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忘れたくない「旅」の話

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今まで僕が経験してきた旅の記録です。東北巡検シリーズなど、数話にわたるものの場合は、本編と番外編それぞれ1話目のみをマガジンに収録しています。 以下、noteに残した場所の一覧…
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記事一覧

無人駅と灯り

無人駅と灯り

時の流れは早いもので、鈍行列車だけを使って東京に帰ったあの日々は、もう1年近く前のことになってしまった。時間的距離は科学の進歩で日に日に近くなり、今では新千歳空港から羽田空港まで2時間足らずで着いてしまう。それをわざわざ5泊6日かけて行くのは時代に合わない話かも知れないが、僕はその地域の人々が使う鈍行列車で、場に根付く雰囲気を読み取るのが好きだったりする。赤字路線だと定期利用客が学生しかいなかった

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朝と海、旅の萌芽

朝と海、旅の萌芽

午前5時。愛媛の空はまだ白みだしてもいない。晩秋らしく冷え込んだ街を歩き、松山駅へと向かう。鉄道の朝は相変わらず早く、煌々と光る蛍光灯のおかげで遠くからでも駅舎は認識できた。

往年の雰囲気を残す有人改札を通る。印の押された切符を見ながら跨線橋を渡って、2番線に停まる宇和島行きに乗った。

列車に揺られること1時間、僕は瀬戸内海を眺む下灘駅で降りた。小さな無人駅には僕以外誰もいない。

僕は一人で

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北陸逃亡作戦

北陸逃亡作戦

カードキーを金属光沢の眩しい手すりにかざして、シックな高級感を漂わせる扉を開けると、自分の実家よりも絢爛かつ広大かつ優雅な空間が広がっていた。日々節約に勤しむ男子大学生3人がスイートルーム級の部屋に泊まるなど、僕自身が一番予想していなかったものなのだが、これは賛否両論巻き起こった例のキャンペーンのおかげである。結果特に何か良いことをしたわけでもないのに、CMか家電量販店でしか見たことがない壁掛けの

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各駅停車の行き先は

各駅停車の行き先は

旅に出られる。その幸せの大きさを北の大地で味わっています。

これは今夏のあるポスターのコピーだ。そのポスターで紹介しているのは青春18きっぷ。毎回、駅や列車と美しい景色を収めた写真、それに関連した言葉が使われているのが特徴だ。

富良野線,学田駅
ローカル線の要素を詰め込んだ風景

僕は美しい景色を見る旅の移動手段に列車をよく使う。この理由は安いからというだけではない。車窓をゆっくりと眺められる

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死ぬほど寒い道東でSL乗ってきた【道東-20℃紀行録 #3】

死ぬほど寒い道東でSL乗ってきた【道東-20℃紀行録 #3】

今年も1/6が終わりを迎えたんだなと突然気付いて、時間の流れの早さに呻いてしまう日々を過ごしている。春休みが2ヶ月もあるなんて天国かと思っていたのに、もう半分終わったなんて残酷にも程がある。春休みは結局コロナウイルスに振り回され、今日から行われる予定だった集中講義は藻屑の泡となって消えた。自分が所属している大学の入学試験も、2年次に進級する際のガイダンスも中止となったので、次は1学期が消えるのでは

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死ぬほど寒い道東でワカサギ釣ってきた【道東-20℃紀行録 #1】

死ぬほど寒い道東でワカサギ釣ってきた【道東-20℃紀行録 #1】

「死ぬほど」という形容詞は、非常に軽率に使われる言葉のように思う。全く死ぬような状況ではないのに、「死ぬほど」という言葉は使われる。かくいう私も「死ぬほど」と言いながら、全然そんなことはなかった。これは、そんな私が、齢19にしてはじめて「死ぬほど」という言葉に相応しい状況に放り込まれた話である。

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札幌に来て分かったことだが、今まで思ってた寒いという感情は、とんでもなく生ぬるいものだった

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冬だけの景色を心の中に

冬だけの景色を心の中に

東京を去ってもうすぐ1年。
僕を含め大学生は春休みに入った人も多い。
札幌の景色は全くの冬だけれど。

そんな中、高校時代共に勉強した友達が
はるばる北海道にやってきた。

折角なら冬らしい景色を見たいと思い
新千歳空港から1時間バスに乗る。
深く雪の積もった森を抜けて
広大な湖の側へ出た。

支笏湖で毎年行われる氷濤まつり。
冬のはじめから氷を成長させ続けて
1月の末から2月のはじめ
寒さが厳し

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日本の果てに旅したあの日

日本の果てに旅したあの日

北海道が涼しすぎて、夏を未だに感じることができていない@anz_0621です。今日は少し長い話(約7000字)ですが、高校生時代の思い出を書いてみます。

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0. プロローグ高校2年生の夏休み。受験を来年に控えて、自由に遊べる夏休みは高校生活最後となった。だからといって、することは例年とさほど変わりはない。部活に行ったり友達と遊んだり合宿に行ったりして

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