「お客さんが見つけやすい置き方」を追求したい
森永卓郎さんの著書、売れています。
「全国書店員あるある」かもしれませんが「森本さんの本、どこ?」と訊かれることが多いです。
少し前までは細かいジャンルごとに分けていました。いまは単行本に関してはほぼ一緒にしています。新書などはまた別ですが。
お問い合わせが多いのは、昨年発売された↓でしょうか。
本当は、新書も元棚に少し残しつつ「森永コーナー」に揃えると見つけやすい。少し前までのひろゆきさんがそうでしたが、高い支持率を誇る人の本でもジャンルごとに置くと動きの鈍いものが出てきます。なるべく同じ場所にまとめる方が万遍なく売れる確率が上がる。「こんなのもあるのか」という感じで衝動買いを誘うのでしょう。
お店の立地や広さ、メインの客層によってもその辺のやり方は変わってきそうです。大規模店なら、複数フロアのあちこちに置く方が目に留まりますし。
いずれにせよ、どこに展開するかは重要な判断。売れ行きに大きく影響します。たとえば少し前に出た↓。
皆さまならどこへ置きますか?
入荷した際は、芸術書のブックトラックへ積まれていました。違うと感じ、何冊か日本史の棚へもらいました。率直に言うとほぼ動いていません。
残りは文芸書担当が引き取り、源氏物語とかの単行本と一緒に並べました。少し売れたようです。
実は「NHKテキストの棚へ積むのがベスト」という見解で一致していました。来年の大河ドラマ「べらぼう」の主人公なので。しかしスペースに余裕がなく、そもそもこの本は雑誌ではない。ゆえに上記の妥協案に至ったわけです。
できたら年末近くに同テキストの並びへ移したい。もしくは一等地に「蔦屋重三郎コーナー」を設け、文庫や新書、歴史書、芸術書、文芸書などをまとめたい。確実に売れる。でも実現はしないでしょう。大人の事情でいい場所へ積まないといけない本が多々あるので。
「お客さんが見つけやすい置き方」を追求したいです。