シェア
---✂︎カセットboy ✂︎---
2020年6月22日 11:04
「陸王」池井戸潤(著)言わずとしれた大ベストセラー。単行本出版時に読もうと思ったけど、著者の作品に少し飽きていたこともあり先延ばししていた。今回、他に読む本がなくて購入したけど、相変わらずの池井戸節、勧善懲悪、大団円で、700頁近い長編だけど、読みやすく面白くもあり、あっという間に読んだが、結局それだけの印象。中小企業対大企業、銀行の悪どさ、「お仕事」の大変さなどがテーマだけど
2020年6月1日 12:11
「男振」池波正太郎(著)傑作。再読だが、今回も楽しめた。10代の少年期に禿頭になってしまった武士の子。それをバカにされ、大きな失態をやらかしてしまう。普通なら死罪になるところだが何故か救済の手が伸びる。そこには大きな秘密が隠されていた.......お家騒動、恋愛、親子の情愛、武士の気高さ、ロードノベル的要素と盛りだくさんだが、とにかく読みやすい。これは池波作品の長所でもある。
2020年6月3日 08:53
「秘密」池波正太郎(著)先日の「男振」についで再読。家にあるものを探せなかったので再度購入した。ある行き違いによって人を殺めてしまった武士。仇討ちのため、追われる身となった。身を隠し、医者として日々の生活を送る。人に救われ支えられ、新しい恋もし、出生の秘密も明らかになりいないと思っていた肉親の存在をも知り、懊悩しまた追われる立場そのものから「逃げる」ことをやめ処々のことに立ち
2020年6月4日 16:01
「ナオミとカナコ」奥田英朗(著)再読。傑作、いや大傑作。まだ読んでない人に「何か面白い本ありませんか?」と聞かれたらいの一番に薦めたい小説。夫のDVに苦しめられているカナコ。大学時代からの親友ナオミは、それは見かねて「殺す」ことをもちかける。色んな条件が重なり、完全犯罪を達成したかに思えたのだが......とにかくリアルです。破綻がないというか(突っ込もうと思えば突っ込め
2020年6月6日 12:52
「煉獄の丘」ウィリアム・K. クルーガー (著)コークシリーズの3作目。絶版になっているのでBookOffにて購入。同著者の「ありふれた祈り」が大大大傑作だったので他の作品も読み進めているが、もういいかな^^;とにかく長い......アメリカ先住民族の問題とか、銃社会のこととか、大企業の悪辣さとかテーマが広すぎて、アメリカ人ではない僕には分かりづらい点も多々あるし、第一、主人公
2020年6月8日 16:08
「邪魔」奥田英朗(著)先日再読した「ナオミとカナコ」に誘発され、本棚から引っ張り出してきた。これは再再読、3度目の読書です。いやぁ.......面白かった!てか、2回も読んでおいて、その内容を忘れている自分自身にまず驚くのだけど(笑)何気ない日常に潜んでいる「綻び」(※夫の犯罪は“日常に潜んで”ないけど)それが、運命のいたずらによって、どんどん広がってゆき取り返しのつかな
2020年6月15日 12:03
「告解」薬丸岳(著)交通事故加害者と被害者一家の物語。双方にとって、意図しなかった文字通り「事故」であるから普通の「犯罪」とは、いろんな点で違いがある。しかし、後悔や罪悪感は当然ある訳で、それによっていつまでも苦しみが続く。いっぽう、戦争で犯した「罪」というのも出てくる。ネタバレになるので詳細は書かないけれど、これも自分で望んでやった「罪」ではないに関わらずいつまでも苦しみは続
2020年6月17日 21:15
「サウスバウンド」「最悪」奥田英朗(著)サウスバウンドは2度目、最悪は3度目の読書。やはりいずれも傑作。サウスバウンドの方は、少年の成長譚であり、その父母の究極の恋愛小説ともいえる。内容は割愛し、星は☆☆☆☆。最悪の方は、650頁あって、前記したように再再読なので内容はほぼ覚えているんだけど、それでも頁をめくる手が止まらない。本当に面白い。もう笑うしかないくらいに、「悪いこと