イチ書店員が「秋の四天王」に思うこと
9月を迎え、来年用の手帳とカレンダーが入ってきました。
膨大な量です。しかし置く予定のスペースで他のフェアや催事をおこなっているため、しばらくは出せません。
仕入れ室はあっという間にパンパン。店の片隅でダンボール箱がバリケードを形成しています。
見苦しい光景。どうしようもないのです。
もう少し入荷のタイミングを遅らせてくれないかな、と思わなくもない。9月の頭からカレンダーや手帳を展開するお店もあるでしょう。でも本屋の場合、多くは中旬から下旬のはず。少なくとも、私がいままでに勤めてきたところはそうです。
あとは家計簿。もう少ししたら年賀状素材集も来ます。手帳&カレンダーと併せ、勝手に「秋の四天王」と命名しました。
素材集は棚下に入りきらず、仕入れ室はすでに満員。ゆえに文庫や人文書など関係ないエリアのストッカーへ放り込まれ、さらにそこから動かされることもしばしば。遅れてきたものの悲哀を感じさせます。朝礼などで情報を共有できていないと探せません。
「四天王」には共通点がふたつあります。
ひとつめは「毎年同じお客さんが同じものを購入してくれる」こと。ありがとうございます。にもかかわらず、在庫切れで売り逃すケースがしばしば発生する。「去年もここで買ったのに」というお声を頂戴すると申し訳ない気持ちでいっぱいになります。
もうひとつは「よく動く銘柄が店ごとに決まっている」こと。ならば入荷数をもっと絞っていい。でもどうなのかな? 減っているとは思うけど、まだまだ多い印象です。
つまり足りないものと多過ぎるものが混在している。もしかしたら、書籍よりも先に「四天王」の仕入れにAIを導入するべきかもしれません。ある意味で本以上に荷受けと返品に伴う負担が大きいので。
同業者の皆さま、お互いマイペースで乗り切りましょう。
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