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養殖業をはじめとする水産の基礎・最新ニュースをわかりやすく解説していきます。水産業が盛り上がっていくこれからの時代、かゆいところに手が届くような発信を。北海道大学水産学部発スタートアップ「AQSim」を母体とする情報メディアです。

最近の記事

ブランド魚、ブランドになってます?ブランド魚、利益になってます?

育てるを育てる。AQSimです。 『ブランド化』 一次産業に少しでも関わる人で、この言葉を聞いたことが無いという人は殆どいないのではと思われる言葉です。 水産業界、養殖業界でもブランド化された商品は途方もない数あります。 みなと新聞によると、なんとご当地サーモンだけで100ブランドを突破しているそう。 広がるご当地サーモン 全国産地マップ |みなと新聞 (note.com) おおむね、特別な基準をクリアした質の良い商品や、地域の歴史や風土とともにストーリーが付与された商

    • 目に見えないアンモニアが魚に有毒!?中毒を予防する3つの水質管理を解説

      育てるを育てる。AQSimです。 魚を飼ってしばらくすると目立ってくる水槽の汚れ。 汚れがひどいと魚に悪影響が及び、放っておくと死んでしまう。 だから定期的に水槽を掃除したり、水を交換したりしないといけませんよね。 では、汚れはどうして魚に悪影響を及ぼすのでしょうか?  実は、そこには目に見えない有害物質「アンモニア」が関わっています。 アンモニアはどこからくるのか、どうやって対策していけばいいのか。 とくに陸上養殖では、大規模な水槽を何度も入れ替える作業は手間

      • 「陸上養殖でつくった」を売りにするときに考えたいこと

        育てるを育てる。AQSimです。 商品って、 どうすれば売れるのでしょう? 答えは、商品の種類や性質、事業規模、取引先、誰が、いつ、どこで売るのか…などなどなどなど。様々な条件によって異なるでしょう。むしろ誰も明確な答えは見つけられない疑問とも言えます。 ただ、1つシンプルに言えそうなことはあります。 商品が売れるには、 消費者に、「買ってもいいかな」と商品を受け入れてもらうステップがある。 行ってしまえば当たり前。 ですが、そのメカニズムへの理解は深めておいた方が

        • 水温を下げるクーラーの仕組み~冷媒ガスは旅をする

          育てるを育てる。AQSimです。 暑い季節。 クーラーが効いた部屋に入ると生き返る心地がします。 魚だって同じです。 気温が高くなれば水槽内の水温も上がっていってしまいます。水温の解説記事で説明したように、魚にとって水温がよき範囲で保たれることは超重要。だからこそ、アクアリウムや陸上養殖では大きな電気代を費やしてヒーターやクーラーで水温を維持する必要があるのでした。 では、ここでみなさんに伺いたい。 電気を使って、なぜ水温を下げることができるのか説明できますか?

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          水質って何?ChatGPTと一緒に整理してみた。

          育てるを育てる。AQSimです。 日本で急拡大中の陸上養殖事業。その事業展開は凄まじいスピードで進んでいます。一方で、さまざまな技術や要素が凝縮されたシステムとしての陸上養殖をしっかり理解するには、基礎の部分もしっかりと理解しておく必要があるでしょう。 さて、魚は水中で生きる動物ですから、水質は重要です。 私たち人間が空気中で生きる動物で、空気の質が重要なのと同じく。 でも、そもそも水質って何ですか…? 様々な種類の水の「質」がありますが、整理できていますか? 本

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          エアレーションの視えない効果?気にするべきは魚の密度!

          育てるを育てる。AQSimです。 水棲生物を飼育するときのおとも、エアレーション。 水槽内にブクブク泡を吹かせるエアレーションの目的が何かと聞かれたら、「魚に酸素を供給するため」と誰でも答えられるはず。 しかし皆さん、視えてますか? 酸素がどうやって供給されているか。エアレーションが他にも果たしている役割とは何か。さらには、適切なエアレーションの量について。 本記事では、実は視えていなかったかもしれないエアレーションのアレコレをお伝えしましょう。 密度を大きくするな

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          「水温」はなぜ魚を育てるときに重要と言われているのか?

          育てるを育てる。AQSimです。 魚を健康に育てていくために、水質を適切に保っていくことは重要です。 この「水質」の中身には、じつに多様なパラメーターがあります。 ただ、漁業でも、陸上養殖でも、ご家庭のアクアリウムでさえも、誰もがモニタリングしているものとなると限られてきます。 そんな普遍的なパラメーターとして、まっ先に思いつくのは「水温」ではないでしょうか? では、なぜ「水温」が魚にとって重要なのか。 そして、なぜ「水温」が魚を育てる人間にとって重要なのか。

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          AQSim.infoの自己紹介

          このたび、北海道大学水産学部発のスタートアップAQSimを母体とし、noteアカウント「AQSim.info」を開設いたしました。 陸上養殖に関わる方々が知っておくべき基礎的な知識、最新の情報をわかりやすく、すぐにアクセスできる情報として随時提供していきます。 ちょっとした違和感。 AQSim.infoは、昨今の陸上養殖業界にある、ちょっとした違和感をキッカケとして構想されました。 陸上養殖の盛り上がりと、その大義 陸上養殖業界はここ10年ほどで盛り上がりを増してい

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