあった。

きゅうり1本買うのにも、価格は色々あって
とにかく価格の安いものから、無農薬で育てられた高価なもの
地元のもので少し形が悪いけど売られているものなど
消費者がお金を払う選択肢は色々とある。
その中で、自分はどの商品にお金を払いたいのかを選ぶことは、     その生産者やメーカーを応援することを意味するとい

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時間感覚

時間感覚

小3の娘には、時計は読めても、まだ時間の感覚がない。
5分あれば何が出来るのか、用意にどのくらいかかるのかなど
生活の中の時間感覚というのは、いつごろ身につくのだろうか?

私は小学生から私立の学校に電車を乗り継いで通っていたので
その辺の時間感覚は小さい頃から割と身についていた方だと思う。

だから娘がいつまでたっても用意が進まないことや、あと5分で出ないと!なんて言っても、全くおかまいなしにゆ

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子どもの自律を促す3つの質問

子どもの自律を促す3つの質問

元麹町中学の校長として有名である工藤勇一さんが
子どもの自律を促す3つの質問についてお話されていた。

上から目線で叱るのではなくて
「どうしたの?」
「何か困ってることある?」
「どうしたい?何か手伝うことある?」

子どもは叱られると、そのマイナス面だけが判断基準になってしまって
次からは叱られないようにとしか考えなくなる。
だから、自分がどうしたいのか、自分の感情をコントロールして
どうする

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映画レビュー『恐竜が教えてくれたこと』

映画レビュー『恐竜が教えてくれたこと』

子育てや家族のことで日々の大半を過ごしているからか、早くひとり、きままに暮らしたいと願っている私とは真逆の男の子が主人公。
夏休みにふと、最後の1匹になった恐竜のことを考える。
末っ子であるその男の子は、パパやママ、お兄ちゃんたち家族がみんな死んで、いずれ自分も恐竜と同じように一人残されるのではないかと心配して、ひとりになっても平気なようにと訓練を始める。
その訓練中に出会った老人に「やがて一人に

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退屈な夏休み

退屈な夏休み

久しぶりに畳に寝転がった。
畳の匂いと、背中にほんのり柔らかな感触が
夏休みのおばあちゃんの家を思い出す。

扇風機の風にのって蚊取り線香の香りが漂う和室で、何もすることがなく、
畳に横になったまま、やかましいセミの声と、大人の話し声が遠くに聞こえ、自分がどこにいるのか、何をしているのかも分からなくなって
半透明の世界をフワフワと浮いているような感覚を楽しんでいた夏休みの記憶が蘇る。

夏休み

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