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ハードボイルド書店員が丸善ジュンク堂書店の「magmabooks」に思うこと

その手があったか!!

丸善ジュンク堂書店さんが、東京都港区にある虎ノ門ヒルズ「グラスロック」の2~3階に新業態となる店舗「magmabooks」をオープンします。

これまでの「本を探す」書店から「本と出会う」書店を目指すとのこと。有料ラウンジやギャラリースペースも設けるようです。

3階は約185坪で、従来通りのジャンル別構成。2階は約85坪で「テーマごとに編集し、本棚を通じて新たな世界観や価値観を提示する売場」になるそうです。

合計したら約270坪。多くの商業施設に入っているワンフロア店のそれとさほど変わりません。でもこれぐらいの規模の方が出会いやすいのも事実です。何よりも売場ごとにコンセプトを分けているのが面白い。目的買いなら3階、新たな己を発掘したいなら2階へ行けばいいわけです。

いわば書店チェーンと独立系の共存。それをひとつの本屋がフロアを分ける形で実現させたと解釈することもできそうです。

2年前に↓を書きました。

当時の私は「じっくり己と向き合い、雰囲気を楽しみつつ衝動買いする人もいれば、目的のものをさっさと手に入れて帰りたい人もいる。だからやっぱり書店は最低でも街にふたつは必要」と記しています。いまも考え方は一緒。ただ、ひとつの書店がふたつのフロアを使ってそれをおこなうことは想定していませんでした。

しかも最強クラスの在庫量を誇る「丸の内本店」や「池袋本店」を擁する丸善ジュンク堂さんの試み。あえて得意なもので勝負しない点に意気込みを見ました。多様な「問い」と「出会い」を求めて独立系へ足を運ぶのもいいけど、もうすぐ丸善ジュンク堂で同じ体験ができるようになります、しかも従来と変わらず雑誌やコミックなども買えるから普段使いもできますよと。

開店予定日は4月9日(水)。楽しみです。

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