真の意味で心身の休息をとるために -2-
人間が生きる上で必要不可欠な「休息」について、改めて考え直すヒントになればと思い、書籍「心療内科医が教える本当の休み方」を読んでいます。
これまでの「交感神経」と「不交感神経」によるバランスから脱却した、スティーブン・W・ポージェスの「ポリウェーガル理論」を起点にして、何が「休息」の核になるのかを考えたいです。
今回はこのポリウェーガル理論の詳細に触れながら、各問題(事象)の対処を考えることにします。
ポリウェーガル理論のストレス反応
ストレス反応と言うと、従来の交感神経(優位)を想像しますが、改めると「炎のモード」と「氷のモード」があります。
炎のモード:切羽詰まるような興奮状態(過覚醒状態),交感神経優位に対応します。
氷のモード:倦怠感を伴う無気力な状態(低覚醒状態),背側迷走神経優位に対応します。
リラックスモード:穏やかで余裕な状態(最適覚醒状態),腹側迷走神経優位に対応します。
ここで言う「氷のモード」と「リラックスモード」は迷走神経(副交感神経の主要を占める存在)に支配される状態です。それぞれ、背側迷走神経と腹側迷走神経に対応します。
つまり、交感神経優位と副交感神経優位のいずれの場合においても、状況次第ではストレスフルな状態と言えるのです。
氷のモードについては、興奮状態(攻撃性)を示す炎のモードとは対極的な状態です。自らを虚の状態に持ち込んだり、痛覚などを意図的に麻痺させることで、その場をやり過ごそうとします。別名で「凍りつき」と呼ばれます。
炎のモードも氷のモードも一種の防衛反応であり、生きる上で必要不可欠な存在です。しかしながら、これらの防衛反応が顕著に継続化すると、精神的安定において必須の「ゆらぎ」のリズムが失われます。
問題事象(モード)の対処について
精神医学の観点で言えば、腹側迷走神経を刺激して、交感神経による心身の緊張や攻撃性を緩和します。もしくは、心身の安全性を見出して、背側迷走神経による凍りつきの状態を回避します。
しかしながら、その具体的な対処は双方のモードで少し違いがあります。
炎のモードの状況下にいる場合は、深く呼吸することや静かな音楽を聴くことなど、比較的にスローダウンに近い行動(対処)が有効です。
一方で、氷のモードの場合は無気力に近い状態と言えるため、行動自体を止めに入ります。加えて、心身の反応を受け入れる「自己受容」が最も大切です。
これらの「炎のモード」と「氷のモード」は、発動頻度こそ個人差がありますが、基本的にどちらも等しく存在する反応です。
つまり、根性論で突き通す場面で現れるストレスと、心身の全機能が停止して気力が尽きる場面で現れるストレスの両方をケアすることが重要なのです。
現代社会の精神的な問題
高度経済成長を過ぎて、物理的な充足感が満たされつつある現代社会です。その過程で私たちの危機に対する防衛反応は、交感神経主体から背側迷走神経主体に移りつつあると言われているそうです。
高度経済成長の時期は、何事にも一律で根性論を突き通すような時代だと個人的に思うことがあります。好戦的で交感神経優位になりがちです。一方で、個人または全体の努力が、何かしらの形で実を結ぶことが見えていたように思います。
現代社会は各所で自由度が拡大した一方で、いずれも未来に不透明感があり、交感神経優位の形が昔に比べて意味を成さない場面が多いです。
そのような世界線で、目指すべき方向性が見えないことで、次第に背側迷走神経優位な形である「凍りつき」が次第に表面化しているのかもしれません。
おわりに
現代社会ならではかもしれない「凍りつき」の症状について、同類に位置する問題のひとつに「回避性パーソナリティ障害」と呼ばれるものがあります。
回避的なコミュニケーション(問題)は自分も身につまされるところです。現代社会の生存戦略であり、同時に必要悪でありながら、それでも乗り越えたい課題と言えそうです。少なくとも、自分はそう思います。
すぐに対処できる話題ではないです。おそらく、幼少期からの積み重ねと言える問題なので。
それでも、少しでも乗り越えるためのヒントが得られるならば。そう思い馳せながら、続きを読んでいきたいと思います。
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最後まで読んで頂き、ありがとうございます。この記事があなたの人生の新たな気づきになれたら幸いです。今後とも宜しくお願いいたします♪♪
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