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イチ従業員が「書店復活」のためにやりたいこと

今村さんのコメントに共感しました。一部引用します。

「国が、経産省が動いてくれるというのは本当にありがたいことです。しかしそれはあくまで後押しと捉えて、本当に変えていかなければならないのは、我々、中の人間だということを、もう1回肝に銘じなければならないなと、そういうふうに思ってます」

仰る通り。

いま私の職場は、年に一度の棚卸に向けて大量返品の真っ只中。自分のエリアはほぼ下準備が終わり、他を手伝っています。

学参の棚を見て言葉を失いました。なぜこの時期に「10大ニュース」を大量に残しているのか。前年度のものがまだ動くとでも? 売り上げが立っていて在庫一冊のものをストッカーの肥やしにしているのもあり得ない。にもかかわらず、2年間売れていないものが差しになっている。

担当がサボっているわけではない。忙し過ぎて手が回らないのです。

本屋で働く人々の書いた本を何冊か読んできました。多くの同業者が異口同音に「触った本ほど売れる」と話しています。逆に言うと、ぬか床と一緒でマメに手を入れないと状態がどんどん悪くなる。

一方、まったく動かなかったのに置き場所や並びを変えたら売れることもあります。いわば書籍が蘇る。できるのは担当の書店員だけです。

たぶん街の本屋の方がずっと品揃えに気を配っている。チェーン書店でも「紀伊國屋書店・新宿本店」や「丸善・丸の内本店」クラスなら業界の顔としての責任があり、お客さんの目も厳しいゆえ隙の無い棚を作っています。ただ中規模のお店だとなかなか。

レジ打ちや電話対応、客注業務などももちろん大事。でも本屋が生き残るには「各書店員が担当するジャンルの本についてもっと知る&棚作りにより手を掛ける」ことが肝心だと思っています。そして、それを可能にする体制をいかに整えるか。

現場からは以上です。

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