「二度とこんなことが起きない国」にしたい
著名人が亡くなると書店は追悼の意を込め、コーナーを設けます。
大規模なものはなかなか難しいかもしれません。でも関連書籍を集めて展開することはほとんどの店がおこなうはず。
正直気が進みません。人の不幸で商売しているみたいで。でも我々はまだ生きている。立ち止まっているわけにはいかない。それも事実なのです。
7年前に後藤健二さんが亡くなった際、当時の職場が追悼フェアをおこない、彼の著書をいちばん目立つところに並べました。私はそれらをすべて読み「こんな人がいたのか」と感銘を受けました。
特に↓が忘れられません。出会えて良かった一冊です。
こういうこともある。だから私も己を奮い立たせて選書しました。追悼というよりは「いまお客さんは、そして自分はどんな本を読みたいか?」を考えて。
入荷したら買うつもりです。
あと中村文則さんの名著「何もかも憂鬱な夜に」に出てきた「自殺と犯罪は、世界に負けることだから」「世界に何の意味もなかったとしても、人間はその意味を、自分でつくりだすことができる」というフレーズを改めて胸に刻みつけました。
二度とこんなことが起きない国にしたい。そのためにできることをやっていきます。
一方でこうも考えました。難しい本を読んで悩むよりも、シンプルに元気の沸き上がる曲でも聴く方が先かもしれないと。
↓はどうですか?
二番の歌詞が刺さりました。「プレゼントの山 埋もれもがいても まだ死ぬわけにいかない 欲張りなのは生まれつき パーティーはこれから」
私は名もなきイチ書店員です。できることなんか微々たるもの。でもまだまだ使命が残っています。本を読み、書き、売り、紹介していく使命が。そして知りたいこと、やりたいこと、行きたい場所も山のようにあるのです。
いま私を動かしているのはそんな気持ちです。上手く言葉にできませんが、共に考えて生きましょう。