バッドエンド・ロール。
幸福はゼロサムゲームだ。誰かの幸せは誰かの不幸せの上に成り立っていて、その関係性を断ち切ることは決してできない。もしその関係性を超越できれば、その存在は神に等しいんだろうけど、いないということはやはり神様はいないんだろう。
そのことをずっと憂いてきた。幸せを踏みしめても、その下には屍がその腕を伸ばしてきていて、僕の足首を掴もうとしている。逆も然り。僕の苦しみを、愉悦して蹂躙する勝者がいる。人の幸せも、その背後の敗者を思うと素直に祝福ができない。そういう風に思っていた。
で