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#読書
閲覧録 202205-06 (20220516-20220615)
20220516
『網野善彦著作集 第二巻 中世東寺と東寺領荘園』(岩波書店 2007)。例によって、網野先生の文章が巧みなので読まさるものの、意味内容全く入ってこず、しくしく泣きながら頁を繰る。「付論 鎌倉・南北朝期の評価について」から印象に残った箇所、p369「古い「道理」の世界から「実利」の世界への転換がここに始まったと考えられるので、平家物語の世界と太平記の世界を区別するものは、すでにいわ
閲覧録 202202-03
20220216
『内村鑑三全集 2 1893‐1894』(岩波書店、1980)。士族階級出の内村鑑三(1861‐1930)は、彼の中では何の矛盾もなく、愛国者・憂国の士であると同時に熱烈な基督教徒であるらしい。「士族の商法」ならぬ「士族の信教」。士族の商法はしくじったらそれまでだが、士族の信教はしくじる度に確固たるものになるようだ。1891年が不敬事件の年で、3年後の1894年は「後世への最大遺
閲覧録 202201-02
20220114
『内村鑑三全集 2 1893‐1894』(岩波書店、1980)。不敬事件の発生が1891年1月、内村の流感がうつった妻が同年4月に病死。その厳しい時期を乗り越え回復・再生しつつある流浪・窮乏時期の著述。「文学博士井上哲次郎君に呈する公開状」、内村が正面から「事件」に言及した唯一の文章らしい。
20220115
『中谷宇吉郎集 第三巻 低温室だより』(岩波書店、2000)。「雪後記