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B・W・黒田白さぎの物語城塞故話集。

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黒田白さぎによる、数々のものがたりの実験をみなさんとくとご覧あれ、萬客招来🧧🧧🧧🧧🧧🧧!!!!!!!!
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記事一覧

|例え物語|キジ鳩とセクメトの頭脳戦なのでした。

|例え物語|キジ鳩とセクメトの頭脳戦なのでした。

 ここは十九世紀末の大英帝国のロンドン。

重厚な黒ずんだ水蒸気を噴出している蒸気機関車が駐留するとあるロンドン駅構内の話であった。

七歳の白人の子供が巨大なドス黒い金属製のコンパスを引きずって駅構内の人の目につかない場所の影に、何かに怯えたかのように、人目を避けながら、隠れながらコソコソと逃げ回って移動していた。その子供は見た目は浮浪者一歩手前といった所だが、何故か奇妙にも貴族のような気品を漂

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|次元数の物語|カバラの数の物語、それについての、それ、よもやま話…?!

|次元数の物語|カバラの数の物語、それについての、それ、よもやま話…?!

わらはいは……ネコなのだ……………………。

唐突だが、なぜか、そう産まれてきている。

この、小春日和のほんのりとした暖かい陽光
に照らされて、人間の家というものの縁側という所で昼間の太陽にのほほんと温まっていると、人間という我々ネコ属からして理解不能な生命活動を日々繰り返している、おかしな生物たちを見ていると、本当に吹き出して笑い出してきてしまうのが、ホントにおかしくおもえてくる(笑)。

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|猫文明記述|NEWWHITE

|猫文明記述|NEWWHITE

コツコツコツコツコツコツ

コツコツコツコツコツコツ

コツコツコツコツコツコツ

コツコツコツコツコツコツ

ギィーーーーーーーーーーッ……………

暗い夜のことだった。遠くから靴音が響いてそれが黒い森の中のこの家へと近づいてきて、重い年季の入ったほこりの積もった木の扉を、こじ開ける重い音が耳にきしむように入ってきたのは。

暗闇の中から、表れたのは黒い山高帽に黒のコート着、黒光りするオイルを塗

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|お伽噺小説|籠目籠目籠目・不規則的不思議推理小説。

|お伽噺小説|籠目籠目籠目・不規則的不思議推理小説。

僕たち四人は、中学校の帰りの中学生の同級生四人組で、女子二人男子二人の下校生でした。夕方にはまだ早く、夕陽も沈んでいない冬場の地方の市街地から、田畑が望める道路を通っていました。

こんなのん気な地方都市で、まさか、あんな事が起こるなんて、今思い出しても信じられない思いでいっぱいです……………………。

その時のてん末は、こうです……。

A子は、遠くを見ながら、こう言ったんです


「あの田ん

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きみは、人なんかじゃぁ無い………バケモノの子だ!!

きみは、人なんかじゃぁ無い………バケモノの子だ!!

その2、3才の男の子は国籍人種は不明だったけど、名前をペルセウスといいます。大空を飛ぶ超音速旅客機の片翼に、のん気にも乗っていて、何やらひとり遊びにふけっていました。

その時でした。目の前に、一匹の小さな悪魔がすぅっと姿を表しました。

悪魔は言います。「どうです?ワタシと1つ冒険をしてみませんか? エへへへッ………。あんさん、見込みが有りやすぜ、テヘヘ……。」

ペルセウスはうん、とうなずき小

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[短編・私小説]  熱海から東京駅までは、地面から大気圏までの距離に等しいって……………本当?・驚き!!

[短編・私小説] 熱海から東京駅までは、地面から大気圏までの距離に等しいって……………本当?・驚き!!

小山田 羊(ひつじ)24歳は、廊下で急に声を掛けられた。

関西系若手お笑い芸人A 「ジブン……ワイと同い年やん! 仲良うしようや。この人、映画監督目指してるんやって!」

高卒の小山田は、しごく一般的な映画監督を目指す道を行かなかった。なぜか高卒で芸能人のマネージャーからスタートしようと思ったのであった。

理由は色々あるけれど、ステレオタイプ化された助監督から監督、という道を選ばなかった。そう

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!!ドライブ・Fishチャイルドandキャット………。

!!ドライブ・Fishチャイルドandキャット………。

ねねこちゃんは、小さな女の子でした。産まれたときから、何か例えようもなく高くそびえ立つ、巨大なお城の最上階に、閉じ込められて育ってきました。

でも、ねねこちゃんは、孤独を感じたことなどありません。家族同様の一匹のにゃんこと
共に育って来たからです。

その猫はドルフィンと言う名の一匹の茶トラと白猫が両親のハーフのミルクティー色の雑種の生後数ヶ月の子猫でした。ねねこちゃんにとって、そのネコは兄であ

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ニャンコ川中島合戦絵巻🇯🇵🏮🎎🎎😽🎎🎎🏮🇯🇵

ニャンコ川中島合戦絵巻🇯🇵🏮🎎🎎😽🎎🎎🏮🇯🇵

時をさかのぼる事、数百にゃん年前、時はニャン国時代、とある所に越ニャン国と呼ばれた国があって、上杉猫信という猫神と呼ばれた戦にたいそう強い大名が、座布団十段敷きの上に寝転んで、のんきにも後ろ足で耳の後ろを、カキカキ、前足を舌でナメナメしながら、城の天守にいらっしゃいました。

宿命のライバルであり、何度も対決し、決着がつかなかった武田ニャン玄は、上杉猫信に猛烈に嫉妬し、あたり構わず肉球の鋭い爪で畳

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|架空短編|猫ちゃんだって、ルード・ヴィッヒ……なんだって………!

|架空短編|猫ちゃんだって、ルード・ヴィッヒ……なんだって………!

シャム猫の自称バイエルン新国王、ルードビヒは豪勢に、栄誉栄華で豪奢かつ退廃的な私生活に満足し、その毎日に耽溺していたのでした……。

昼でも真っ暗な城の暗闇の中で、シャム猫特有の赤い目、暗闇の中でも真っ赤に光る目、を輝かせ、文字どうり虎視眈々と、次は何かをやらかしてやろうか、と企んでおりました
。その視線の先にあるのは部屋の中をフラフラと浮いている数々の幽霊だったのです………
猫の特殊能力…………

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Unit・ワンコBildingキャット・キャフェ結成

Unit・ワンコBildingキャット・キャフェ結成

 トイプードルちゃんは言う。ボクなんてこの間、モップに間違えられて水につけ込まれて溺れ死にかかって危うく床板掃除器になるところだったんだよねぇ。ポメラニアンはつぶやいた。ボクは存在に気づかれなくて飼い主に踏みつぶされるところだったんだ。

犬たちは暗い楽屋裏でポツリ、ポツリと近況をそれぞれつぶやき始めました。

それをネコ達は、聞き耳をたててじっと聴き入っていました。ネコ達はロシアンブルーや
、白

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こたつ猫😼コタツの中の真っ赤な異次元ワールド😽😽😽😽😽😽😽😽😽😽😽😽😽😽😽😽😽😽

こたつ猫😼コタツの中の真っ赤な異次元ワールド😽😽😽😽😽😽😽😽😽😽😽😽😽😽😽😽😽😽

とある冬の寒い夜。こたつの中は十九七十年代から八十年代真ん中の世界だった。
昭和レトロな古い世界だった。遠赤外線の真っ赤なコタツ空間の中には生乾きの洗濯物を乾かすために家庭のお母さんがせっせといそしんで畳んで押し込んでいたのです。

そして、そのそばにはいつものように家で飼われている白猫ちゃん、黒猫ちゃん、三毛猫ちゃん、茶トラ猫ちゃん達がコタツの中で温まるため、そして冬眠するため、ただひたすらにネ

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|墜落ものがたり|,三重楽想・フーガ技法のまろやかな刺激と娯楽ありの三楽章の永遠の刺繍、そう、あれ………。

|墜落ものがたり|,三重楽想・フーガ技法のまろやかな刺激と娯楽ありの三楽章の永遠の刺繍、そう、あれ………。

A♪ 1   これは
 それは……どこまでも、どこまでも……物悲しく、悲しすぎるふたりの親子の日常生活の
苦しすぎる、やりとりなのでした。救いようのない状態とはこのことで……
母親と父親は病気で身体が衰弱してきていた
。救いようのないとは、このことで、それでいて長年の不和により不仲でいがみ合い、確執した状態はまだ続いていた。ふたりとも、もう老年期に差し掛かろうとしていたにもかかわらず………

B♪

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|短編小説|・カゲ達とは,ぼくたちとともに何やらやりたがってるみたいで,ということの顛末が、謎のナンタラ・カンタラ……どゆこと……………。

|短編小説|・カゲ達とは,ぼくたちとともに何やらやりたがってるみたいで,ということの顛末が、謎のナンタラ・カンタラ……どゆこと……………。

   

   うすおぼろげながら…………

   うすおぼろげなままに………

   うすおぼろげなだけに………

  影たちとの意思疎通は、はじまった……

影たちは、ぼくのあたまに上から手を下ろし
ひたいに両手を重ねて何やら……モゾモゾ、うごかしていた………………

影たちは、ヤミの中でなにやら自分たちだけの、自分たちだけしか分からないコード、音楽のような音でコミュニケーションをとっているよ

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肉球キュキュッと。「空想散文」

肉球キュキュッと。「空想散文」

   遠い、遠い未来の星のはなし。

われわれの星は、にゃんこ達がうめつくしていた。

にゃんこの群れはそれぞれ肉球をプニプニ地面におしつけながらくつろいでいました。俗に言う猫のフミフミ……。

母親に甘えるようなあの、ニャンコロリンをし、おのおのが何かに強烈に甘えをくりかえしていた。

にゃんこ達はある時、ニャンコテクノナノニクスという新技術、ニューテクノロジーを昼寝しながらあくびしつつ、適当に

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